カッパの日記 

2020年1月

20.1.1 勤我信念

 今年も1年のテーマは「勤我信念」だ。

 昨年、どれほど己を貫けたかは分からない。
 しかし、自分なりには精一杯頑張れたと思う。(←甘い?)

 もう若くないのは慥かだが、老け込む年でもないだろう。
 さあ、ふぁいと〜!お〜!

 みなさま。どうぞよろしくね。

20.1.2 写真を撮りましょう

 般若姓が全員集合。
 「では、写真を撮りましょう」
 「はい!般若!!」
 (しつこく『同期のサクラ』をひきずっておりま酒)

 元旦の昨日。息子達が集まってくれた。
 集合場所は、私の実家。
 息子達にとっては、おばあちゃんの家だ。

 しかし、実家は車でなければ集まりにくい場所にある。
 けど、車だと呑めない。
 どうしたものか?呑みたいけど、呑めないなんてね。
 私には、卑怯な答えしか思い浮かばなかった。
 「私は呑む。運転はしない。運転をする人は呑まない」
 誰か(私以外のね)が辛い思いをするのは確かだが、(とんでもない発想で)ごめんなさい。
 そう、「ごめんなさい!」を決め込んだのだ。
 (ハニー&長男のお嫁さん。ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!)

 さて、宴もたけなわ。
 え?勝手に盛り上がっているのはあんただけでしょ!ってかい?
 はい。はい。は〜い。(白鳥モーターズじゃないぞ!って、知らんかな)

 楽しい時間は早く過ぎる。
 じゃ、そろそろお披楽喜で(写真はそのときのもの)となった。
 私は全然飲み足りなかったが、また機会はあるだろう。
 長男夫婦の疲れ(特にお嫁さん)の方が心配だ。

 写真↑は、期間限定で酒よ。(掲載期間は終了いたしま酒た)
 って、誰も要らんと思うけど・・・。

20.1.3 正月終了

 次男が東京に行ってしまった。
 これにて、私の正月は終了だ。

 寂しいな〜。今度帰ってくるのは6月かなと言っていた。
 安い給料で身を粉にして働いている次男。
 部署内では最年少らしい。
 いろんな雑用を押しつけられているに違いない。宴会の幹事とかね。
 体を壊さなければ良いのだが。(東京マラソン大丈夫かいな)

 しかし、この3日間。実によく食ったし、よく呑んだ。
 おかげで体調はすっかり良くなった。
 (精神が崩壊寸前なのが怖いのだが・・・)

20.1.4 合格祈願2020

祈願2020  今日は合格祈願。
 3が日を避け、4日にお詣りをするのは恒例のこと。(住職さんも覚えて下さっている)
 しかし、今年は4日が土曜日に当たる。
 さぞかし混んでいるだろうと、恐れていたのだが・・・。

 はい。混んでおりま酒た。
 あれほどの大人数(40畳ほどの待合室がほぼ満員)で祈祷を受けたのは、初めてじゃないかな。

 それでも、しっかり祈願してきましたで酒よ。
 時間が長かった分、目を閉じて、生徒一人一人の名前と受験校を何度も何度も念じることができた。
 「努力した者しか、ご加護を授かることはできない」住職も仰っていた。
 しかし、それでもお願いするしかないのよね。縋るような気持ちでさ。

 絵馬もしっかり書いて来たぞ。
 お守りが昨年より大幅に高くなっていたのには驚いたが、その分、きっと御利益もあるはずだ。

 個人的には、今年は還暦を迎える。
 還暦の年は、大厄にあたるらしい。
 厄除けの祈祷も受けたかったが、となると少々出費がかさむし、今回は生徒メインと言う事で。
 厄除けは、またの機会にさせてもらおう。

 おみくじは、昨年に続き、今年も大吉。わ〜い!わ〜い!
 けど、願望は「今のままでは叶わぬ。努力を忘れるな」とあったし、健康は「急な回復は見込めない。焦らず治療せよ」。
 金運も今一つみたいに書かれていたので、どこが大吉やね〜ん!って感じ。
 まあ、学業は「このままで良い。自信を持って進め」だったから、良しとしようかな。

20.1.5 激励会

 「奇跡は起きない。甘い望みは捨てろ」

 今年の激励会は、例年になく、私の厳しい言葉から始まった。
 「持っているもの(実力)以上の力は出せない。だから、せめて持っているものを出し切って欲しい。
  その為にはどうすれば良いか。その答えは、今から先輩達が話すことから、各自見つけてもらいたい」
 と、言ったのだが、真意は伝わっただろうか。

 どうして、こんなに頼りない子ばかりなのだ。
 素直さが足りないから、人の話を謙虚に聞くことができない。
 話を聞くときには、ちゃんとその人の目を見ろ。視線が泳いでいるようじゃダメでしょ。
 それにしても情けない。
 本気になりきれず、中途半端な努力しかしていないくせに、結果ばかり求める。
 昔の生徒と比べてはいけないと分かってはいるが、もっと骨のある根性の座った奴はおらんのか。
 今の時代、これが普通なのか?私の方がおかしいのか?

 そもそも、未成熟な彼らに多くを求めること自体、無理なのか。
 しかし、いくらなんでも、全ての子どもがそうではないだろう。
 周りの大人が甘やかすばかりで、大事なことを伝える者がいないから、彼らは甘い考えに固執するのではないか。
 ちゃんと教えれば分かってくれるはず。(そう信じたいが、残念ながらもう手遅れだ)

 いや、彼らは彼らなりに、あれが精一杯なのかも知れない。そう思うしかない。
 せめて、今日の時間が、彼らのプラスになってくれることを願いたい。

20.1.6 年賀状

 さて、どうしたものか。
 来年以降の年賀状。出すべきか、もうやめにするか。

 不達で舞い戻ってきたものが、今年も30枚以上。私のミスによるものも多いが、殆どが宛先不明だ。
 元旦に届いた卒業生からの年賀状も、数は昨年より減っている。
 今も年賀状はボチボチ届いているが、それらは返事として書かれたものだろう。

 これでもう、答えはほぼ決まったようなものだ。
 関係を断ち切るようで辛いけど、(受験直前の貴重な時期に)作成にかける労力と時間とを考えれば、やむを得ないのかも知れない。

 良いんだ、良いんだ。どうせ私なんて。
 所詮、忘れ去られていく運命なのだから。

20.1.7 生産終了

 マークXという車をご存知だろうか。
 トヨタのセダン。高級車ではないが、ミドルクラスに属するのかな。
 年配の方には、マークUの後継車と言った方が、早いかも知れない。

 そのマークXの生産が終了したそうだ。
 「え?そんなの、どうでも良いじゃない」
 慥かにね。けど、私にとってはショックな出来事なのだ。

 そう、我が家の愛車はマークX。
 9年前のクリスマスに、ハニーにプレゼントとした。
 値切って値切ってディーラーに呆れられたのを、今でも覚えている。(そのディーラーとは今でも仲良し)
 以来、何度かぶつけたりぶつけられたりして、その度に修理をくり返し、大切に乗ってきた。

 セダンの人気が下がり、売れなくなったからと言うのが、生産終了の理由らしいが、そんなものなのだろうか。
 別に、この車種がこの世から消えてなくなるわけではないのだから、大袈裟に捉えなくても構わないのだろうが、やはり寂しさは否めない。

 当分、買い換える予定もないし、そのお金もない。
 この世に走っている、最後の1台になるまで乗り続けようかな。

20.1.8 講習会終了

 集中講座が終わった。
 終わってみれば大したことなかったようにも思えるが、実際、全く休みなしの連日「朝から晩まで」(←やや大袈裟。正月は少し楽だったかな)は、ハードだった。
 睡眠が如何に大切かも、改めて思い知らされた。

 しかし、講習会が終わったからと、ホットなどできようはずはない。
 入試はこれからなのだ。
 まだまだ「朝から晩まで」の日々は続く。(今朝は5:00起きだった)
 まあ、生徒全員の闘いが終わるまで、安らぎの日が来ないのは当たり前だけどね。
 おっと、誤解召されるな。キツいのが嫌だ、と言っているのではない。
 気が抜けない日々、絶対に斃れることができない日々が続く、と言いたいだけなのだ。

 取りあえず、今日は授業がない。
 と言うことで、ちょっくら四国に行って参りま酒。

 非常に辛い出来事があったので、立ち直れるか心配で酒が。
 無事を祈っておいて下され。

20.1.9 松山

 生徒の中には、私が本当に温泉に浸かりに行ったのだと思いこんでいる者がいた。
 ばかもん。慥かに冗談でちょっくら温泉にでもとは言ったが、真に受ける奴があるか。

 松山に行ったのは、もちろん入試応援のため。
 先ほど無事、戻って参りま酒た。
 行きは、強風のため飛行機が飛ばないのではないかと、気を揉んだが、私の便は予定通りだった。
 ただ、空港で搭乗口を勘違いしていた私。
 座席番号が17だったのを搭乗口が17だと思い込み、ひたすらJALの乗り場でANAの案内を待ち続けていたおバカさん。
 危うく乗り損ねるところだったことは内緒にしておこう。

 TORAさんにお目にかかるのは3年ぶりか。いや、4年ぶりだった。
 行き先は当然「なが坂」。昨年、呑めなかった「天寶一」を今回は絶対に呑むぞ!てか?
 しかし、積もる話はいくらでもあったのに、飛行機で酔ってしまった私は、今一つ酒が進まない。
 TORAさんも生徒達のことが気がかりなようで、珍しく2時間ほどでお開きとなった。
 それでも彼の魅力に十分酔わせて頂きま酒たよ。

 応援に行って良かった。
 「そんなの単なる自己満足でしょ!」と思われるかも知れないが、そうせずにいられない時だってある。
 「(算数)全部できた」と生徒が言ったときは、思わず涙ぐんでしまった。(それ程心配な子だったのよ)
 まあ、入試には運もつきもの。果報は寝て待つしか無いかな。

 さあ、あと1週間。皆の者、気合いを入れていくぜ!

20.1.10 努力不足

 生徒達のことではない。
 私自身のことだ。

 「こんなにがんばったのにどうして?一体何がいけないというのだ」などと、報われぬ努力に腹を立てたり、時には世間を恨んだり、全てを他人のせいにしてきた。
 しかし、それは大きな勘違い。
 報われないのは、努力が足りなかったから。
 自分勝手に、限界を設定していたから。
 全ては自分が原因だったのだ。

 報われない努力もあるだろう。(大人の世界にはね)
 けど、報われた人は努力し続けた人だ。
 努力が足りなければ、もっとがんばるしかない。
 さあ、心を入れ替えて精進しましょ。

20.1.11 道具

 私の仕事は教育だ。業種をグループ分けすればサービス業にあたる。
 サービスを「奉仕」ととらえると違和感が残るが、「相手のために気を配って尽くすこと」と考えれば、頷ける。
 経済用語においては、「売買した後にモノが残らず、効用や満足などを提供する、形のない財のことであり、物質的財貨を生産する労働以外の労働。具体的には運輸・通信・教育などにかかわる労働で、第三次産業に属する」とあった。

 なるほどね。
 常に私は、相手の事を考え、相手のために行ってきた。
 ここで言う相手とは、生徒であり、保護者である。
 そして、生徒や保護者とは、信頼関係で繋がっていると、信じてきた。
 しかし、それは私の思い違い。思い上がりだったのかも知れない。
 一度壊れた信頼関係を再構築するのは難しい。それが、一方的に断たれたものであれば尚更に。

 私は機械じゃない。相手の要求を満たすための道具でもない。
 感情を持った1人の人間だ。

20.1.12 「はじめてのおつかい」

 正月恒例のこの番組。今年も観ることができた。
 1話ずつ何回にも分けてになるのは、例年通り。
 本日、まとめて2話を見て、ようやく見終えることができた。
 すさんだ気持ちが穏やかになるかと期待していたが、う〜ん。どうだろう。
 それなりに感動はしたけどね。チョッピリ涙も流したし。

 ところで、森口博子。年とらんね〜。
 番組は30周年と言うから、それ相応の年のはずだけどさ。
 調べて見たら51歳で酒た。ひえ〜。美魔女で酒ね。

20.1.13 平松愛理

 同級生からメールが回ってきた。
 編集するのも面倒だから、そのまま転載してしまおう。

さて、急な話で恐縮ですが、もしお時間が許されるようでしたら、今週の金曜日(1/17)に行われる 妹 平松愛理のチャリティーコンサートにお越しいただければ幸いです。
1月17日(金)開場17:30開演18:30 @神戸松方ホール¥5000
阪神・淡路大震災復興支援ライブ「1・17 KOBE MEETING」として毎年1/17に行ってきたもので、収益金をすべて神戸&東北レインボーハウスと宮城県山元町に届けてきましたが、25周年という節目になる今年を最後にするとのことです。
私自身、この25年間、1度しか行ったことはないですが、一昨日、妹から以下のメールがきて予定を変更して最後のコンサートにいってやろうと思います。
も〜しお時間が許されるようなら、ちょっとのぞいてやっていただければ幸いです。

<ERIからのメッセージ>
このような活動を25年続けてきたこともやがて人々の記憶からなくなります。
私がやってきたこと以上に、阪神淡路大震災が歴史の年表のただの一行になって欲しくない。
KOBEMEETIGは忘れ去られても、一度でも神戸の会場で気持ちを持ち寄った記憶を持ってもらうことによって、神戸に起きた震災は忘れ去られることはないと信じています。
10日の神戸新聞にインタビュー記事が掲載されました。pic.twitter.com/l4an5atd4U
自分なりに心を尽くしてあの日からの神戸と向き合ってきました。
何が正解か、今も分かっていませんが、何かが私を指し示す方向へ進んで行こうと思います。
 愛理ちゃんのことは、以前にも日記に書いた
 がんばっているんだな〜。

 今回で最後だそうだ。
 行きたいのは山々なれど、授業があるし、統一入試前日だから電話掛けもある。
 残念だけど、行けそうにもない。

 お時間が許される方は、行かれてみては如何でしょう。ぜひ!

20.1.14 がんばれタブチくん

 田淵幸一氏が、野球の殿堂入りを果たしたらしい。

 野球の殿堂は、名球会とは違い、実積に数字的な制約は求められない。
 どちらが名誉かと問われれば、断言はできないが、一流選手の証という意味では名球会、人気や人格?貢献度を含めれば殿堂になるのかな。
 ともあれ、氏が再び世間に認められたことは、大変喜ばしい。おめれとうごじゃりま酒!!

 しかし、田淵氏は偉大なホームランバッターではあるが、(阪神ファンではない)私にとっては、やっぱり「タブチくん」なのだ。
 ご存知だろうか。「がんばれタブチくん」。
 いしいひさいち氏の漫画で、一世を風靡し、映画にもなった。(ご存知なら、私と同世代かな)
 面白かったな〜。
 私は、ヤスダ投手の投げる魔球シリーズが好きだった。
 実在の人物をあれほど馬鹿にしたキャラクターで登場させても問題ないのだろうかと、他人事ながらハラハラしたことを覚えている。

 久し振りに読みたくなった。
 慥か、実家には当時の本が残っているはずなのだが、どうだろう。
 取りあえず、ネットで中古本を注文した(中古しかないのよね。もう)。
 届くのが待ち遠しい。

20.1.15 命

 嬉しいことがあった。
 詳しくは言えないが、私にとってはとても大切なことだ。
 日常の些末事に悩んでいる自分が恥ずかしくなるほどのね。
 今の私なら、(生徒の)小さなエゴはもとより、とんでもない(保護者の)我が儘にでも笑って許せる。(実際、引き攣りながらも、辛うじて切れずに済んだ)

 生きていられることに感謝しよう。
 「生きているだけで丸儲け」
 とある芸人の言葉だが、正に真理だと思う。

 今日だけは、神に感謝しま酒。

20.1.16 まさか

 トラブルはいつも突然起きる。
 まあ、予告通りのアクシデントなんて、ないのは当たり前だけど。

 今日は6年生の最終授業。
 授業終了後だと、きっと泣きそうになって上手く話せないだろうから、一人一人に手紙を書いた。
 散々私を悩ませ続けてきた連中だが、私はけして彼らを憎んでいるのではない。
 それどころか、むしろ愛していると言っても構わないだろう。(きっしょ〜!とか言わないでね)
 2時間ほどかけてやっと書き上げた。(私は字が汚いので、書いたと言っても直筆ではなく、ワープロでだが)

 ここで、一旦PCに保存。(データは全て外付けのハードディスクに保存している)
 「さあ、後はプリントアウトするだけだ」と、文章を開こうとしたが、開けない。
 アクセスできませんやら、接続されていませんやらと、抜かしやがる。
 たった今保存した文章が、何故開けない。
 おかしい。PCは動いているのに。
 再起動をかけても同じ。(「苦しい時の再起動」今までのトラブルは殆どこれで解決してきたのだ)
 あれ、インターネットにも繋がらないぞ。メールも見られない。
 おかしい。
 「マズい。非常〜にマズい!」なんて言っている場合じゃない。

 よりによって、このタイミングでまさかのトラブル発生かよ。
 正直、泣きそうになっていた。
 「落ち着け、落ち着くんだ」と自分に言い聞かせ、立ち上がってウロウロするばかりの私。

 ウロウロしてみて良かった。
 以前、足元のコードが断線していたことがあったから、先ずはそこを確かめる。
 大丈夫。PCと電源は繋がっている。
 けど、あれ?ハードディスクをつないでいるコンセントが抜けかけていた。
 「これか!」とコンセントを壁に押し込む。
 「ウぃ〜ん」
 動きま酒た。文書も開けられま酒た。

 めでたし、めでたし!
 トラブルの原因は、まさかのコンセント抜け。
 間抜けで酒ね〜!!

20.1.17 震災25年

 愛理ちゃんのコンサートには、ハニーが行ってくれた。
 同級生達も何人か来ていたようだ。私も行きたかったのだが、仕方ない。
 ハニーは平松(愛理ちゃんの兄)の奥さんがきれいだったと驚いていた。

 25年前の惨劇。
 私自身、殆ど被害を受けていないため、地震のことを口にするには抵抗があった。
 ただ、当時を知る者としては、絶対に忘れてはならないと思う。
 私にできることは、精一杯生きるだけなのだが。

 さて、明日は決戦の日だ。
 受験生達はもう眠りについたことだろう。
 今宵はしっかり体を休めればよい。
 そして、目覚めたら、全力で闘ってくるのだぞ。
 ふぁいと〜!お〜!

20.1.18 初日

 今日は、近畿の統一中学入試の初日。
 全員の応援に行きたくとも、いくら少人数と言っても、それは叶わぬ事。
 しかし、付き添いの保護者の携帯を通じて、全員と話すことができた。
 表情は見られなくても、声の調子でその子のコンディションは思い量ることはできる。(伊達に長時間付き合っているわけではないぞ)
 みな、普段よりややハイテンションだったかな。
 「平常心で臨むように」と、前日の手紙でも伝えたつもりだが、そこまで望むのは12歳の少年少女にはやはり無理だったのか。
 それでも、(自己満足かも知れぬが)みんなの声が聴けて嬉しかった。

 待つ身の辛さは、経験した者でしか分からない。
 実際、彼らの試験中、私は何も手に着かなかった。
 単純作業ならできるかと思い、教材整理に取りかかったのだが。
 例年2回行うはずが、今年は夏前にしていなかった上に、ほぼ全ての教材を改訂したため、半端な量じゃない。
 結局、6年生の教材整理だけしかできなかった。

 生徒達は健気だ。
 午前の入試が終わるやいなや、今度は午後入試に臨む。
 その姿は、見ているだけで涙がこぼれる。
 学校関係者の方々。
 いくら言っても詮無きこと故、これで最後にするが、再度申し上げたい。
 良心があるならば、即刻、午後入試は廃止なされよ! とね。
 何もしていない私でさえ、疲れ果てたのだ。
 幼い彼らが、全力を振り絞りやっと一つの入試を終えたかと思ったら、数時間後には(気持ちを切り替え)別の入試に臨むのだ。
 言うまでもないが、実力が発揮できる子ばかりではないだろう。
 そんな状態の彼らの何を基準にセレクトをかけたいのか。
 まあ、私ごときが言っても仕方ないことだけどね。

 申し訳ない。
 こんなに偉そうに言っている私が、帰宅直後に倒れ込むように寝てしまった。
 生徒達はまだ闘っている最中だというのにね。
 小一時間で目覚めたが、ハニーによると、数秒で高鼾だったらしい。

 闘い(己の存在の証を得る闘い)は、まだ始まったばかりだ。
 みんな、がんばれ!!
 明日のことだけ考えようぜ。

20.1.19 ダルマ

 統一入試2日目。
 今朝は4:30起きだった。
 会場では、バタバタしたものの、何とか全員に会うことができた。

 と、そこへハニーからのライン。
 こちらはてんてこ舞いだというのに、何事じゃ?

金運ダルマ  画像が添付してあった。
 やった〜!と言うメッセージと共に。

 お!金運招福吊り革じゃないか。
 何でも、出合える確率が最も希少なのが「金運招福」らしい。
 千両以上の車両にたった1本のみ!と言うのだから、すごい。
 「千載一遇のチャンスが掴めますように」とのことだ。
 ネットには、「全線で約16万本あるという吊り革の中から探し出すにはそれこそ至難の業。それだけに御利益もありそうだ」と、あった。

 ふむふむ。ようやく私たちにも金運が巡ってきたか?

 午前中は、昨日同様バタバタと落ち着かない。
 時間ばかりが過ぎていく。
 午後には、早くも発表が行われる学校もある。
 電話は引っ切りなしに鳴り続けている。
 嬉しい報せだったり、無念の報告だったり、手放しでは喜べない。

 そこに再び、ハニーからのライン。
 「なんやねん。忙しいちゅうねん!」と、半ば苛立ちながら開けてみると・・・。

合格ダルマ  またもや画像が添付してあった。
 今度は、合格祈願吊り革だ。やったね!

 そこへ、三度ハニーからのライン。
 なんと、今度も合格祈願吊り革の写真。
 同じ電車の別の車両で見つけたらしい。
 これって、かなりレアでしょ。

 う〜ん。素晴らしい。
 ハニーのこの強運にあやかりたいものだ。

 これを書いているまさにその時、一つ吉報が届いた。
 どんどん続け!吉報。ウエルカム。

20.1.20 非力

 精一杯がんばった子がいる。
 だけど、目標には届かなかった。

 何があかんねん。
 これ以上がんばれないほどがんばったのに、何故報われない。

 いや、本人は何も悪くない。ズルをしたわけでもなければ、誤魔化したわけでもない。
 責任はこちらにある。
 もっともっと圧倒的な力を授けることができなかった私が悪いのだ。

 今さら何を言っても始まらない。
 己の非力を認め、口を閉ざそう。

20.1.21 古本

 早朝の応援も今日でお終い。
 体が慣れてしまったから、4:30に起きるのは苦ではないが、その分、晩が保たない。
 横になった途端に眠りに落ちている。(一応、睡眠時間は確保している計算にはなるが)

 己の非力さを胸にかみしめながら、会場に向かう。
 疲れているだろうに、健気に振る舞う子ども達の姿に、胸を締めつけられる思いだ。
 それでも「もういいよ。止めても良いんだよ」とは言えず、「がんばれ!これで最後だから」と励ます。

 最後の1人を見送った。こちらの力も抜けていく。
 運命に翻弄され、それでも僅かな可能性に望みをつなぐ子ども達。
 私は何てことをしているのだ。と、自己嫌悪にも似た感情にさいなまされつつ、教室に戻った。

 気は乗らないが、雑事に気を紛らわせながら、時間を過ごす。
 そこに荷物が届いた。

がんばれ!タブチくん 先日注文した「がんばれ!タブチくん」だった。
 懐かしい表紙に、思わず頬が緩む。
 これで少しは気が紛れるかも。
 「え、けど、随分汚れているな〜。まあ、古本だから仕方ないんだろうけどさ」

 早速、帰宅の電車の中で読んでみた。
 思わず吹き出し、周りの顰蹙を買うが、気にせず読み続ける。
 全て、かつて読んだものばかりだったが、当時の記憶が蘇る。
 久し振りに笑わせてもらった。

 それにしても、汚れが目立つ。
 これまでは、古本でハズレを引いたことがなかっただけに、ちょっとショック。
 母校の文化祭の古本市から始まり、「俺は直角」「バイト君」などなど(漫画だけじゃないぞ)。いづれも美装本だった。
 しかし今回の本は、ホント、手にした後は消毒したくなるほどの汚さだ。
 あ、そうだ。よく大衆食堂に置いてある漫画本。あれをイメージしていただくと分かりやすいかも。食べ汚しらしき痕跡もあったしさ。

 ふと、自分を見ているかのような錯覚に陥った。
 自分では、まだ若いと思いこんでいるが、傍から見れば、明らかな老人。
 ボロボロで疲れ果てた姿は、けして近寄りたくなる類いではないはずだ。
 それでも、この本が(一時とは言え)私の心を癒してくれたように、私も誰かの役に立っているのであれば、せめてもの救いなのだが。

20.1.22 黙

 何も言えない。
 語る資格は無い。
 しばらく黙ります。

20.1.23 寒

 寒い!非常〜に寒い!

20.1.24 活

 タイトルは、喝の方が良いかも知れない。
 いつまでもグジグジとしてはいられない。
 新しい学年は既に始まっているのだから。
 ふぁいと〜!お〜!

20.1.25 励

 情けない限りだが、正直有り難い。

白岩さんより

 ある保護者(父)が、差し入れを下さった。
 奥さんから(昨日の保護者会で)先生がえらい落ち込んではったと、聞いたからだそうだ。

 私の好きなオリオンビール(しかも限定品)+ちくわ

 嬉しいじゃないか。
 このように応援してくださる方もいる。
 支えて下さる方の気持ちに応えるためにも、がんばらな。

20.1.26 センス

 いつものことながら、子ども達のセンスの良さ(?)には感心させられる。

センス

 普段は学校のポスターなどを貼ってあるスペースだが、入試終了とともに、全てを取り外す。
 そのため、この時期はそこはただの壁となり、ポスターを貼っていた磁石だけが残る。

 子どもって、本当に目敏いね〜。
 黙って眺めているわけはない。
 あっという間にそれらを並べかえ、ほれ、この通り。

 そして、次の日にはまた別の作品が仕上がっているから、驚きだ。
 まあ、しばらくは楽しませてもらおうか。

20.1.27 予約

 私はやはり馬鹿なのか?
 随分迷ったのだが、結局予約してしまった。

 生徒達との会話。
 「さっきな。セブンイレブン行ってきてん。何しに行ったか分かる?」
 「チコちゃんでしょ」
 即答されてしまった。

 早く2月にならないかな〜。

20.1.28 送別会

 スタッフのO君が就職のためHOPESを卒業(脱退ではありませんぞ)ということで、ささやかな宴を開いた。
 まあ、送別会の名を借りた、ただの呑み会なのだが・・・。

 5年間スタッフとして働いてくれた。
 非常に個性的な子で、人が良い。
 生徒たちのみならず、保護者からも慕われていただけに、いなくなるのは非常に寂しい。
 まあ、これで会えなくなるわけではない(しばらくは不定期だがバイトに入ってもらえる)し、彼の人生の門出を祝福したい。

 最後はいつものぐだぐだになってしまったが、建設的な意見も聞くことができた(既に忘れてしまったけどね)し、有意義な時間だったんじゃないかな。
 O君。今までありがとうね。

20.1.29 諸提案

 応援して下さる保護者の皆様。
 感謝致しておりま酒。

 現在、個人保護者会を行っている。
 まだ数人の方にお目にかかっただけだが、みなさん色々とアドバイスを下さる。
 「もっとこうしたら良い」
 「生徒達からはこんな風に思われて(誤解されて)いる。だから・・・」 等々。

 尤もな意見が多い。中には何で?と思うようなものもあるが、直接生の声を伺えるのは有り難い。
 (私自身が)改善すべき課題も改めて認識できた。

 生徒指導に於いて一番大切なことは、生徒・保護者・私との間に絶対的な信頼関係が成り立っていることだ。
 皆様のアドバイスを胸に、もう一度、強固な信頼関係を築けるよう、努めてまいりたいと存じま酒。
 ありがとうございま酒た。

20.1.30 旅

 旅と放浪の違いは?

 言うまでもない。
 「旅には、帰る場所がある」ことだ。

 ということで、しばらく旅に出ま酒。
 探さないで下さいね。
 必ず帰ってまいりま酒から。

 行って来ま酒!

20.1.31 お帰り

 今回の旅は、映画鑑賞から始まった。

 男はつらいよの50作目「お帰り寅さん」
 ずっと観たかったのだが、そんな時間が取れるはずもなく、延び延びに。
 幸い、まだ上映されていたので、ようやく望みが叶った。

 故人がスクリーン上で蘇る?そんな映画ではない。それじゃゾンビ映画だ。
 過去の映像を使いながら、ストーリー自体は新しい物になっていた。
 全く違和感なく、感情移入できた。

 ネタバレになるので、多くを語るつもりはないが、この映画のテーマは「おかえり」ではないかと思う。
 人の気持ちは永遠不変ではない。愛情も然り、憎しみも。郷愁とて同じだ。
 しかし、変わらずに残っている心(あるいは、一旦薄れてもまた戻ってくる感情)だってある。
 山田洋次監督は、そんな気持ちを描きたかったのではないだろうか。
 なんてことを、懐かしさと切なさに涙しながら考えていた私で酒。(的外れだったらごめんなさいよ)

 あ、私も先ほど現実世界に帰って参りま酒た。
 だれも「お帰り」は言ってくれませんでしたけどね。
 旅の話は、また明日。

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