カッパの日記 

2012年2月

12.2.1 太

 「なんじゃこりゃ〜」
 夜中に叫ぶカッパちゃん。
 74.2?!我が目を疑った。
 もう一度見るが、数字は変わらない。
 ウッソ〜ンダンスを踊ってみても、やっぱり同じ。
 見たことのない数字に冷静さを失う。

 恥ずかしい話。太った。強烈に太った。
 これがストレス太りというやつか?
 いや、それだけじゃないだろう。
 寝る直前のドカ食いと呑まない日のスイーツが災いしたか。
 いやいや、そんなことより運動不足が最大の原因であることは言うまでもない。
 分かっていても、どうしようもない。
 「ちょっと一駅」を復活させようか。でも、寒いしな〜。
 「プチ断食」を試みようか。でも、腹減るしな〜。
 そうだ!腹筋だ。けど、ヘルニア再発なんて怖いしな〜。
 いかんいかん。とにかく、このままじゃいかん。
 西遊記じゃあるまいし、ブタのカッパなんてシャレにならない。

12.2.2 キャンディーズ

 キャンディーズによせる我が想いは、以前にも書いた。スーちゃんが亡くなったときだ。

 昨年末に放映された「songs」。キャンディーズが特集されていたのをやっと見ることができた。
 映像を見ていて気付いたこと。
 「私は、キャンディーズのステージを見たことがない」。
 ミキちゃんファンを公言して憚らなかった私にしては、驚くべき事実。
 解散コンサートには行きたかったが、受験生という立場上、行動には制約がかかった。
 同級生と悔しそうに盛り上がったことは憶えているが、今にしてみれば、何と薄っぺらなファンだったことか。

 テレビで見た記憶もあまりない。
 そうだ。見たくても見られなかったのだ。
 当時、いっぱしに硬派を気取っていた高校生が、テレビの前できゃーきゃー言うなんて以ての外。
 情報源は専らラジオ。彼女たちの可愛らしい姿は、おませな同級生が買っていた雑誌の記事やブロマイドで拝むくらいだった。
 だから、今回の映像はムッチャ新鮮。
 躍動する若い彼女たちの姿に思わず高校生のように赤面してしまったほどだ。
 歌唱力どうのこうのを言うつもりはない。今のアイドル達よりはマシだと思う。

 当時何度も耳にしたからだろう。自然に歌詞を口ずさんでしまっていた私。
 思わず、キャンディーズ全集を購入しようとしていた。
 いかん、いかん。危ないところだった。

12.2.3 節分

 恵方巻なんて、私の子ども時代はなかったように思う。
 バレンタインデイと同じでキャンペーンとして作り上げられたものなのだろう。
 海苔屋の発案だともきくが、ともかく発祥は関西らしい。

 別に文句を言いたい訳じゃない。
 この年になると、たとえ不条理であろうと、一々突っかからなくても良いように思えてくる。
 イベントはイベントで楽しめばいいじゃないか。
 ということで、ちゃんと北北西を向いて(無言で)かぶりま酒たがな。
 お豆も食べま酒たよ。はい、きっちり数え年の数だけ。

 今までなら、ハニーの手作りだったが、今年は市販のもので間に合わせた。
 だって、息子達がいた頃はそれこそ10本なんてあっという間だったけど、今じゃ老夫婦二人きり。1本食べるのもやっとだ。
 ま、仕方ないか。

 あ?願いごとするの忘れた。
 って、そんな御利益あったっけ?

12.2.4 正座

 昔から正座は苦手だ。
 高校時代、恩師の親族の葬儀でなぜか上座に座らされ、読経が終わった瞬間ひっくり返った記憶がある。
 それがトラウマになった訳でもないのだが、正座を要求されるようなかしこまった場は出来るだけ避けるようになった。
 最近では流石にそこまで見苦しいことはないが、それでも長時間の正座は勘弁願いたい。
 つくづく、お坊さんは偉いと思う。

 先日、父の月参りでのこと。
 30分程度の正座なら苦にはならなくなったはずなのに、その日はエライ痺れた。
 何故だろう。考えるまでもなく、理由はすぐに判明した。
 体重が増えたからだ。
 体験された方なら、きっと分かりいただけるだろう。
 たかが1〜2kg。けど、その数kgがとても大きいのだ。
 同い年のお坊さんも大きく肯かれていた。

 いかん。あらゆる所に歪みが出てきた。
 肥満は万病の元だ。
 と、言いながら、今もお菓子を食べながら書いている私。
 深刻な事態を自覚しきれていない所がダメな原因だな。
 あれ?これって、いつも生徒達に偉そうに言っていることと同じじゃないか。
 本気で(ちょっぴり)反省。

12.2.5 レンタルビデオ

 ビデオを借りるのは専らTUTAYA。
 駅前にあるし、品揃えも悪くない。と、思っていた。
 しかし、先日『天国までの百マイル』を借りに行ったら・・・。
 が〜ん。ショック!なかった。
 仕方がないので、小雪の出ているビデオ(題名は忘れた)を借りた。
 割と大きな店舗なのに、無いこともあるんだ。

 え?また○天レンタルのお世話になるのか?
 いやだだな〜。あそこ。あまりいい思い出がない。
 一見品揃えは良さそうだが、思い通りに借りられないし、延滞料もせこい。
 正直、2度と利用すまいと思っていたのだが。
 などと考えながら、精算をしたら、なんとCD無料レンタルのチケットを頂いた。
 当然、即利用。
 何を借りたかって?
 はい!ご名答。
 もちろん、キャンディーズで酒ね。

 「おまけももらったことだし、もうしばらくTUTAYAを贔屓にしようか」
 いやいや、そんな偉そうに言ってはならない。
 今までさんざんお世話になっていたのをこってり忘れていた。
 隣の郵便局に用事があるときも、少し離れたスーパーにお買い物に行くときも、TUTAYAの駐車場を使わせてもらった。
 ハニーとの待ち合わせに利用したこともあった。
 それだけじゃない。トイレを借用したこともあったっけ。
 いかんいかん。受けた恩を忘れちゃ、お終いだ。

12.2.6 雪

 事情あって長野。
 日帰りの往復は、時間的には十分可能だが、気分的には楽ではない。

 車窓から眺める景色が変わった。
 雪だ!
 雪が積もっている。
 外は雨が降り出した。
 移動を始めて3時間。
 文庫本を2冊持って来たが、既に1冊は読み終えてしまった。
 退屈だ。時間を持て余し始めた。しかし、だからと言っても、午前中から呑むわけにはいかんやろ。

 車内放送が「寝覚めの床」を案内する。浦島太郎ゆかりの地らしい。
 電車は川沿いに走る。短いトンネルをいくつも抜け、そのたびに雪が深くなっていく。
 雨は完全に雪に変わった。

 松本到着。
 思ったほど寒くない。
 ローカル線に乗り換えてさらに数駅。
 やっと着いた。
 駅前で食事でもと思っていたが甘かった。
 何もない。店らしいものは何処にも見当たらない。
 仕方なくタクシーに乗って目的地へ。

 続く(かも)

12.2.7 長野

 お世話になっている方(Kさんとしよう)のお父様がお亡くなりになったと連絡を受けたのが金曜日。
 土曜や日曜だったらどうしようかと思ったが、告別式は月曜日だった。
 これでお参りせぬわけにはいかんじゃろ。
 久しぶりに着る礼服はピチピチ。でもまあ、着られないほどじゃない。
 ハニーの半ば呆れ顔に見送られて、いざ出発じゃ。

 式場には一番乗りだった。
 告別式まではまだ1時間以上ある。
 館内をブラブラ。
 立派な祭壇に驚く。入り口には、故人の在りし日の写真が飾ってあった。

 控え室で、ぽつり一人でいると、次第に回りが賑やかになってくる。
 見知らぬ人達に囲まれるのは居心地が悪い。
 Kさん発見。
 思ったよりお元気そうで一安心。
 お父様は、昨年より入院されていたらしい。86才だそうで、「まあ天寿を全うしたとも言える」と仰っていたが、いくつであろうが寂しいには違いない。
 「急がんのやったら、精進落としの席を設けてあるからちょっと呑んでいけ」と言われる。
 一瞬だけ逡巡したが、お言葉に甘えることにした。

 立派な式だった。お坊さんが6人も居た。
 曹洞宗のお葬式では、故人に引導を渡すので酒ね。
 親族の方が50人以上来られていたのにも驚いた。
 告別式終了。
 隣の部屋に移動して、宴席?スタート。
 全く知らない人ばかり。どこに座ったらよいのかも分からぬまま空いている席に着いたら、親戚のど真ん中だった。
 斜め前のご老人がしきりとビールを注いでくれる。
 となりの老婦人も次から次へとお酒を勧めて下さった。まあ、回りは全てご老人だが。
 初めは恐縮していたが、そのうち遠慮なんてどこかに飛んでいった。
 気がついたら、会場には私とKさんだけが残っていた。
 それでも、ひたすら日本酒を酌み交わす。
 悲しいはずの式でこんなに笑って良いのだろうかと、かすかに残った理性が自制を促すが、やっちまったものは仕方ない。
 お土産まで頂き、一体何しに来たんだかわからない。
 松本まで送って下さった。大阪での再会を約束して、お別れ。

 帰りはひたすら眠っていたが、無事帰還。奈良は雨だった。
 やたら胃が痛いのは、やはり呑み過ぎたのだろう。

12.2.8 命

 今朝観たビデオ『わたし出すわ』。
 森田芳光監督、小雪主演の映画だったが・・・。
 正直、期待はずれ。何が訴えたいか分からなかった。
 ハニーと悩んだ結果、きっとお金より命が大切だと言いたかったのだろう。との結論に達した。

 連日、夜中に足がつる。何故だろう。
 だからと言って、弱気になっている訳ではないのだが、健康でいられる事の有り難さを改めて感じる。
 特に、今日のように、病院に見舞いに行った後などは。

12.2.9 『毎日かあさん』

 小泉今日子も年を取った。何てったってアイドルの頃が懐かしい。
 けれど、良い感じの老け方だと思う。(もちろん、実生活は知らないが)

 何て事を考えながら、『毎日かあさん』を観た。
 これで、西原&鴨志田の哀しく切ないお話は完結だ。
 これまで観た中では、一番良かったんじゃないかな。
 涙あり、笑いあり。しかもしっかり生きる勇気もくれた。
 「おかしゃん」と言っていた娘役の子もかわいかったしね。
 キョンキョンが美しく見えたのも、西原理恵子という人物を通して見たからではないか。

 お薦めで酒。

12.2.10 相談

 教え子からの突然の申し出。
 「先生聞いてもらいたい事があるのですが」
 休肝日の予定だったが、またねと言えそうな空気じゃなかった。

 真剣に悩んでいた。
 未知の世界への不安か、現在と決別する躊躇からか?
 彼が悩んでいたのは気付いていたが、敢えて触らないでいた。

 我が人生、偉そうに語れるもんじゃない。
 それでもここまで生きてきた。
 人として、子供として、親として。
 ヒントになれば幸いだ。

12.2.11 電話

 事務所に着くやいなや、電話が響く。
 保護者からだ。電話を切ると、またすぐに鳴る。
 今度は、別の保護者から。話を聞き、受話器を置くと、また鳴った。
 こんな事が、数件続いた。全て別の用件。
 普段は滅多にならないこの電話。一体どうしたんだろう。

 幸い、ややこしい話?は一切無くてホットした。
 募集に関する問い合わせがなかったのは悲しいが、
 「ああこんな自分でも必要とされているのだ」と思うと、少しだけ嬉しくなった。

12.2.12 運命

 私は歴史小説が嫌いだ。
 嫌いと断言できる程読んではいないので、苦手と言い直した方がよいかも知れぬが、似たようなものだろう。
 理由は明白。
 けして、社会科が苦手だったからではない。
 結末が見えるから。
 しかも、史実に基づいて書かれている場合、大抵は悲劇的結末で終わる。
 戦争小説などその典型で、必ず死ぬ。死なない人間などいないのだからと言われたらそれまでだが、ハッピーエンドはあり得ない。
 悲劇に向かって突き進んでいくのを、為す術もなく眺めているようで、読んでいて辛い。

 けど、考えてみれば、人生も似たようなものではないだろうか。
 本人が気が付いていないだけで、人はみな、目に見えない力(それを運命とよべばよいのか)に導かれ、定められた結末に向かって進んでいるのかも知れない。
 確かに運命は存在するのかも知れないが、それでも私はそれが絶対だとは思いたくない。
 たとえ同じ結末を迎えるにしても、途中でもっと抗いたいと思う。
 徹底的に抗って、みっともなくても、もがいて、あがいて、もっともっとじたばたしたい。
 自分の思い通りに生きて行きたい。できることなら結末までをも変えてしまいたい。
 わがままである事は分かっている。無茶を言っているのも承知の上だ。
 しかし、「仕方ないじゃない」では終わりたくない。「運命だったのよ」と諦めたくはないのだ。

12.2.13 決意表明

 不言実行はカッコイイ。
 有言不実行は最低だ。
 私は大抵、有言実行。
 宣言してからでないと動けない。
 自分を追い込まないと動けないのも情けない限りだが、とうとう悠長な事を言っていられなくなった。

 さあ、やるぜ。
 先ずは「3倍働く宣言!!」
 頑張れ!カッパちゃん。ファイト〜!オ〜!

12.2.14 誤解

 いつものことながら、私の朝は割と早い。
 遅くても6時には必ず目覚める。
 何をするわけでもないのだが、ボンヤリしたり、新聞を読んだりしながら、ハニーが起きてくるのを待つ。
 ハニーの笑顔とともに爽やかな朝が始まる。

 はずだった。
 しかし、今朝は様子がおかしかった。
 訊けば、私に叱られたと言う。
 それもエライ剣幕で、怒鳴りつけられた。らしい。
 もちろん、身に覚えはない。

 ハニーが電話を私に取り次いでくれた。
 しかし、私は受話器を受け取ろうとせずに、知らん顔。挙げ句が、いきなり
 「甘えるのもいい加減にしろ」とぶち切れた。そうだ。
 う〜ん。これじゃまるで理不尽なオッサンじゃないか。
 とりあえず、
 「ごめんね。ハニー」と謝った。

 でも、納得がいかん。
 勝手に夢の中に登場させておき、「こんなん言われてん」と責められても・・・。
 一体私は、ハニーの中でどんな人に映っているのだろうか。
 『理解のある優しい夫』でないことは確かだろう。
 さらに夢の中で、私は途中から若い女性に変身していたらしいし。
 とっても、ふ・あ・ん。

12.2.15 チョコ

 「何個もろた?」
 「え〜!おまえは?」
 色めきだつと言うより急に色気づく男子生徒を眺めながら、ボンヤリと考えていた。
 「私の小学生時代には、こんなけったいな風習はまだ定着していなかった(はずだ)ぞ!」と。

 小学生。
 同じ年なら確実に女の子の方が大人だ。
 今だから分かるのだろうか?
 いや、子ども時代にもうすうす感じていた。
 絶対に、男の子の方が幼い。
 いえね、私が特別奥手だった訳じゃなく、その頃の男の子なんてそんなもんだったんで酒よ。

 A:「好きな子ができた」
 B:「そうか?俺もだ」(いっちょまえに俺なんて言うところが、今思えば生意気で可愛らしい)
 A:「え?お前もか!誰なん?」
 B:「そんなん言われへんわ。お前こそ誰なん?」
 A:「ふふふ。内緒!」
 B:「なんじゃそれ!そんなんずるいわ」
 A:「じゃ、せいの〜!っで、言おうかか?」
 B:「よ〜っし!」
AB:「せいの〜!○○さん」
 A:「え?同じやん?!」(おんなじやんと読んでね)
 B:「ほんまや!わ〜い。良かった!良かった!」

 どっちが私だったかは憶えていない。
 けど、「こいつライバルや!」と考えるより、「やっぱ、気が合うわ」と感じた事は確かだ。
 ま、意中の彼女がどう思っていたかはさておいて、一事が万事、異性に関しては疎かったように思う。

 え?今はその反動で酒かって?
 失礼で酒ね。私はハニーが全て。
 今年もたくさん頂きましたが(多少の誇張は許してね)、一番はハニーからのチョコ。

12.2.16 めっけ

 「めっけ!」
 夜中にも関わらず、思わず叫ぶ私。

 そう言えば、絵本にあったな〜。『めっけ!』。よく息子達と一緒に遊んだものだ。
 え?ちゃう?
 あ、そうかそうか。ありゃ『ミッケ!』だった。

 確かに注文したはず。けど、見当たらない。
 「どのサイトだったんだろう?クーポンにはあちこち手を出していたからな〜」
 心当たりを調べるが、どこにも保存されていない。
 「そうだ、あれはきっと幻だったんだ」と、半ば諦めていた頃・・・。

 「ポイントが今月末で切れるから、使うなら今のうちで酒よ〜」と言うメールが届いた。

 この手のメールはしょっちゅう届く。
 「500円プレゼント(割引き)しますから使ってね!」とか、時には3000円プレゼントなんてこともあり、驚いてしまう。
 もちろん、ただでお金がもらえる訳はない。ちゃんとからくりがある。
 プレゼント利用にはある金額以上を購入することが条件で、例えば3000円引きならば12000円以上注文せねばならぬ。しかも期限付きだ。
 けっして得ではないと分かっていても、その度に心が揺れる私。バカで酒ね〜。だって、使わなければ何となく勿体ない気がするんだもん。
 しかし、今回はちょっと違う。
 割引きではなく、純粋にたまったポイントだから、追加代金は不要。いわば、現金と同じ。それが失効するなんて、とんでもない話だ。
 これは使わないと損。明らかに損。絶対に損だ。
 わざわざ出かける手間などを考えれば、使わない方が賢いのかも知れないが、そんな事言ってたら何も楽しめない。

 何とか一軒良さそうな店を探し出し、早速申し込んだ。
 購入したクーポンは、マイページに保存する。
 そこで出会ったが、行方不明になっていた愛しのクーポンちゃん。
 店の場所は恵比寿。カレー好きの次男にと思い、購入したものだった。
 「どこ行ってたのよ。このお馬鹿!呑だけ心配したと思っているの!」
 なんて言っても始まらない。悪いのは私だ。
 おっと、期限は・・・。
 セーフ。まだ2週間残っていた。危ない危ない。

 これからは、購入したクーポンはすぐに発券するぞと、固く誓ったカッパちゃんで酒た。
 下らない話を長々と引っ張り、申し訳ない。ごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!

12.2.17 さるなし

 先日、長野へ行ったときに頂いたお土産。
 「さる梨」
 初めて聞く名だった。もちろん食べた事もなかった。

 ネットで調べると、
−「さるなし」は、マタタビの仲間で、雌雄異株と、雌雄混株とがあります。栽培にはこの雌雄混株を植えます。6〜7月にマタタビの花と似た(お茶の花や梅の花に似る)5弁の白い花が咲き、8月になると細丸い実をつけます。「さるなし」を採取することは実際はとってもたいへんです。「実」をつけている「さるなし」が本当に少なく、また見つけたとしても、つるなので高いところにつけて採取は困難です。中国産の「シナサルナシ」をニュージランドで改良されたものが、キウイフルーツで、雌雄異株、果実が大きく育てやすい。「さるなし」の実も、同じような実です。− 
 とあった。

 私が頂いた「さる梨」は、ドライフルーツのようなもので、イメージとしては干し柿に近いかな。なるほど、キウイの仲間だというのも肯ける。
 大変美味しかった。
 日本酒(昨夜のお酒は「磯自慢」。これまた超美味)にも合う?
 いささか呑みすぎたかも知れぬ。
 ワインとならもっと合いそう。今度試してみよう。

12.2.18 参加

 ちょっと愚痴。

 授業に参加するって何なのだろう。
 今さらという気もするが、敢えて問いたい。
 出席さえしていれば良いと思っているのではないだろうか。
 黙って出席さえしていれば勝手に学力が付く?
 残念ながら、そのような都合の良いシステムは存在しない。テレビを観ているだけでは、一流プレーヤーになれないのと同じだ。

 話を聞かないのは論外。出席している意味すらない。(しかし、最近は人の話が聴けない子がとても多い)
 「話はちゃんと聞いて居る。じゃ、何が足りないの?」と言われる方もいるだろう。
 もっと自分の頭で考えて欲しいのだ。
 最近多いのは、答えさえ分かればそれでよいと言う態度の子。現代の風潮なのだろうか。新入生などは先ずほとんどそうだ。
 私は正解に至るまでの道筋の方が、正解を得るよりはるかに大切だと考える。答えを知って賢くなるのではない。考えている途中に脳は鍛えられるのだ。
 また、考えないのか、考えられないのか。分からないと投げ出すのがとても早い。
 そのような生徒たちに共通しているのは、ノートが取れない事。いくら説明しても、手元に書いてあるのが答えだけだと、こちらも悲しくなる。
 いきなり多くの事を求め過ぎているのかも知れない。
 そもそも、今までほとんど全てをお膳立てしてもらっていた子に、「さあ、これからは一人でするんですよ」と要求する事自体、とんでもない話なのだろう。
 一度聞いただけで行動に移せる子は稀だ。一つの事をするのに時間がかかる子もいる。慣れるまでには時間も必要だ。
 生徒達にしても、未知の世界に突然飛びこんできたようなものなのだから、戸惑って当然だ。

 その子達をちゃんと授業に参加させることが、私の最低限の仕事。
 楽な事ではない。莫大なエネルギーが必要なことは覚悟している。
 相手に理解されないことなど当たり前。いや、最初から理解されることを期待する方がおかしい。
 しかし、これだけは絶対に越えねばならない壁なのだ。

12.2.19 救世主

 持つべきものは、優秀な教え子だ。
 ようやく救世主が現れた。
 11期生のKくんだ。
 かつて学生スタッフとして働いてくれていたが、留学のため渡米。昨年帰国し、このたびめでたくスタッフとして復帰した。

 今回、彼に依頼したのは成績プログラム。
 だましだまし使っていたが、ついに全く動かなくなった。
 「何とかなりますよ」と彼は言ってくれたが、きっと安請け合いを後悔したに違いない。
 と言うのも、以前のプログラムを修正すればよいはずだと、私も思っていたのだが、ところがどっこい。現実は甘くはなかった。
 プログラムにはパスワードが設定されていた。
 「そんなん当たり前やん」と言うなかれ。私が記憶していたパスワードが通じない。
 いつの間にか、パスワードが変更されていたのだ。10年以上前の物だから仕方ない?
 いきなり、ノープロブレムがノープログラムになってしまった。
 と言う訳で、一から作成。

 スタッフとしての業務のかたわら、取り組むこと3日間。
 素晴らしいものが完成した。驚いた。正直、こんなに短期間でできるとは思わなかった。
 多少の修正は必要だろうが、大いに満足。
 サンキュー!Kくん。今度は大切に使わせていただきま酒。

12.2.20 枳穀邸

印月池を臨む       梅一輪

 こんな静かな空間もあったんだ。
 場所は京都駅のすぐ近く。京都タワーもすぐ間近に見える。
 街中に突然現れた異空間。表の喧噪とのギャップがことさら静けさを引き立てているのか、メインストリートから一本外れただけで、まるで時が止まっているかのような錯覚に陥った。

 渉成園。別名、枳穀邸(きこくてい)。東本願寺の別邸だ。
 見事な庭園だった。
 京都に行く用事があり、時間つなぎに寄っただけだったのだが、庭園に一歩足を踏み入れた途端、私は言葉を失った。
 何が素晴らしいのか。
 建物は荘厳でもなければ豪華絢爛でもない。小さな建築物が点在しているだけだ。
 庭園に花が咲き乱れている訳でもない。生憎のタイミングで、梅もまだほころんでおらず、わずかに椿の花が名残を留めているだけだった。
 それでも、妙に心が落ちつく。
 程良い広さと言えば良いのだろうか。建物内は立入禁止だったが、何も考えずにぶらぶら歩くにはちょうどだ。
 柔らかい春の陽射しが、緩やかな時の流れをさらに演出してくれた。
 寒さは全く感じなかった。
 池の前の芝生で寝転び(顰蹙で酒ね)、空を見上げていると、自分が周りと同化していくのが分かった。無になるというのはこのような心境なのか。

 人が少なかったせいもあるのだろうが、大人の隠れ家的な雰囲気のある素敵なスポット。
 とっても得をした気分。お薦めで酒よ。
 今度は桜の季節にでも訪ねてみようか。

12.2.21 おまけ

 昨日の続き。

 枳穀邸をあとにし、次に立ち寄ったのは○○カメラ。
 本当は、ビックカメラに用があったのだが、カードを忘れたので、ヨドバシカメラへ。
 携帯の保護シールを探す。午前中に行った奈良の電器屋さんには無かったのだ。
 350円と680円とがあった。違いもよく分からないので、安い方を選び、レジに並んだ。
 「現在、2枚カードがあるので酒が、ポイントとか残ってま酒か?可能であれば、1枚にまとめて頂きたい」
 と、店員のお兄ちゃんに告げる。
 「はい、少々お待ち下さい」
 「良いで酒よ(どうせこちらは時間つなぎで来ているんだから)」
 「お待たせしました。こちらには100ポイント(=100円)残っておりまして、もう一枚(古い方)には42000ポイントあります」
 「え〜!!四萬?!(思わず漢字になってしまった)」
 「期限とか危なかったので酒か?」
 「いえ、大丈夫です。今日からまた2年間有効ですから」
 「(ひょ〜!)ありがとうございま酒」
 うっそ〜んダンスをスキップバージョンで踊りながら、店を後にしたカッパちゃんであった。
 危ない所だった。正直、古い方のカードは捨てようかと思っていたのだ。
 いつの間にそんなに貯まったのかは定かではないが、今となってはさしたる問題ではない。
 よかったよかった。確認してみて、本当によかった。

 さて、メインの目的のはずだった(先日無料クーポンで購入した)お店は・・・。
 残念ながら、再び訪れることはないだろう。
 しかし、今日一日のラッキーがこの店のおかげだと思うと、感謝の念に堪えなかった。

12.2.22 ビデオ作成

 授業を欠席した者のために授業を撮影している。
 今まで何百本撮っただろうか。
 しかし、撮影と言っても、教室の後ろにカメラを固定した、撮りっぱなしの代物だ。
 それをそのままDVDにダビングするだけ。編集は一回もした事がない。
 いや、編集どころか、自分で見直したことすら一度もなかった。

 今回初めて自分の授業を見た。
 「う〜ん。良い男!」などと感心している場合じゃない。
 色々な欠点に気がついた。
 30年以上毎日授業をしてきて、自分なりに完成されていると思っていたが、何たる思い上がり。
 自分では気がつかない細かなクセも見つかった。
 直線がやや右上がりになること。視線が手前に落ちること。やや猫背気味であることにも気がついた。

 こんな授業に満足していたなんて、ああ恥ずかしい。反省反省。
 良い勉強になりま酒た。

12.2.23 『バイトくん』

 今から30数年前。大学生になるかならないかの時代だったと思う。
 三宮の本屋で1冊の本を手に私は笑い転げていた。
 回りから白い目で見られるのも気にせず、本を抱きしめ、文字通り腹をかかえて笑っていた。

 それが私と「バイトくん」の出会いだった。
 いしいひさいち氏の(単行本としての)デビュー作品。「がんばれ!!タブチくん!!」がブレイクするのはこの数年後だ。
 無為に時間を過ごしていた自分の生活と重なり、主人公の貧乏学生たちには親しみを覚えたものだ。
 私が数々のアルバイトを経験したのも、この本が影響しているかも知れない。

 今では文庫本として発売されており、先日ネットで見つけ、思わず購入。
 けど、失敗だった。文庫サイズだと字が小さすぎて(そもそもこの作品はセリフが活字ではない。手書きの、しかもきたない字)、老眼が進んでいる私には読み取れないのだ。
 現在、ほぼ全巻、めでたく我が家のトイレ文庫に納入されたが、読むのに四苦八苦している。
 それでも、当時を懐かしく思い出しながら、トイレの中で腹を捩っている毎日で酒。

12.2.24 『スローカーブを、もう一球』

 『スローカーブを、もう一球』 山際淳司の短編集だ。
 スポーツエッセイと言えばよいのだろうか。
 実在の人物を取り上げ、自分の主観や考えを交えずに、淡々と事実を紹介していく。
 しかも、ほんの一瞬にスポットを当てて。
 この手のスタイルの文章には初めて出会った。
 スポーツ物と言えば、闘魂や根性。挫折を乗り越えて栄冠をつかむ、努力の末の感動サクセスストーリーをイメージしがちだが、彼の文章は全く違った。
 実にあっさりしている。それなのに余韻が残る。不思議な感覚だった。
 何故だろう。そうだ、押しつけがましくないのだ。だから、読後感が爽やかさなのか。

 人には人の考え方がある。だからこそ、色々な人生がある。
 自分のものさしだけで人を測ってはならないと、教えられたような気がした。
 作者が既に故人だという事が惜しまれる。

12.2.25 ストラップ

 西原理恵子の「馬の生首ストラップ」が最初だったかな?
 昔から割と、携帯のストラップには凝っていたように思う。
 東京で見つけた「般若の面」の根付けは、たった1日で人手に渡ったが、今も元気にしているだろうか?

 最近まで使っていたのは、カッパストラップ。
 生徒にもらったもので、超お気に入りだった。
 しかし、愛用しすぎて(約5年)禿げちゃった。(え?!呑ちゃんと一緒やって?失礼な!)
 塗装が剥がれ、カッパなのかガイコツなのか分からなくなってしまったのだ。
 京都に出かける度に同じ物を探していたのだが、結局見つけられなかった。

ラブリーストラップ  先日「これならば?」と思える物を発見し、(泣く泣く)世代交代を果たした。
 ネットで見つけた可愛いカッパちゃん。ラブリーすぎるという意見もあるけど、まあ良いでしょ。
 そう、良く気づきま酒たね。「カッパの日記」のトップページの時計と同じ作者で酒。
 うん、大丈夫。これなら、ハゲない。

12.2.26 大学入試

 新聞に掲載されていた、各大学の入試問題。
 そうか。国公立大学の二次試験が始まったのか。

 「まだ1年前の事なのね。もっと前のような気がするわ」とハニー。
 「もう1年経ったのか?」と私。
 ハニーと顔を見合わせる。「まだ」と言えば良いのか?「もう」と言うべきなのか?
 記憶の壁に張り付いた途端に、過去はその時間の長さを失う。

 昨年の今ごろは落ち着かなかった。
 次男には悪いが、希望より不安の方がはるかに勝っていた。
 後期試験に備え、北海道行きの手配までしていた事を思い出す。
 年子の息子達(しかも彼らは私の悪い所をしっかり引き継いでいる)を抱え、下手すりゃ数年大学入試と付き合わねばならないと覚悟していただけに、意外な結果には喜びと驚きが半分半分だった。もちろん当人達のがんばりを認めてあげるべきなのだろうが、正直ラッキーもあったと思う。

 さて、昨日今日の入試では、教え子達も何人か挑んだはずだ。
 彼らは頑張れただろうか。
 大学入試はまだまだ続く。最後まで希望を捨てずに挑戦してもらいたい。
 吉報を待ってるぞ!

12.2.27 LED

 最近よく耳にするLED(Light-emitting diode)って、発光ダイオードのことだったのね。
 知らなんだ〜!知らなんだ〜!
 お馬鹿丸出しで酒ね。いや、本当に恥ずかしい。

 我が家に、そのLEDがやって来た。
 寝室の電灯が点かなくなって早半年。その間、息子の部屋の電灯を借りていた。
 電気屋に行く度、和室に合いそうなものを探していたが、どれも今一つピンとこない。
 「どうせならLEDにしようよ」などと、LEDが何たるかも知らないオッサンが言っていたのだから情けない。
 しかし、いかんせん高いのだ。シャンデリアじゃあるまいし、何で5万も6万もするねん。
 店員は「電気代もかかりませんし、この方がお得で酒よ〜」と言う。
 「そんなもので酒か?」と答えながら、内心では「馬っ鹿じゃないの?計算知ってる?」と思っていた。だって、1年で数千円電気代が節約できても10年以上使わなければ元は取れないじゃないか。
 結論「お店とかならいざ知らず。一般家庭では必要ない!」と、手が届かない悔しさを紛らわせていた。
 ところが、先日見かけたものは安かった。それまでの約半額(それでも高価だが)だったし、デザインも2人とも気に入った。
 入荷持ちだったのを、今日受け取りに行った。

 はい、すっかり気に入りま酒た。
 お部屋が明るくなりま酒た。いろいろ遊べそうで酒。
 眠る楽しみが増えま酒た???!

12.2.28 つながり

 元来、人見知りのカッパちゃん。
 無理に他人と話を合わすのが苦手なのだ。
 だから、初対面の人と会うときは、いつもドキドキしている。

 昨日お会いした人。ある方にご紹介頂いたのだが、やはり初めは身構えてしまった。
 けど、すぐに打ち解けることができた。
 私は「あ!この人スゴイ!」と感じたら、チョロい。
 変な言い方だが、無理に張り合おうなんて一切しない。
 相手にどう思われようが構わない。降参する訳ではないが、お近づきになりたいと思ってしまうのだ。

 興味深い話をたくさん伺う事ができた。
 出会いに感謝。人と人のつながりに乾杯!
 またお会いできたらと願う。

12.2.29 雪

 関西は快晴。春の訪れを予感させてくれる穏やかな天気だ。
 なのに、関東では・・・。大雪だという。
 都会に雪は似合わない。都市機能が麻痺し、あちこちで事故やトラブルが起きているらしい。

 今までならば他人事だった。
 「ふ〜ん。そう。大変やね〜」てなもんだ。
 しかし、今は心配が勝ってしまう。

 相変わらず、息子達からは全く音信がない。
 大学は休みに入っているはずなのに、一体どこで何をしている事やら。
 「便りがないのは良い報せ」と他人は慰めてくれるけど、いくら慣れたとは言え、寂しいものは寂しい。
 「無事なら良い。元気でいてくれさえすれば」と、自分に言い聞かせている毎日。

 

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