- 16.7.1 囁くな!
-
私は、授業中、よく生徒に問いかける。
答を言わせるときもあるが、たいていの場合は途中式や考え方の確認だ。
もちろん、意地悪で指名しているのではない。
難しいことを問うているのではないし、今、説明したばかりのことを尋ねているのだから、容易に答えられるはずだ。
ところが、返事が極端に小さな声の子がいる。
はっきり言って、全く聞こえない。
換気扇の音に遮られるくらいだから、どれほど小声か分かるだろう。
え?もしかして、聞こえないのは私だけ?
年のせいで、耳が遠くなったのか?と、悩んだこともあるし、耳の中に何かが詰まっているのかと、ほじくりすぎて血が出たこともある。
おそらく、自信が無いからなのだろう。間違えたら叱られると思い、萎縮してしまうのか。
以前は、そんな場合でも、生徒の唇の動きを読んで、何と言っているのかを判断していた。
けど、それにも限度がある。
だから、最近はこう言っている。
「囁くな!囁いても良いのは恋人同士だけじゃ!」とね。
以前、途端に大声で返事をした女子生徒がいた。
「こんなおっさんと恋人だなんて、絶対にイヤ!」と言う意思表示なのだろう。
いささかショックではあったが、効果があったので、以来たまに使わせてもらっている。
今日の授業で、久し振りに「私は君の恋人じゃない」と言ったら、それからが大変だった。
みんな、叫ぶ叫ぶ。ほぼ絶叫状態だ。
私も調子に乗って声を張るものだから、負けじと叫び返してくる。
中にはゼ〜ゼ〜言っている者もいた。
「あかん。これじゃ喉が潰れる」と、しばらくして止めにしたが、ほんま疲れるわ。
こんな小技を使わずとも、みなが集中できる授業を、常に行いたいものだ。
- 16.7.2 親子
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親子だから似るのは当然なのだが、それにしても・・・。
アルゴ親子大会を行った。
今年で5回目ともなれば、進行もスムーズになるのは当たり前。
15組の親子が集ってくれ、おかげで楽しい時間を過ごさせてもらった。大会の感想はこちら。
悪い意味で言っているのではない。
親を見れば子が分かる。子を見れば親が分かる。
で、その2人が並べば・・・。見た目も性格も瓜二つ。もう笑うしかない。
私も息子とそっくりだと、よく言われた。
その度に、やった〜!と大喜びしていたが、さて、息子たちはどうだったのだろう。
嬉しかったのかな。残念だったのかな。
今度、機会があったら、それぞれに尋ねてみたいと思う。
- 16.7.3 カッパ
-
おばちゃんが来てくれた。久し振りだ。
お菓子の他にもプレゼントがあった。
修学旅行のお土産を持って。北海道に行って来たらしい。
嬉しいな〜。いつまでも忘れずにいてくれて。
けど、アルゴ大会の真っ最中だったので、ゆっくり話もできずに残念。
なんと、カッパではないか。
さて、何に使おう。
カッパの小銭入れはあるし、キーケースに使っているカッパちゃんも健在だ。
これらはどちらもPたんからのプレゼント。
「Pたんとおばちゃんを天秤にかけたら、やっぱ・・・」と言いかけたら、
「向こうには、そんな気は全く無いと思うよ」とハニー。
そうで酒ね。思い上がってはいけません。
こちらは事務所のキーケースにしようかな。
おばちゃんも、もう高校2年生。(早いな〜)
進路も決まり、志望校も決めたそうだ。
がんばれ〜!あとは夢の実現だけだ。
応援するぞ!って、声をかけるくらいしかできないけどね。
- 16.7.4 暑〜!
-
もう梅雨明けしたのではないだろうか?
昨日、今日のこの暑さ。こりゃ、すっかり夏で酒よ。
少し外を歩いただけで、クラクラする。
まだ、真夏ではないのにね。
この時期に書くようなネタじゃないよね。
う〜ん。不安だな〜。
弱気になったら負けだけど、ホントこの夏、無事に乗り切れるだろうか?
いや、乗り切らなきゃいけないんだけどさ。
ふぁいと〜!お〜!(心なしか、声も小さいよ)
- 16.7.5 意欲
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昨日はついにブチ切れた。
こんな所に記すべきことではないのは分かっている。
けど、誤解されるのもイヤなので。
宿題をやってこない生徒(たち)がいる。
その者(たち)の言い分はおそらくこうだ。
「授業が難しくて、分からない。復習にも時間がかかる。だから、宿題ができない」
まあ、良くある話だ。
心情的には理解できぬこともないが、敢えて言わせてもらおう。
「難しく思うのなら、必死に説明を聞け。ぼんやり聞き流して、何が分からんだ。
問題を解こうともせず、答えを写すだけで、理解できたらそりゃ楽だわな。
そんな状態では、復習しようとしてもできるはずはない。絶対に無理」
家に帰れば、保護者が待ち構えている。
「何故分からないの。どうしてできないの!」と、バトルが始まる。
保護者は「授業を聞いているのだから理解できて当然」と思う。
ところが、彼らは授業に出席していても、本当の意味での参加はしていない。
理解できるはずがないのだ。
最初の一歩目から大きく間違っている。
真剣に考えていて分からないと言うのであれば、教える側の責任だ。
が、積極性が見られない者に、何をどうしろと言うのだ。
もちろん、努力はしている。興味を持たせ、関心を高める工夫もしている。
しかし、自ら一切求めようとしない者をその気にさせるのは、極めて難しい。
それでも「諦めたら終わり。根比べだ」と自分に言いきかせ、指導に努めてきたが・・・。
ついに限界を超えた。
宿題をやろうとしてもできないのなら、まだ「仕方が無いな」とある程度は譲歩しよう。
全ての原因は、授業中の姿勢にあるのだと、彼らが気付けば、今後は改善されていくだろうしね。
ところが、「答えを写して、はい、終わり」。これなら、全くやる意味が無い。
おまけに式も無茶苦茶。答えも違っている。写し間違いをしているのか。けど、○がついている。
答えを見るなとは言わない。参考にしてもらって大いに結構。
式の一つ一つを見直して、数字の意味を確認する。素晴らしいことだ。
自分が何処で間違えたかが分かっている者は、同じ間違いをしないから。
けど、他人に見せるためにするなら、しない方がマシ。
「でも、やらなきゃ怒られるでしょ」ですか?
はい、ごもっとも。
じゃあ、怒られなければ、やらなくてもいいの?
一体、誰のために勉強しているの?
昨日は低学年だったから、厳しく注意した。
この状況を認めるわけにはいかん。慢性化してしまっては、全てが台無しになるから。とね。
けど、情けないかな、他の学年では、既に「ウソをついて平気」な者がいる。
以前なら、徹底的に追求し、改善されなければ厳しい措置をとっていた。
ただ、最近は少し甘くなっていることも慥かだ。
厳しくしすぎるのもとどうか思い、本人が自覚するのを待っていたのだが、さて、どうしたものか。
- 16.7.6 保護者会
-
全体保護者会終了。
25年間続けてこられたことへの謝意を述べ、これからの意気込みも伝えた(つもり)。
やや辛口の話になった(特に午後の6年生の部)が、気休めを言っても仕方ない。
正直に現状を話し、どうするべきか、精一杯の意見を申し上げた。
保護者には伝わったと思うが、要は本人が気が付くかどうか。
全く予断を許さない状況で、何一つ安心できないが、彼らの変化を期待したい。
さて、今度は個人保護者会(及び3者面談)だ。
当然ながらハードな日が続く。
気合いを入れて臨まねば・・・。
- 16.7.7 ぎょえ〜!
-
思わず叫んでしまった。
「何じゃこりゃ〜!」
久し振りの実家。
この暑さで参っていないだろうか。
なんせ高齢だし、ニュースでも熱中症で斃れる老人がよく取り上げられている。
まさか、庭の草むしりなんてしていないだろうな。(母は私と違って几帳面なのだ)
と、心配していたが・・・。
大丈夫。母は無事だった。
しかし、危機一髪。
「草むしりしようかと思ったけど、あまりに暑いので止めたのよ」
なんやと〜!危ないところだった。
「雑草がいくら生えても死なん。秋までほっとけ!」と言っておいたが、大丈夫だろうか。
ホント、無理だけはしないでおくれよ。
私が叫んだ理由は、母のことではない。
居間の電灯に見たことのない虫が大量にたかっていたのだ。
母は「ハエよ」と言う。
けど、どう見ても違う。
「シロアリじゃない?」とハニー。
「けど、ハネ黒いで」
「ほら、これ!」とスマホで検索した画像を見せてくれた。
『ヤマトシロアリ』という種らしい。
おお!そっくりだ。
「これに決まり!」なんて喜んではいられない。
取りあえず、目に見えるものは駆除した(100匹以上はいたぞ)が、ネットによると、すぐにまた発生するらしい。
そうなるとプロに依頼するしかないという。
さて、どうなることか。
けど、いろいろあるな〜。本当に。
- 16.7.8 選挙
-
期日前投票に行ってきた。
大混雑でちょっとビックリ。
選挙の度に思うのだが、今の選挙制度、何とかならないものだろうか。
これじゃ政治に無関心になるのも無理からぬこと。
先ず、立候補している人のことは殆ど知らない。
公約も掲げられてはいるが、果たしてどこまで信じてよいものなのか。
結局、知名度の高い人に投票してしまう。結果、タレント議員などが続出。
その挙げ句、スキャンダルやら不正が頻発。即、失脚。
そんな奴を選んだ方が悪い、とよく言われるが、仕方ない面も多いと思う。
だって、全く知らない人を選ばざるを得ないのだから。
ましてや、選挙権の年令も下がったしね。
かく言う私。
今回は(も)、立候補者の経歴だけ見て、投票した。
政党にいたっては、無記名にしようかとも思ったが、議席ゼロの党に一票を投じた。
こんな私に、とやかく言う資格は無いで酒ね。
- 16.7.9 ベルト
-
少し痩せたから、ズボンがずり落ちそうになる。
仕方が無いので、ベルトを短くした。
ほんの数cmだけなのだが・・・。
今度は、ウエストが苦しくなった。
早まった。切るんじゃなかったか。
さて、この夏。
私は肥えていくのだろうか、痩せていくのだろうか。
- 16.7.10 宴
-
忙しいやら、時間が無いやら言っておきながら、呑む時間はあるのね。
次の日は誕生日会。
と、お叱りを受けそうだが、これもお付き合い。お許し下され。
しかし、2夜連続となると、流石にきつかった。
先ずは土曜日。
大将(ビルの大家さん)と。
いつも高級なお店に連れて行って下さる。
今回は「美濃吉」。京都の本店じゃないけどね。
懐石料理なんて何年ぶりや。
大将とのつき合いも20数年。
何かにつけよく気を遣って下さる。今回も素敵な提案をいただいた。
「わしももう年や」と二言目には仰るが、弱気になってどうするの。
いつまでも元気でいてもらいたい。
美酒に酔いしれ、終始ご機嫌のカッパちゃんで酒た。
お相手はもちろん同じ誕生日の(双子じゃないけどね)オババ様だ。(お世話になっている方に、なんたる無礼な発言)
意外や意外、お目にかかるのは実に1年ぶりだった。
いや〜、呑んだ呑んだ。
オババ様が「足攣った!」と言っているのに、心配したのはほんの一瞬。
次から次へと勧められ、勧められるがままに遠慮もせずにホイホイと。
それも良い酒ばかり。一体どれほど呑んだだろう。
間違いなく高く付いたはずだ。(そりゃ、獺祭が安いわけないわな)
初対面の方ともすっかり打ち解け、いきなりため口。
あ〜!お馬鹿。はい。反省しておりま酒。
ご無礼の段、平にお許しを。
写真は、頂いたカッパちゃん。すっかり寛いでるな〜
オババ様。いつまでも元気でいて下され。
- 16.7.11 事故
-
「今日は遅くなりそうじゃ」と、ハニーに電話。
ところが、心なしか元気がない。
まさか、まだ二日酔い?いや、そんなはずはなかろう。
じゃ、私に会えなくて寂しい?それも絶対になかろう。
聞くと、
「車ぶつけられてん」とのこと。
単車が突っ込んできたらしい。
「え!怪我はなかったか?」
「それは大丈夫やけどね」
ほっと一息。
ところが、相手は若い女の子で、保険にも入っていないらしい。
連れの男から電話はかかってくるし、父親からも「何とか・・・」と電話があったらしい。
「保険屋さんに任せたらいいよ」とは言ったが、何やかやで、すっかり疲れ果てていたハニー。
「お祓いにでも行こうかな」と、弱気な発言が続いた。
元気出そうぜ、ハニー!
先ずは、無事を祝おうではないか。
問題は一つ一つ解決していくしかないんだしね。
けど、世の中にはとんでもない輩もいるからな〜。
- 16.7.12 鳴き声
-
鳴き声なのか、啼き声なのか、その違いが良く分からないのだが・・・。
早くもセミが鳴き始めた。
ああ、夏だな〜。
けど、家の近所ではまだウグイスが啼いている。
あれれ?ウグイスって「春告げ鳥」じゃなかったっけ?
まあ、いいや。ウグイスの声が聞けるだけ幸せじゃ。
ウグイス。がんばれ〜!って、意味不明。
- 16.7.13 小屋
-
其処には小さな小さな家が建っていた。
家と言うよりは小屋。
玄関とおそらく一間だけの、それ程小さな家だった。
其処には老婆が一人住んでいた。
話をしたことはないが、一度だけ挨拶を交わした。
腰の曲がった老婆だった。
其処は今、更地になっている。
老婆は何処に行ったのだろう。
身内に引き取られたのなら良いのだが・・・。
- 16.7.14 容量
-
私のスマホのデータ通信の容量は1GB。
当初は、これでも大丈夫だろうと思っていたが、すぐに使い切ってしまう。
先月は月末の1週間。屋外ではメールの受信もできなかった。
今月は既にもうアウト。
相変わらず、電車に乗るとすぐに開いているし、使い方を考えなければいけない。
大いに反省。
それにしても、つくづく進歩のない男である。
- 16.7.15 ヒマワリ
-
見ての通り、ヒマワリである。
特別なヒマワリではない。普通のヒマワリだ。
洗面所にハニーが飾ってくれた。
いきなり、部屋の中にも夏が来た。
花は素敵だ。たった一輪でも雰囲気を変えてくれる。
ところで、ヒマワリの花って不思議で酒よね。
皆さんはご存知で酒たか?私は知りませんで酒た。
黄色い部分を1枚の花びらと思っていたら、あの黄色い部分が1つの花なのね。
キク科の植物の特徴らしいので酒が、1枚の花びらのように見えているのは、5枚の花びらがひっついているらしい。
しかも、ヒマワリの黄色い花には、おしべもめしべもない。ただの装飾花なのだ。
実は、内側の黒いブツブツも花で、内側の花には花びらはないが、おしべとめしべがある。
こんなこと、理科を教えるまで全く知らなかったし、興味も無かった。
え?そんなの常識?
慥かに、よくよく見ると一つ一つが独立した花に見える。(まだ信じられないのね)
知識が増えると、興味関心も広がる。勉強って面白いで酒ね。
- 16.7.16 さらば
-
3ヶ月の同居生活。ついに終止符。
大袈裟に聞こえるだろうか。
現在、半泣き状態でこれを書いている。
長男の新居が決まったのは10日ほど前。
部屋を探す時間も儘ならず、行動を起こしてから決定まで1月以上かかってしまった。
引っ越しは夏休みに入ってからかと思っていたが、意外にも彼は一番早い日取りを選んだ。
長距離通勤がよほどしんどかったのだろう。
先ほど、彼の門出を祝うささやかな宴が終了した。
通勤は楽になる(自転車なら15分程度らしい)が、楽になったらなったでさらなる無理をするのが彼の性格。
食生活も乱れるだろう。お願いだから、体だけは気を付けておくれ。
また会おう!元気でな。あじゅ〜!
- 16.7.17 応援大会
-
「僕は変態でしたから」
驚く勿れ、これが中学1年生のセリフなのだ。
今日は応援大会。
現6年生が正念場(夏休み)を迎えるにあたって、彼らに気合いを入れるべく、先輩方が駆けつけてくれた。
受験生は誰でも同じ。
夏休みのハードスケジュール(授業だけで200時間)を乗りこなせるか?そしてその後、本当に成果は現れるのか?
いくら(私が)大丈夫だと言っても、俄には信じられないだろう。不安と心配でいっぱいなのだ。
無理はない。だって、全ては未経験のことなのだから。(生きている者が天国の存在を半信半疑なのと同じかも?)
だからこそ、経験者に語ってもらうのだ。
「私も不安でした。けど、自分に負けそうになる弱い心を乗りこえたからこそ、今の自分があるのです!」とね。
が、えてして目論見は儘ならぬもの。
いや、卒業生たちが拙いのではない。
みな、一生懸命に語ってくれた。本当に後輩たちのことを思ってね。
こちらが勝手に期待しすぎただけなのだ。
そんな中で飛びだしたこのセリフ。
「僕は変態でしたから」
衝撃だ。一気に目が覚めたね。(ごめん。寝不足が祟っていたのよ)
「これでこそ、我が生徒!」と、思わず駆け寄って抱きしめたくなった。
質問内容は「夏の授業で辛かったことは?」
彼はこう続けた。
「難しい問題に出会うと嬉しくなるんです。だから、授業が楽しくて」
ブラボ〜!
嬉しくなって、私は尋ねた。
「家でも変態してたの?」
「はい、もちろんです」の答を期待したが、流石に無理があったようで、
「いいえ、家ではRELAXしていました」だった。
それでも、嬉しいじゃないか。
昔は同じようなことを言ってくれた生徒も多かったが、最近はさっぱり。
責務の念からばかりではないだろうが、「やらなあかん」の気持ちが勝ちすぎているのも慥かだ。
けどね、楽しくやった方が絶対に効果があるんだよ。
嫌々やっても効果が無いなら、その中で楽しさを見つけられた方が得じゃない。ね!
「変態。サイコ〜!」
ちゃう。こんな事言ったら、誤解されるっちゅ〜ねん!
しかし、誤解されてもよいくらい、彼は素敵だった。
直前のクラブで負傷。本来、即病院のところを鎮痛剤だけを打って参加してくれた。
会が終わるやいなや病院に直行したから、あまり話はできなかったが、今夜の礼は必ずさせてもらおうと思う。
あじがとう!いつまでも変態でいてくらさいね!
- 16.7.18 梅雨明け
-
近畿でも梅雨明けしたそうだ。
と言っても、ニュースで見たわけじゃない。TV見ている時間は無いものね。
ハニーから聞いたのだ。
梅雨明け宣言。
宣言がされる年もあれば、うやむやにされる年もある。
どちらにしても結果的には同じなのだが、個人的感情から物を言わせてもらえば、私は宣言される方が好きだ。
何となく、潔いというか、キッパリと言われた方が気持ちよいのだ。
「さあ、(ジメジメした)梅雨は終わりで酒よ。今日からは(スッキリ)夏で酒よ!」ってね。
セミたちも喜んでいるようだ。(けど、ウグイスとの啼き声コラボが聞けなくなるのは残念。さて、いつまで聞くことができるだろうか)
さあ、私もエンジンかけましょか。
- 16.7.19 背水の陣
-
いよいよ追い詰められた。
2日後に迫った講習会。
例年なら気合いを入れ直すだけで十分なのだが、今年は事情が違う。
無いのだ。全く無い。教材が存在しないのだ。
さあ、どうするべ?
などと、暢気なことを言っている場合じゃ無い。
作るしかないのだ。何がなんでもね。
さあ呑ちゃん。ふぁいと〜!お〜!
修造さんも言ってるじゃないか。
『チャンスをピンチにするな』ってね。
- 16.7.20 萩原浩
-
直木賞受賞、おめれとう!
知り合いでもなんでもないが、一ファンとして嬉しい。
実は、彼の作品は殆ど読んでいる。(文庫化された物はね)
今もカバンの中には彼の作品が入っている。
正直、傑作ばかりとは言えないが、何故か惹き付けられる。
文体に変な癖は無く、読みやすいし、どの作品も微妙にユーモアが効いていて面白い。
なのに、ブレイクしなかった。誰もが知っていると言えば『愛しの座敷わらし』くらいかな。
『明日への記憶』も映画になったんだけどな〜。
何故だろう。
取り上げるテーマが何となく地味で、荒唐無稽さが足りなかったのかも知れない。
なんて、偉そうに解説者ぶってはいけないね。
まあ、これでやっと一流の仲間入り?
世間も彼の実力を認めるはずだ。
文庫化される作品も増えるだろうし、めでたしめでたし。
- 16.7.21 京都
-
久々の京都。
何も講習会初日にわざわざ行かんでもと思うのだが、Pたんが来るのだ。知らん顔もできまい。
え?お呼びじゃないって?こりゃまた失礼。
2年ぶりかな。Pたんに会うのは。いや、やっぱり3年ぶりだ。
相変わらず、若々しく、美しい。(え?褒めすぎ)
私はすっかり見窄らしくなったけどね。
第一声は「あれ〜呑ちゃん。痩せたね!」だった。
お店はもちろん鬼河童。
以前意気投合した板さんの姿も見える。
嬉しくなって声をかけたが、私のことなどすっかり忘れておられた。う〜ん。ショック!
まあ、いいや。私もお名前忘れていたし。同い年だし、仕方ないわな。
いや〜。よく喋ったし、よく呑んだ。
時間が許せばもっと話していたかったが、名古屋まで帰る人をいつまでも引き留めるわけにはいかない。
断腸の思いでお別れした。
機会があれば、また、ゆっくり会いましょうね。
折角の京都だったが、観光も何もせず、滞在時間2時間ちょっとのスペシャルショートステイで酒た。
ま、しっかり呑んだけどね。
- 16.7.22 フォアグラ
-
今日はW記念日。
HOPESは25周年を迎え、私たち夫婦は27年目に突入した。
なのにクーポンサイトで見つけた店に行こうなんて、けち臭いことを考えたからいけなかったのか。(ホント、懲りない奴)
いや、正直「フォアグラとステーキ」云々のうたい文句に惹かれたのだ。だって、フォアグラ食べたこと無かったんだも〜ん。
今回は、長男も祝いの席に参加した。
午前中に連絡があり「遅くなるけど顔出すわ」と言ってくれた。
しかし、待つこと1時間。チビチビと飲み始めていた私たち。彼の到着時にはかなり腹もふくれていた。
そんなことも手伝ってか、メインのフォアグラが登場した頃には、もうほぼ満腹状態。
で、そのお味は・・・。
油の塊を囓っているみたいだった。
これが、3大珍味と謳われたフォアグラか?
正直、驚きよりも落胆が大きかった。あ!胆だけにてか?
まあ、家族で外食するのも久し振りで、それなりに楽しかったんだけどね。
HOPESを25年間も続けられたのは、保護者と生徒たちのおかげ。
家庭を26年続けられたのは、ハニーのおかげ。そして、息子達のおかげだ。
みなへの感謝を忘れず、これからもがんばっていきたいと思う。
- 16.7.23 知識と理解
-
小学生並みのことを言わせてもらおう。
まあ頭の程度は小学生と変わらない(=小学50年生)のだから、レベルの高い発言内容を要求されても無理なのだが。
今さらながら、感じているのは・・・。
「知識は大切だ」ということ。
物事を理解するためにも、最低限知っておかなければならないことはある。
私は、これまで指導教科(=算数)の関係上、「覚えるな!考えろ!」と言い続けてきた。
算数でも覚えなければならないことはある。例えば、演算記号(+−×÷)の意味するところとかね。
しかし、私は生徒たちに「公式を覚えろ!公式に当てはめて答えを出せ」などとは、絶対に言わない。
「公式は理解するものだ。理解していない公式は使うな!」が、私の持論だからだ。
「覚えてしまえば楽なのに、何故?」とよく言われるが、単に公式に当てはめるだけだと応用が利かないのだ。
そこそこのレベルまでなら公式丸覚えでも対応できるだろうが、直ぐに限界が来てしまう。
それに、算数の面白さは考えることにあるのだから。答えだけわかっても嬉しくとも何ともない。
さて、翻って、科目を理科に置き換えてみよう。
よく理科は暗記科目だと言われる。私も以前はそう思っていた。実際、植物の名前なんて覚えるしかないのだからね。
けれど、ようやくそれが間違いだと気が付いた。
慥かに例外は多い。けれど、自然界の出来事には全て原因がある。よ〜く考えれば、あ!成る程と思えることばかりなのだ。
面白いな〜。(ここら辺が小学生レベルたる証左なのだが)最近は毎日、目から鱗の状態だ。
「知識は、考えるための道具にすぎない」(うん、我ながら上手いことを言うもんだ)
道具が無ければ大したことはできない。そのために知識は必要だが、道具にだけ頼るのは愚かであろう。
ようやく理科の面白さが分かってきた。考えて理解できたときの喜びは、算数に勝るとも劣らない。
この喜びを生徒たちに上手に伝えることができれば、ますます面白くなるのだけどな〜。
まだまだ、修行中。もっともっと勉強しなくっちゃ。
- 16.7.24 オリンピックの下足番
-
言いたくはないが・・・。最悪の一日だった。
今日は算数オリンピックファイナル。
算数オリンピックとのつき合いも結構長い。(20年以上になるかな?)
その関係で、近年は大阪会場の責任者を任じられている。(名前ばかりのね)
昨年同様の不手際は、ある程度予測できていたが、今回はそれを遙かに上回った。
その原因は2つかな?
1つは連絡が周知徹底されていないこと。本部とスタッフも然り、問題制作者と本部の関係も。
先ずは、突然の土足厳禁命令。
私自身、驚いた。
昨年まではOKだった(目を瞑って下さった?)のに、何故に突然。
学校側の気持ちは分かる。当然と言えば当然なのだ。(まさか、黒田投手の日米通算200勝に、出身校だからと自信を得たわけでもなかろう)
今までは、私たちが甘えていただけなのだ。
しかし、イベント会社の人は今日初めて聞いたと言う。
急遽、スリッパと靴袋を用意したらしいが、はっきり言って予測が甘すぎる。
ファイナル出場の生徒一人に、保護者を含め一体何人の応援がつくのか?そこら辺が全く分かっていない。
生徒だけなら余裕だったかも知れないが、あっと言う間に靴袋は底を突き、スリッパもなくなった。
保護者の困惑の表情を目の当たりにしながらも、ないものは与えられない。
生まれて初めて300足以上のスリッパを揃えさせてもらった。(早くも汗だくだ)
そんな折、事件勃発。
某大手塾。昨年は集会をしなかったので混乱は無かったが、今年は迷惑も顧みず復活。
引率の講師がやって来て言う。
「落とし物は届いていませんか?」
「まだ、ないね。一体何がなくなった?」
「かばんです」
「校舎内の出来事ではないのだから、君たちの責任だろう」
「そうですね」と引き下がった。
しばらくすると、ある親子連れが「間違えて持ってきてしまったみたいで」とカバンを持ってきた。
平身低頭に謝るが、「構いませんよ」と先ほどの者に届けた。
相手は礼も言わずに受け取ったが、何と驚く勿れ、そいつ警察に通報していやがった。
「置き引きに遭った」とね。
思わず絶句。こいつ、まともじゃない。
大勢がごった返している中、しかも似たようなカバンなんてごまんとある。
どうせそこいらに放置していたんだろう。それが見当たらないからと言って、どうして盗られたと考えるのか。
はっきり言って自己責任。それを他人のせいにして、被害者ぶるな。
学校側にも一切連絡せず、その勝手な思い込みがどんなに迷惑をかけるか、思い及ばなかったのか。
学校側もいきなり警察が来たものだから、困惑していた。
自己中心的な者の集まりには本当にうんざりだ。
さて、試験開始。
前半はトラブルもなく終わったが、後半で質問が殺到。
問題文の文意が読み取れない。解釈が幾通りもできる曖昧な表現が数ヶ所にあった。
一人に答えると、別の一人が手を挙げる。その子が終わると、また別の子が。
まるで、授業をしているみたいだった。
面白いのは、これも集団心理なのか。質問が集中したのはある教室だけだった。
本部に問い合わせるも、作問者との連絡が取れず、私にも判断が付かないので、対応保留。
結局、その問題は「無視しなさい」という前代未聞の扱いになった。対応は、後日協議されるらしい。
混乱を招いたので、試験時間は10分延長。生徒たちからはブーイングを浴びた。
彼らは私を「おまえが悪い」という顔で見ていたが、おいおい、勘違いするなよ。
事前に問題を報されているわけではないのだから、それを私の責任にされたら、たまったもんじゃない。
もう一つの原因は・・・。
あえて言うまい。言っても仕方あるまい。
結局、私の作った問題は採用されていなかった。
あ〜あ。作問大賞ゲットならず。結構、自信あったのにな〜。
疲れ果て、失意と落胆のうちに教室に戻った。
やるべき仕事は山ほどある。しかし、既に気力は残っていなかった。
さあ、今日からまた一からじゃ。心機一転、頑張ろう。
- 16.7.25 天動説
-
「太陽はね、お日様って言うけど、お星様なんだよ」
「ええ〜!」
よし!つかみはOK。
3年生の授業だ。
彼らに夏休みは天体を教える。と言っても、難しいことは扱わない。
目で見えることしか理解できない年代なのだから、目の前の現象を説明するくらいだ。
その意味では、「太陽が動いているんじゃないんだよ。地球が回っているんだよ」を理解させるのは難しかった。
半数以上の者が、太陽が動いているのだと思い込んでいた。そりゃそう見えるものね。
ガリレオさん、貴方はエライ!
- 16.7.26 脱水症状
-
午前中は快適だった。
睡眠4時間何のその。連続8時間授業だってへっちゃらさ!と、ルンルン気分で授業をしていたのだが・・・。
午後に入って急に汗が止まらなくなった。
防汗グッズを駆使(ヘッドフリーザー・デオドラントスプレイ・シャツクールetc)して、体を冷やしまくるが、効果は少ない。
水を飲んでも同じだ。
室温はそんなに高くはないはずだが、立ちくらみのような状態にもなった。
やばい。ついにダウンか?
幸い、授業は無事終了。夕刻には体調も戻ってきた。
帰宅後、ハニーに話すと、
「それって、脱水症状よ」とのこと。
室内でも、そんなに暑くなくても、脱水症状は起こるらしい。
知〜らなんだ.知らなんだ。
塩分を補給するといいらしい。とりあえず、塩でもなめとこか。
それにしても、脱水症状と打ったつもりが『脱水少女』。
どんな少女やねん。干からびた少女なんて恐いだけやんか!
けど、ちょっぴり笑ってしまった。
- 16.7.27 本日の目標
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毎朝、目覚めたら、必ずその日の目標を確認するようにしている。
そうしないと、思わぬうっかりが起きてしまうからだ。
特に、講習会中は油断がならない。
大抵は、風呂に浸かりながら確認(時には設定も)するのだが、今朝は、目覚めたときから既に決まっていた。
「寝ること!」
ただそれだけだ。
とにかく、ひたすら「寝る!」
やるべきことは山ほどあるが、あえて何もしない。
慥かに恐い気もする。けど、だからこそ集中できるときもある。
今の(寝不足が続いている)状態では、集中できない。
さあ、明日からまた(必死のパッチの)楽しい日々が始まる。
お休みなさい!(現在20時00分)
- 16.7.28 眼
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最近、細かい字が読めなくなった。
プリントの数字はまだ経験から判読できるが、名簿の電話番号など6なのか8なのか3なのか皆目分からない。
目を凝らすと一瞬だけ見える。その瞬間を逃さずに何とかやって来たが、ほぼ限界。
情けない限りだが、明らかに老眼。仕方がないので、拡大コピーで対応している。
ところで、老眼って何やねん。
調べてみると、加齢と共に眼の水晶体が固くなってピントが合わせにくくなる症状だそうだ。
ふ〜ん。なるほどね。思い当たることだらけだ。
今朝は、ついに、遠くまで見えづらくなった。
が〜ん。どうしよう。えらいこっちゃ!
パニック状態に陥りかけたが、原因は程なく究明。
コンタクトを装着し忘れていたのだ。
ホッとすると同時に己の馬鹿さに情けなくなった。
はい。大層不便な一日で酒た。とほほ。
- 16.7.29 暑気払い
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暑気払いとは、一般的には
「暑い夏に冷たい食べ物や体を冷やす効果のある食品、同じく体を冷やす効能のある漢方や薬などで、体に溜まった熱気を取り除こうとすること。『暑さをうち払う』という意味である」
らしいのだが・・・。
我が家の暑気払いはチト違う。
我が家では、真夏に鍋を食らう。
もちろん私の我が儘だ。
付き合わされる家族はたまったもんじゃないだろうが、いや、結構ハニーは喜んでいるかも?
キンキンに冷えたビールを飲みながら、鍋を食す。汗をダラダラ流しながらね。
あ〜、見られたくない姿だ。え?見たくないってか?そりゃそうだわな。
けど、これってなかなか爽快で酒よ。
3夜連続にはならなかったが、4日に3回も鍋を頂けるなんて、これ以上の幸せはない。
そして、腹一杯食べた後は、速攻で寝る。
お陰で、少し太ってしまった。
けど、気にしない、気にしない。
さあ、今宵も早く寝るぞ!
- 16.7.30 車内温度
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「寒い!」
最近、思わず呟くことがある。
え!この真夏に?
そう、外は慥かに暑いのだが、電車に乗ると、やたら冷えていることが多い。
特に、近鉄電車なら準急が冷えている。
そんな時は、マスクをしたり(夏でも常備携行しているカッパちゃん。防寒のためではないのだけどね)、荷物を抱きしめて暖を取っているが、それにしてもどうしてこれほどまでに冷房を効かす必要があるのか。
その理由が分かった。(憶測だけどね)
朝夕のラッシュ時に合わせているのだ。
身動きができない状態で、汗ばんだ素肌が触れ合うのは、たとえ愛しい人でも心地よいものではない。
まして、見ず知らずのおっさんに囲まれた日にゃ、一日のスタートから気分最低。今日は仏滅かとぼやきたくなる。(あ!私もおっさんだった)
それ故、できる限り混雑する時間を避けて出勤している(早いよ〜。7時30分には事務所にいるからね)のだが、グズグズして出発が遅れたらもうダメ。四方をおっさんたちに取り囲まれる罰が待っている。
それでも不思議なもので、不快感は最初の数分間だけ。無理に意識して努めているわけでもないが、下車する頃には全く気にならなくなっている。
慣れのせいかと思ったが、どうやら違う。これは冷房のおかげだ。
乗った途端、汗がすっと引くほど強烈な冷房がかかっているから、混雑にも耐えられるのだ。
恩恵に与りながら文句を言うのも何だが、その温度をどうして調整しないのだろう。
きっと、混雑時の設定のままにしているのではなかろうか。
節電!節電!と叫ばれていた数年前が、懐かし?くも思えた。
- 16.7.31 交換
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ある生徒とのやりとり。
「お前の頭の中何入ってんねん。一回私と交換したろか?」
「・・・」
キョトンとした顔をしていたが、たった今説明受けたことに対して、とんちんかんな返答をしたから、咎められているのだ、と言うことは理解できたのだろう。
「いや、いいです」
「そうか〜?私と交換したら、中学入試は間違いなく通るで」
あ、そうか?という表情を浮かべ、少し悩む素振りを見せる彼。
「おいおい!そこで悩むなよ。キッパリと否定せんかい」と、心の中で叫ぶ。
「けどな。合格できても、その後はつらいで」
「え?」なんで?という顔をする彼。
「そうやな〜。この脳みそ、保ってあと20年。下手すりゃ10年後辺りで呆け始め、君が30才の頃には立派な痴呆老人や」
「い、い、イヤです」
「それにな、今ならもれなく、この老いさらばえた体も付いてくるで。どや!」
「絶対に嫌です」
やっと気が付いたようだ。
君たち若者には無限の可能性があることに。
たとえ今は未熟でも、努力次第でどうにでもなる。脳を鍛えることもできるだろうし、未来だって選べる。
だから、今は一生懸命がんばれ!
わたしは、単にその応援をしているだけなのだ。
「あ、先生。入試まで交換してもらって、その後もう一度返してもらう。ってのはどうですか」
「・・・」
はぁ〜、あかん。いっこも分かってへんやんか!あほ〜!