- 13.9.1 冷や汗
-
夏期講習終了。
今ひとつすっきりとしない気分の夏だったが、いつまでもぼやいていても始まらない。
気持ちを入れ替えてがんばろう!と誓った、健気な私。
という訳で、教材整理に取り組んだ。
本来ならば、講習会前にしておくべきなのだが、どうしてだろう。気分が乗らずにそのままにしていた。
気持ちの緩みが命取り。
どうやら、天罰が降りたようだ。
何本かの教材が見当たらない。
え?そんな馬鹿な。もう一度探す。けど、やっぱりない。
焦る。顔面蒼白になっていくのが自分でも分かった。
文書だけの教材ならパソコンに入っているものを打ち出せば良い。
けれど、図が含まれているものは、未だにその部分だけはコピーを貼り付けているものも多いのだ。
幸い、見当たらない教材の殆どは、大騒ぎするレベルではなかったが、1本だけは図が満載だった。
再現は出来る。出題校は分かっているから、30年以上の入試問題から探せば見つけることは可能だ。
ただ、それには莫大な時間がかかる。
一から作り直すのもありなのだが、それにしても丸一日は優にかかる。いやそれじゃ終わらないだろう。
さ〜て、困った。
教材が命であることは十分承知していたのだが、まさかなくなることはあるまいと、油断しきっていた。
怠慢のツケがこんな所で来るなんて・・・。
半泣き状態で、もう一度探す。
あった!他のシリーズの教材に紛れ込んでいた。
良かった。良かった。本当に助かった。
『捜し物は必ず最後の場所で見つかる!の法則』は健在だった。なんて、嘯いている場合じゃない。
いやホンマ、命拾いしたような気分だ。
これからは、保管には細心の注意を払い、最重要事項としよう。
それにしても、教材整理をしていると、いろいろな想いがこみ上げてくる。
作ったときは「これで完璧だ」と(自己)満足していたのだが、改めて見直すと結構不備も目につく。
もっと生徒達にとって良いもの(理解しやすく、定着しやすいもの)に改善していかねばならない。
と、今日は珍しく殊勝なカッパちゃんであった。
さあ、帰るべ。明日は半月ぶりのオフだ。わ〜い!わ〜い!
- 13.9.2 明日
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誰もが眠りに就くときは、明日が来ることを信じて疑わないだろう。
明日を夢見て、明日を楽しみにして、「お休み」と言う。
ところが、それは約束されたものではない。
必ず「明日」が来るなんて保証は何もない。
突然「明日」がなくなるかも知れないのだ。
だからといって、怯える必要はない。
ただ、「明日」が絶対ではないことは知っておくべきだ。
眠りから目覚めたとき「明日」が「今日」に変わる。
ああ、今日も生きている。なんて幸せなのだろう。
- 13.9.3 ホテイアオイ
橿原にホテイアオイのキレイな場所があるらしい。
いつだったか、新聞の記事で読んだ。
久し振りのオフ。(警報が出ている地域もあるという)あいにくの天気だったが、出かけることにした。
いきなり、交通違反で捕まるというアクシデントはあったが、何とか無事到着。
いや〜!素晴らしい景色だった。
実は、ホテイアオイを見るのは初めての私。
車を走らせていると、突然景色が変わった。緑と青のコントラストが強烈な場所が現れた。
さほど広くはないが、そこだけ別世界のようだ。
車を停めて(臨時の駐車場まで設けてあった)、田んぼの中の畦道を歩く。
ミズスマシが泳ぐそばをカエルが跳ねている。
コオロギの鳴く声まで聞こえてくる。
「何だ、ここは一体。蓮の花も咲いているし、もしかして噂に聞く天国か?」とも思った(と言うのはウソ)。
ホテイアオイの群生には圧倒されるが、一つ一つの花は可憐だ。
いつものデジカメを事務所に忘れ、使い慣れぬ機種で撮影したから思うようには撮れなかったが、少しでも素晴らしさが伝われば幸いだ。
機会があれば、今度は晴れた日に訪れてみたい。
お薦めで酒よ。興味がある方は、「ホテイアオイ 本薬師寺跡」で検索して下され。
- 13.9.4 命日
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昨日は父の命日。
学校の説明会があったため、お寺さんのお参りは今日にしてもらった。
父が亡くなってもう15年にもなるのか。
当時、長男が1年生。次男はまだ幼稚園児だった。
その息子達もとうに成人し、もはや子どもというよりは青年だ。
え?変わらないのは、私だけ。
未だに頼りない私を、天国の父はいつもどう思っているだろうか。
「すんません。もうしばらく見守って下され。よろしくお願いいたしま酒」
仏壇に向かって手を合わせながら、心の中でつぶやく。
こんな事を頼まれるとはと、父も嘆いていることだろう。
「呆れて物も言えんわ」と思っているかも知れない。
あ〜あ、自分でも情けないわ。父ちゃん、堪忍な。
- 13.9.5 学校訪問
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今日も元気に学校説明会。
先日は失敗した。てっきり学校で行われるものだと思い、喜んで勇んで出かけたら、人影がまばらだ。
「あれ〜?今日は説明会ではないので酒か?」と尋ねると、
守衛のおじさんには「そんな予定は聞いていない」と一蹴された。
事務室に行くと、馴染みの先生が「今日の会場は、大阪のホテルですよ」と教えて下さった。
「ひえ〜!あじがとうごじゃりま酒!」と、慌てて会場に向かったが、当然遅刻だわな。
先生方には、笑われ、あきれられ、むっちゃ格好悪い呑ちゃんで酒た。
でも、今日は大丈夫。
間違いなく学校で行われる。だって、毎年そうだもの。
私は、学校で行われる説明会の方が好きだ。
何故なら、生徒の様子をこの目で確かめられるし、もしかしたら卒業生にも会えるかも知れないから。
今日訪れた学校にも、卒業生が何人か在籍している。
その学校では、結構顔がさすカッパちゃん。
会う人会う人が皆「○○君は何組ですよ」とか、「○○さんに会えましたか」と声をかけて下さる。
ちょうどその生徒の担任だった先生が出ていらっしゃり、ご丁寧に教室まで案内して下さった。
「え〜!どこでしょうか?」廊下からのぞき込むが、見当たらない。
「左の列の前から2番目ですよ」
「え〜!あの子?!(明らかに)寝ていますね」
(あれほど、がんばって入った学校で、一体何をしとるねん)
落胆とともに、少々怒りがこみ上げてきた。
「・・・。さあ、次行きましょうか」
先ほどは中1。次は高1だ。
「あれ〜。どこでしょう?」
「よく分かりませんね」
それもそのはず、半数近くが机に顔を乗せていらっしゃる。
「こりゃいかん。(よ〜し、起こしたろ)」
窓に顔を押しつけたり、高いところに上ったりして、廊下から生徒の注目を浴びる。
教室内が騒がしくなった。(先生ごめんなさい。けど、生徒が寝ていたら注意しなきゃダメでしょ!)
一人の生徒が、何事かと顔を上げた。
「いた!あいつだ!」
「ね!る!な!」と伝えて、立ち去った。
案内して下さった先生は、
「文化祭の準備で疲れているのでしょ」と、しきりに弁解されていたが・・・。
他の生徒達にもみな会えた。(幸い、眠ってはいなかった。そりゃそうだ。授業中じゃなかったもの)
すぐ気がついてくれ、嬉しいカッパちゃん。
けど、友人達からは「だれ、あの人。おまえの友達?」と訝しがられていた。
ごめんね。変なおっさんで。
私は、この学校が大好きだ。
先生も素晴らしい方が多いし、何より魅力なのは、自由な校風。
ただ、今日はちょっぴり失望。ちょっと緩みすぎかなとも思った。
まあ、文化祭前ということで・・・。
さて、明日も学校説明会だ。
念のために、会場を電話で確認したら、見事に間違っていた。
嗚呼!一体どうなってしまったんだ?カッパちゃん!
- 13.9.6 裸の王様
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暑かったり、涼しくなったり、この時期の服装選びには困ってしまう。(迷う持っているわけではないが)
今日の説明会の会場は某ホテル。
一番乗りを目指した(馬鹿か俺は)が、3番だった。
それでも、開店時のデパートみたいに全員総出のお出迎えは気分が良い。
しかし、座った席が悪かったのか(私は余程のことがない限り、最前列に座る)、むっちゃ寒かった。
けして、理事長の話が寒かったわけではない。むしろ、感激に値する素晴らしいお話だった。
上着は着ていたものの、冷房が直接吹き付けてきて、これでもかとばかりに冷やしてくる。万が一にでも眠ったら凍死していたかも知れぬ。
同業者を忌み嫌っている私だが、長年この仕事をしていると、顔見知りも増えてくる。
流石に、久し振りにお目にかかって、知らん顔はできない。
今日もある方から言われた。
「あれ?少し太りはりました?」
「いや〜ん!そんなこと言わないで〜!」と、ツネっておいた。
ここで、ふと気がついた。
ここまで太ったら、いくら何でも「気のせいでしょ」とは言い難い。
誰もが、同じ事(このデブめ!)を感じているはずだ。
なのに、反応は分かれる。
思ったことを口に出す人、出さぬ人。
どちらが正しいのかと言いたいのではない。
はっきり言わない人は、気づかぬふりをしてくれているのか、それとも指摘することで逆恨みされるのを恐れているのか。
これじゃまるで私は、裸の王様そのものじゃないか。
いろんな意味で、情けない。
「よ〜し!痩せるぞ!」と、口だけの宣言!
これもね。あ〜あ・・・。
- 13.9.7 ガチガチ
-
ガチガチと言っても、いろいろな意味がある。
では、ここで問題で酒!
私は一体、何が「ガチガチ」なのでしょう。
「緊張している?」ブッブッウー!
「予想が的中した?」ブッブッウー!
「寒くて震えているときの歯の音?」んなわけないでしょ!
「肩こり?」ピンポーン!大正解!
朝起きたら、肩が痛くて首も回らない。
寝違えたのか?いや少し違う。
じゃ、五十肩?これも違うだろう。
一応肩を回すことはできる。鈍い痛みが伴うが、耐えられない程ではない。
左肩だから、字を書くのに支障もない。
どちらかと言えば、筋肉痛に近いから、きっと姿勢の悪さが災いしたのだろう。
PCに向かうときの(特に家では)姿勢はひどいものだ。
食事をするときの姿勢も人に見せられたものじゃない。
背中を丸め、猫背に近い。あ〜。格好わる。
よ〜し、この際、姿勢を改めることにしよう。
酒を呑むときも、背筋を伸ばし、凜とした雰囲気を保ちたいものだ。
もちろん、酔っぱらったりはしないぞ!
- 13.9.8 旧友再会
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今宵、4人の同級生と会うことになっている。
1人は高校卒業以来だから35年ぶりか。
長い間会っていなくても、最近はミクシィやフェースブックのおかげで近況は何となく伝わってくる。思えば、不思議な世の中だ。
さらに、その中の2人が双子であることも最近判明した。しかも、父親も母親も違うのだから、これまた不思議だ。
私以外の友人達は甲子園球場で巨人阪神戦を観戦する予定。
明け方の雨も今は小降り。これなら、何とか試合は行われるのではないだろうか。
ただ、阪神ファンと巨人ファン(それもお互いかなり熱烈だ。筋金入りと言っても良いだろう)が仲良く並んで観戦できるだろうか。
おまけに一癖も二癖もある連中が、おとなしくしているとは思えない。
まあ、それは会ってからのお楽しみとしようか。
- 13.9.9 反省会
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昨日の試合。中盤に大勢が決したかと思いきや、最終回に意外な盛り上がりがあり、肝を冷やした。
と言っても、一人お店で呑みながら、友の到着を待っていただけだけど。
待つこと20分。憮然とした表情の阪神ファンと喜びを隠しきれない巨人ファンが現れた。
反省会と銘打たれたミニ同窓会。さあ、宴会の始まりだ。
ここからは、多くの人にとっては意味不明になるだろう。
けど、分かる人だけが分かれば良いということで、ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!
一人はこの日のためにわざわざ東京からやってきた。
いきなり、その彼の前日の痴態を見せられた。動画および写真に収められていたその姿は、まるでハムだ。
とてもじゃないが、ここで紹介できるものではない。何でも初恋の人を取り合った35年前の遺恨が残っていたようだ。
双子の王子の王位継承権は、意外にすんなりと決まった。もっと揉めるかと期待していたのに。
突然、王子の一人が壊れた。余程ホームランが悔しかったのだろう。「三発が!三発が!」と叫びながら、理性を失っていく。
紅顔の美少年だった彼(実際、当時は彼のファンも多かった)が、厚顔のおっさんに変身した。
その瞬間、一同唖然。
さあ、それからはもう訳の分からない状態。
高校時代の思い出話(殆ど他人の悪口?)に花が咲いたかと思えば、謎の中国語放送が始まる。
あまりに下品で、再現したくてもできない。
とにかく、しばらく蛸は口にしたくない。
新幹線の最終時刻が近づいてきた。
まだまだ盛り上がりをみせる私達だったが、紳士に戻る時が来たようだ。
再会を約束して別れた。
改札前で抱擁を繰り返す醜いおっさん達。迷惑なだけや。どこが紳士や。
奇しくもその日、2020年の東京オリンピック開催が決定した。
その頃、私達は還暦を迎えている。
さて、どんな不良老人になっているのだろうか。
- 13.9.10 勢揃い
-
家族が揃うのはいつ以来だろう。単純計算で3年ぶりか?
ま、とにかく、長男も次男も帰ってきた。
わ〜い!わ〜い!
すれ違いばかりで、正確にはまだ全員が一堂に会してはいない。
昨夜遅く次男が帰ってきたときには、ハニーが寝ていたし、ハニーが目覚めたら私がダウン。
朝も、片方が起きていたらもう一方が寝ている。今は仲良く?2人とも眠っている。という状態だが、それでも嬉しい。
同じ空間にいるというだけで、満ち足りた気持ちになる。
この幸せも今宵限りだが、今日の帰宅時には全員の「おかえり〜!」が聞けるだろうか。
- 13.9.11 となりの
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「となりの○○」って聞いたら、何を思う?
そりゃ「となりのねーちゃん」じゃあるまい。「となりのおっさん」なら、もっと要らん。
健全なる諸君なら、おそらくは「となりのトトロ」だろ。
宮崎駿監督の引退表明の影響を受けたわけではないが、ジブリ作品を初めて観た。
驚くなかれ。マジで初めてだ。
実は、長男が近々「トトロ」の寸劇をすると言う。
じゃ、観てみようと、○○ヤに行ったら、全て貸し出し中。(引退表明恐るべし)
いきなり心が折れかけたが、我が事ならいざ知らず息子のためならドッコイショ!
次なる店へレッツゴー。レンタルビデオ屋のはしごは久し振りだ。
「となりのトトロ」は、小学3年生以下推奨のコーナーに移動されていた。
一瞬、不安がよぎったが・・・。
ゲット!思わずガッツポーズのカッパちゃん。
ふと、懐かしいタイトルが目にとまった。
「となりのトトロ」のとなりには、「となりのやまだくん」。
ご存じの方は少ないかな。いしいひさいち氏の名作で、慥かアニメがTV放映されていたはず。
なんと驚くなかれ、ジブリ作品の中にあった。
これを見逃す手はあるまい。長男は怪訝そうにしていたが、1週間のレンタルを申し込んだ。(それにしても、ゲオって安いのね。1本80円ってどうよこれ)
早速、長男と仲良く観た。
先ずは、(当然ながら)「となりのトトロ」からだ。
今ひとつ、この作品がなぜそこまで絶賛されたかは分からなかったが、悪くはない。(泣きはしなかったけどね)
次はいよいよ「やまだくん」の番だ。
実は、昨夜は飲みつぶれていた私。途中で眠ってしまったので、今宵再挑戦を試みた。
うん。良かったよ。手抜きの描画は気になったけど、まあそれはいしいひさいち氏ならではということで。
ただ、爆笑ではなかった。(ジブリらしく)変にペーソスを盛り込もうとしているのか、かえって氏独特の味が曖昧になってしまったように感じた。
それでも、十分脱力感は味わえた。
長男は、ハニーの血を引いたせいか、実に良く笑う。
彼の笑い声を聞いているだけで、私は幸せだ。
明日も早かったのだが、その幸せに勝てるものはない。
結局、最後まで観た。
げ!でも、もう3:00?!
オラ、もう寝るべ。
- 13.9.12 資料作成
-
「この調子なら徹夜はしなくても良さそうだ」と、気が緩んだ。
「少しだけ眠ろう」と横になったのがいけなかったのか。
実質3〜4時間しか眠らなかったのだが、結果的にはそれがもたつく原因となってしまった。
一気に仕上げてしまえば良かったのだ。
予定では午前中に完成して、「あまちゃん」を余裕で見るつもりだったのに。
甘かった。「あまちゃん」は私だった。
やっとできた。つい、今し方のことだ。
一体、何をしていたのかって?
明日の保護者会の資料を作っていたのよ。例えば、これ(入試情報)とかね。
言い訳をさせてもらえれば、体調も悪かった。
先日来の肩こりは、ガチガチからバリバリへと悪化して、現在はまるで岩のりのようだ。(自分でも意味不明)
少し姿勢を変えようとするだけで、激痛が走る。
堪えようにも呻き声が出てしまう。はい、大層きもいおっさんで酒!
「まあ、いいや。間に合ったのだから」と、自分を甘やかすからいけないのかな。
けど、まあいいか。
- 13.9.13 朗報
-
保護者会中にメール。
ハニーからだ!
「20万達成おめでとうございます」とある。
ご丁寧に写メまでついていた。
『カッパの日記』の200000アクセスは、ハニーだったようだ。
午前の部終了。
今度は電話。長男からだった。
「いけてたで!」
「おめでとう。よかったね。これからもがんばりや!」
「うん。ほな、また」
大学院の試験に、無事合格したようだ。
めでたいめでたい。
肩の痛みも気持ちだけ和らいだ。
- 13.9.14 読書
-
生徒たちには「本を読め」と言っておきながら、読書のペースが最近落ちていた。
怠けているわけではない。ただ、読んでいる本の内容が重いから捗らないのだ。
今読んでいるのは、『最後の言葉』(重松清・渡辺考)と『終わらざる夏』(浅田次郎)。
ともに戦争物だ。
歴史小説や戦争物が苦手なのは、悲劇的結末に向かって突き進んでいくのが辛いから。
その事は、以前『永遠の0』を読んだときに書かせてもらった。
『最後の言葉』
サブタイトルが「戦場に遺された二十四万字の届かなかった手紙」であるように、第二次世界大戦に戦地で日本軍将兵が遺した手紙や日記、手帳などが60年の時を経て見つかり、それらを遺族に届けるという実話だ。
数行読んでは、止まってしまう。とても読み続けられない。
読み始めてから既に2ヶ月以上経っている。
『終わらざる夏』
こちらは小説だが、史実に基づいているだけにやはり辛い。単行本で上中下もあるのに、このペースだったら半年以上かかるかも知れない。
もちろんこの間、他の作品も読んではいる。
伊集院静『浅草のおんな』・石田衣良『下北サンディーズ』・重松清『星のかけら』(←これ、小学生にお薦め)はいつも読んでいる作家。
有川浩『キケン』や伊坂幸太郎『オー!ファーザー』なども面白かった。森絵都も読んだかな。
少し寄り道して、東野圭吾にもはまりかけた。作品は面白いのだが、彼のエッセイを読み、あまりの軽さ?に呆れ、人間性を疑いたくなったので、早々と卒業を決めた。(ファンの方ごめんね)
もっと読みたい。相変わらず小説ばかりだが、欲しいものリストには何作か上がっている。
いや、その前に『終わらざる夏』を何とかせねば・・・。
- 13.9.15 デブ
-
「デブだと暑い」
かつて『探偵ナイトスクープ』でも取り上げられていたような記憶がある。
最近、そのことを実感している私。
8月よりは確実に涼しくなっているはずなのに、かえって蒸し暑く感じていた。
何故?ハニーは暑いとは言わないのに、私だけ。ホットフラッシュ?
ようやく気がついた。
体型が変わったからだ。いや、体質かも知れぬ。
長男もかなり太っていた。
この前、彼が帰省したときには驚いてしまった。
それを見て、親ならば心配せねばならないところ、むしろ親近感を覚えた私。
だって、そっくりだったんだもの。
いや、いかん。他人と自分を比べて喜んでいる場合じゃない。
これじゃいかん。必ずスリムになるぞ。って口ばっかりだもんな〜。
よ〜し!走るぞ!でも、今日は雨で酒から〜!
- 13.9.16 特別警報
-
夜中に雨の音で目が覚めた。
いや、格好つけすぎやな。トイレで目が覚めたら雨音が激しかった。が、正解か。
台風18号上陸か?
酷い。まるで嵐だ。
まあ、騒いでも仕方ない。まだ5時前だし、もう一度眠ろう。と、二度寝。
2時間ほど眠り、テレビをつける。
あれ?点かない。
電波の状況が云々とテロップが流れる。どの局もだ。
が〜ん!事態は深刻だぞ。
本日の予定を確認。
東大寺の文化祭&6年の合格判定テストだ。
テレビが映らないので、ネットで情報収集。
ぎゃ!警報だらけだ。特別警報まで出ている。
しばらくして、テレビが映った。どの映像も台風の激しさを訴えている。
さあ、どうするべ。テストを決行するか?延期するか?
待て、待て。慌てるな。決断までにはまだ時間がある。
ネットで鉄道の運行状況を調べる。
一部に乱れはあるようだが、生徒達が来られぬほどではない。
うん?台風は愛知に上陸?
どうやら、近畿は通過したようだ。
よし。もうしばらく待って、判断しよう。
10:00になった。
生徒達全員に電話。決行だ。
「予定通りテストはやるよ。気をつけておいでよ。電車が遅れるかも知れないから、余裕をもって来るんだぞ」
一方の文化祭。
学校のHPを見ると「警報発令の場合は在校生と保護者のみに公開」とある。
とりあえず出かけて、「え〜!知りませんで酒た〜!」ととぼけようか。
などと考えていたら、延期が決定してしまった。が〜ん!ショック。
正午現在、雨も上がり、晴れ間も見えている。
まあ、無事で何よりで酒た。
これから接近する地方のみなさま。どうぞご無事で。
でも、つまんないな〜。何して遊ぼうかな〜。
- 13.9.17 『75!!』
-
今日はハニーの誕生日。
『75』になった・・・。
訳ないでしょ。
じゃ、一体何が『75』なの?
FBのお友達の数?知らんがなそんなもん。
ちゃいまんがな。言いたくないけど、仕方ない。度胸を決めてカミングアウトだ!
昨日、ついに新記録達成。
体重計の数字は見たことのない数字を示していた。
『75!』目を疑い、もう一度乗り直すが、結果はやはり同じ。
「うっそ〜ん!」と叫びながら、トイレに駆け込む。
もう一度乗る。74kg台に戻っていた。
「ふふふ。そうでしょ!もうお馬鹿なんだから〜」と体重計に微笑むが、何の慰めにもなっていない。
「やばい!真剣にやばい!」きっと、顔面蒼白になっていたにちがいない。
「よ〜し。走るぞ!」
重い体をジャージに押し込み、久々にランニングシューズに足を入れる。
何ヶ月ぶりだろう。5ヶ月?いや、もっとか?
台風一過の空は澄み切っていた。
「涼しい。爽やかだ。なんて気持ちいいんだろう」
と思ったのは、最初の3分だけ。
すぐ息が切れる。汗が噴き出す。
これが、デブの宿命か。
半分はウォーキングみたいなものだったが、私にすれば精一杯。
背中の肉が踊るのを初めて実感した。
ハアハア言いながら家に戻ると、ハニーにメールが届いていた。
「だんなさん。走ってはったね〜。気持ちいいやろね〜」だと?
ほっとけ!だから、嫌なんだ。陽が明るいうちに走るのは。
体重計に乗ると300gだけ減っていた。
「ふふふ!ど〜だ!参ったか。この調子なら1週間で2kg減だな」
汗をかいた後のビールは美味い。
ハニーのお鍋も最高だ。
腹一杯になり、大満足。
一応、体重計に乗ってみた。
「なんじゃこりゃ〜!」(松田優作風に言ってね)
「じぇじぇじぇ!」なんて言う余裕はなかった。
数字は非情だ。
『76』って・・・。
やった〜!新記録更新!ばんざ〜い!ばんざ〜い!
失意とともに眠りに就いた私。
今朝は怖くてまだ乗っていない。
- 13.9.18 筋肉痛
-
「痛い」
もはや口癖になってしまった。
寝言でも言っているらしい。(寝言では「痛い。痛い」と2フレーズだ)
生徒たちも聞き飽きたのだろう。たまには「大丈夫ですか」と心配してくれる子もいるが、最近では殆どスルーされる。
痛い箇所はその時その時でいろいろだが、昨日から新たな痛みが加わった。
そう。筋肉痛。
たった10分ちょっと走っただけでこの有様。
ほんま、情けない限りだが、歩くのも一苦労なのだ。
これじゃまるで、老人そのものや。
まあ、おかげで体重は(一時的に)減り、危機的状態は脱せた。
けど、しばらくはアップダウンが続くのだろうな。(目標!60kg台復活)
ところで、「痛みは痛みを忘れさせる」と聞いたことがあるが、どうなのだろう。
肩凝りは相変わらずだし、胃も周期的に痛くなる。私を忘れないで!ってことなのか。
それとも、ときおり感じる胸の痛み。この切なさは、恋なのか?!
- 13.9.19 朋来る
-
ようやく友との約束を果たせた。
「退院したら般若湯を酌み交わそうぜ」と、一度は日も決まっていたが、都合が合わずに一旦延期。
その彼から、「木曜に関西に行くぞ!」と連絡を受けたのが、火曜のこと。
「じぇじぇじぇ!木曜は厳しい。水曜なら何とか」と無理を言って、日帰り出張のところを一泊してもらい、今回の運びとなった。
生徒達に「今日はデートやねん」と告げると、意外な反応。
「うそや〜!」(私はウソをついたことがない)
「不倫や〜!」(意味知っとんのかいな?)
「浮気や〜!奥さんに言うたろ」(言うてみいや。ハニーも一緒だよ)
まあ、ここまでは想定内。
「頑張ってきてね!」(何をやねん?!)
これは、喜んで良いのだろうか。
とにかく、生徒達の温かい声援?を背に受け、いざ出発じゃ。
急なことで、店の予約もままならなかったが、一度お邪魔したことのある日本酒のお店にした。
時間がどうの、人数がどうのとややこしかったが、そんなことはどうでもよい。
やっと会えた。
「お帰り。娑婆へようこそ」が、私の再会第一声。おそらく散々言われたセリフだろうが・・・。
何より嬉しかったのは、元気な顔が見られたこと。
入院生活2ヶ月。苦しかったろうに、それを口に出さないのが大人やね〜。
さあ、退院祝いの始まりじゃ〜!
それからは呑んだ呑んだ。
本人曰く「合計でも一合少し」らしいが、ウソで酒!全員で一升近くいってるのだから、いくら私が半分以上としても計算が合わない。
まあ、久し振りに楽しく話をできたから、細かいことは言いっこなしだ。
今度は、東京で会おうぜ!元気でな!
写真は、長男がハニーに贈った誕生日のお花。
突然、脈絡のない登場で、ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!
- 13.9.20 月
-
澄み切った夜空にくっきりと浮かぶ月。
「月がキレイで酒ね」などと語る相手もおらず、一人眺めていた。
手持ちのコンパクトカメラで撮影を試みるが、あかん。オバケや。
どう見ても月には思えん。「憑きもの」でなら納得されそうだが、ご覧に入れる勇気はない。
知人達は美しい写真をUPしているというのに。
こうなりゃ自棄だ。団子でも食って、月のようにまん丸い体型を目指すぞ!ってあかんやん。
それにしても、瞬時に季節が変わった。
このまま秋になっていくのだろうか。
とにかく、体調には留意せねば。
- 13.9.21 最近の車内風景
-
混んでいようが、空いていようが関係ない。
どいつもこいつも携帯(いや、スマホの方が圧倒的に多いか)をいじっている。
絶対におかしい。こいつら異常や。
そして、自分がおかしいことに全く気がついていない。
優先座席なんかお構いなしだ。中には通話している馬鹿もいる。
優先座席で携帯をいじっている奴らには、聞こえるように「この馬鹿が」と呟くようにしている私。
この事は以前にも書いたから繰り返すまい。ただ、最近は呟きが叫びに近くなってきている。キケンだ。
ホームでも同じだ。
みなが携帯を持つ手を前方に突き出している(その光景は不気味ですらある)から、邪魔で真っ直ぐ歩くこともできない。
歩きながら画面を見ている奴は、動きがやたらゆっくりやし。
迷惑やっちゅうんねん。
今日、電車の中でカウントしてみた。座っている12人中9人がスマホ(携帯)を見ていた。
私以外では、隣の人が新聞を読んでいて、正面の人が本を開いていただけだ。
その正面の人に「おお!同士よ」と心の中で呼びかけたが、聞こえなかったのだろう。やおら、携帯を取りだして、何やら打ち始めた。
もちろん、私とて「絶対に車内で携帯を手にしないのか?」と問われれば、頷くことはできない。
ハニーに「腹減った 今日のおかずは 何で酒か」と、「帰るメール」(一応五七五になっている)を毎晩送っているのだから。
けどね〜。情けなくないか。みんながみんな、片時も離そうとしない。まるで命の次に大事なものを扱うみたいだ。
腹立たしさを通り越し、哀れに思えてくることもある。
先日見た親子の光景。
父親はずっとスマホをいじっている。母親は寝ている。
娘(小学校低学年か)は構って欲しくて、いろいろと両親にちょっかいを出す。
父親は不機嫌そうに娘を押しのける。その間も携帯画面から目を離さず、娘には目もくれない。
母親は眠りを妨げられたのが不快だったのだろう。娘をにらみつけ、何やら文句を言っている。
目的の駅に着いたようだ。自分たちが出したゴミは車内に残したまま、携帯を握りしめて降りていった。
こんな親に育てられたら、この娘も早晩携帯中毒になるのだろう。可哀想に!と思った。
え?要らんお世話やってかい。こりゃまた失礼しま酒た〜!
- 13.9.22 進路
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卒業生が遊びに来た。
いや、遊びにではないな。
思い詰めた面持ちで訪れ、真剣な相談だった。
進路で悩んでいるという。
まじめな子(超がつくほど純粋で、一途なところがある)だけに、いい加減なことは言えない。
そもそも彼の人生は彼のもの。周りがとやかく言うものではない。まして、私ごときが決められる訳はない。
ただ、経験値の乏しい若者だけに、アドバイスは必要だ。
けど、嬉しいじゃないか。こんな私を頼ってくれるなんて。
私の経験(とんでもない失敗ばかりだが)を語り、「焦ることはないから、よく考えれば良いさ」と伝えた。
「少し気が楽になった」と言ってくれた。表情も明るくなって、帰って行った。
悩めば良いんだ。いくらでも。
悩んでも答えは見つからないかも知れないし、真剣に考えれば考えるほど混乱するかも知れないけれど。
だって、人生に正解なんてないのだから。
それでも、(私の経験上)一つだけ言えることがある。
それは、安易な妥協は後悔にしかつながらないということ。
諦めたら終わりだ。自分の可能性を自ら狭くして欲しくはない。
しんどくなったら休めば良いさ。回り道だって構わない。
ただ、前だけはしっかり向いていて欲しい。
- 13.9.23 忙しい休日
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オフだからと言って、惰眠を貪る訳にはいかない。
朝から墓参り。彼岸の休日。流石に混んでいた。
ハニーを東大寺まで送る。何でもコンサートがあるそうだ。当然私はパス。
車屋に寄って、ナビの地図更新。これでしばらく道なき道を走ることはないだろう。
実家に行き、母の生存確認。なんて大袈裟に言うと心配されそうだが、すこぶる元気だった。
ハニーを迎えに再び東大寺に。坊さんの家の前(もちろん駐車はNG)で長時間待っていたら、坊主が出てきた。何か言われるかと思ったら、セーフだった。
ハニーと買い物に行くが、次第に気分が悪くなる。最近の寝不足が原因か。鼻水も止まらない。
先ほど帰宅。少しお夕寝でもしようか。
起きたら、鍋が待っている。溜まったビデオ(斉藤さん&夫婦善哉などなど)も見なくては。
嗚呼!なんて忙しいんだ。
こりゃ、仕事をしている方が、絶対楽だな。
- 13.9.24 痛風?
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新たな痛みが加わった。
朝起きると、足の先が痛いのだ。つま先の小指あたりが痺れている事が多い。
もしかして、これが噂に聞く「痛風」か?
昨日、本屋で調べてみた。
う〜ん。原因(ビールの飲み過ぎ・急な運動・ストレス)には思い当たることが多いが、症状は微妙に違うな〜。
今日、長年の痛風持ちに聞いてみた。
「痛むのは踵。親指側」だと言う。
やっぱり違う。
結論。
「この痛みは、痛風ではない!」
ということで、少しだけホッとしたカッパちゃんで酒た。
けど、安心していて良いのだろうか?
ま、大丈夫でしょ!
- 13.9.25 常識・非常識
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文化庁が発表した、2012年度の「国語に関する世論調査」。
実は、毎年楽しみにしている。(昨年はHOPES通信にも書いた)
自分の勘違いに驚き、思い上がりを反省するのだ。もっとも、己の馬鹿さ加減に呆れる事の方が多いが。
今年のマイ・ナンバーワン(と言っても良いのかな?)は
「流れに棹さす」
○=傾向に乗って、ある事柄の勢いを増すような行為
×=傾向に逆らって、ある事柄の勢いを失わせるような行為
だった。
拓郎さんの『世捨人唄』の時代からだから、誤解していた年月は相当のものだ。
「噴飯もの」は知っていたが、「役不足」は堂々と間違って使っていた。あ〜恥ずかしい。
「怒り心頭に発する」や「気の置けない」は中学入試には頻出だが、「押しも押されぬ」×→「押しも押されもせぬ」○ なども出るかもね。
- 13.9.26 『夫婦善哉』
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「森山未來さん。あんた大した役者や。わて、あんたのこと嫌いになってしもたわ」
NHK土曜ドラマ『夫婦善哉』を見た。全4回と長かったが、ようやく見終わった。
ご存じ、織田作之助の名作『夫婦善哉』のテレビドラマ化だ。
蝶子を尾野真千子、柳吉を森山未來が演じていた。
私は、映画も観ていなければ、原作も読んでいない。法善寺横町に特別な思い入れがあるわけでもない。
最初は「なんちゅういい加減な男や」と、笑いながら見ていた。
どないしようもなく、いい加減な男。身勝手で、わがままで、人の気持ちなんてこれっぽっちも考えない。
何で、こないなしょうもない男に、そこまで純粋に惚れられるのか?
不思議で不思議で仕方なかったが、ようやく、少しだけ理解できた。
蝶子は、ただ男に振り回されていただけでない。自分の願いを叶えるために柳吉と一緒に生きていたんのではなかろうか。
気がつくと同時に、笑えなくなっていた。
大袈裟に聞こえるだろうが、ダメ男が自分とかぶる。
周りの迷惑を顧みず、好きなことをしながら、文句ばかり垂れ流している自分も、こいつと同じやないか。
いや、女に夢を見せていられるだけ、まだこいつの方が上やないか。
と、思えてきたのだ。
だからと言って、改心するわけでもないのが、これまた情けない限りなのだが・・・。
- 13.9.27 為せば成る
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楽天イーグルス優勝おめでとう。
ファンではない(選手の顔すら殆ど知らない)私が言うべきセリフではないが、楽天ブックスはよく利用していると言うことで・・・。
しかし、チーム創設1年目、9年前の成績(勝率は3割にも満たなかった)を知っている身にすれば、まさかとしか思えない。
変われば変わるものだ。いや、変わろうとすれば変われるんだ。
実は、ちょっぴり感動している。
まさに、『士別れて三日なれば刮目して相待すべし(男子三日会わずんば即ち刮目して見よ)』である。
発展途上の生徒達を預かる身としては、心に留めておかねばならぬ大切な言葉だ。
「夢は諦めなければ叶うもの」と言いながらも、「叶うぞ」よりも「諦めたら終わり」の方を強調しようとしていた私。
いつの間にか、純粋さを失っていた。
そんな空気を生徒達が感じぬはずはない。
おおいに反省!
もう一度、馬鹿と言われようが、生徒達の可能性を100%信じ応援していた、あの頃の熱血漢に戻りたいと思う。
- 13.9.28 埋蔵金
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サマージャンボは外れた!勝負をかけて臨んだ大勝負だったが、無念。末等300円×1ゲットのみに終わった。
いよいよ万事休すか!
いや、神は我を見捨てはしなかった。
「この古い通帳どうしよう」とハニー。
2冊出てきた。
見ると、残はある。数千円と数万円。けど、最後の記帳は5年前。もう一つは10年以上前だった。
「そんなもん捨ててしまえ!」
「でも・・・」
「分かったよ。一回調べてみるわ」
ATMで記帳してみる。
案の定「お取り扱いできません」の表示。
「ふん!やっぱりな」と、もう一冊も突っ込む。
「ジジジ・・・。ジジジ・・・」
「え?」印字している音がする。
「あれ〜!生きていたのね。あんた!」
ご丁寧に、利息までついていた。(と言っても10円にも満たないが)
ばんざ〜い!ばんざ〜い!
ちょっぴり幸せになった。ハニーに感謝だ。ワインでも買って乾杯じゃ!
- 13.9.29 キャンセル
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妙に人恋しくなるのは、年齢のせいなのか。
高校時代、ニヒルでクールなろくでなしを気取っていた私。
在学中には一言も交わさなかった奴も多い。
価値観の相違?いや、彼らはきっと別人種なのだと思っていた。
当時は自分が正しいと思っていたが、とんでもない。
彼らにすれば、私こそが理解できない人種だったのだろう。
「あいつ、何を尖っているねん」
「毎日毎日遊び狂いやがって、将来のことなんか考えてへんのやろか」
直接聞いた事がないだけに想像の域を超えないが、もっと低い評価か、いやそれ以前に相手にされていなかったのかも知れぬ。
そんな彼らと同窓会で再会し、初めて口をきいたら、意外や意外。話が弾むじゃないか。
「お!こいつ良い奴!?」てか?
向こうはどう感じたかは分からない。おそらく、私のレベルまで降りてきてくれているのだろう。けど、私にすれば新鮮な感覚だった。
ここ数年はそんな再会ばかり。そりゃ、私はその手の会合に一切顔を出していなかったからね。(出せなかったと言う方が正しいが)
月曜も、卒業以来とんとご無沙汰になっている数人と会う予定だった。(おいおい35年ぶりだぜ)
しかし、よんどころない事情で、その会には出席できなくなったカッパちゃん。
「残念。無念。また来年!」とは、正にこの事だ。
このチャンスを逃せば二度と会えないかも、という想いが頭をよぎる。
いやいや、そんなことはあるまい。その気になれば、いくらでも会えるはずさ!と、信じよう。
わたしとの再会を、ものごっつい楽しみにして下さっていた方々。(おらんか?)ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!
- 13.9.30 旅
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「旅に出ていま酒。探さないでください」
と、書き置きを残したところで、探そうとする者も心配する者もいないのは分かっているが・・・。
突然、2泊3日の小旅行が決まった。
しかも、今回は母と2人旅だ。とっても不安。
先日78才になったばかりの母。方向音痴は私以上だ。1人では電車にも乗れない。
さて、どうなることか。
いきなり不安的中。
待ち合わせの駅で、私は20分以上前から待っていた。
予定の電車からは母は降りてこなかった。
大声で叫ぶと、「ここよ!」と隣のベンチから声がした。
何でも1時間以上前から座って待っていたらしい。
さて、空港到着。飛行機に乗るのは久し振りの母。
やたらとテンションが高い。
「え〜!プロペラ機なの?」
「え?あれ?おもちゃみたいやね」
窓際の席に座ると(母は、窓際に拘る。初めて父と飛行機に乗った時に、父が窓際を譲ってくれなかったことを死後十数年経たった今でも根に持っている)、嬉しそうに外を眺めていた。
プロペラが見える位置だったらしく、「回ってる」だの「足が引っ込んだ」だのを一々報告してくる。
雲の上からの景色には、やたらと感激していた。
「うわ〜!雲海みたいやわ」って、それが雲海で酒よ。
着陸までこのテンションが続くのだから、私はおちおち眠れもしない。(帰りの便でも同じ。両手を窓枠にかけ、ずっと外を眺めていた(小学生か!)ものだから、CAに地図を手渡され、説明まで受けていた)
空港から乗り継ぎの列車までの時間はわずかだった。
いや、初めは、無理せずゆっくり食事して、次の電車に乗ろうと思っていたのだが、予想外に乗り継ぎがスムーズにいき、発車10数分前に駅に着いたのだ。
うどんをゆっくりすする母。
急かしたら可哀想と、黙って見ていたが、非常に微妙な時間。次だと1時間以上待たねばならぬ。
切符を買い、スタンバイする私。
(よし!何とか食べ終わりそうだ)
「ここで化粧直ししたいんやけど」と母。
「あかん!走るで!」
何てひどい息子や。
おかげで間に合ったが、母はしばらく肩で息をしながら目を白黒させていた。(ごめんね。母ちゃん)
さて、授業の時間が迫ってきた。続きはまた後ほど。