カッパの日記 

2021年5月

21.5.1 オンライン

 恒例になればいいな。
 息子達とのオンラインミーティング。
 いや、正確にはオンライン呑み会。

 前回は、次男が帰宅途中の電車からの参加だったため、彼だけ飲めず食えずで気の毒だった。
 しかし、今回は全員自宅から参加できた。私もギリギリ間に合った。

 非常に楽しかったし、面白かった。
 息子達の考え方の違いになるほどなと頷いたり、やっぱり似てるなとにやついたりで、身内だけにしか分からない楽しさだが、全く飽きることがなかった。

 こんな時間の楽しみ方もあるんだね。
 少し前なら考えられなかった(私が知らなかっただけかも知れないが)けどね。
 でもやっぱり、直接会いたいよね。

21.5.2 天候不順

 やたら寒くない?
 雨風がキツかったと思ったら、急に晴れ間が見えたり、かと思えばまた降り出したりと、落ち着かない天候だ。
 まあ、一日中教室にいる私には、あまり外の天気は関係ない話なのだが。

 今朝も駅で「寒いな〜」と呟いた。
 窓ガラスに映った自分の姿を見て驚いた。
 それもそのはず、ネクタイをしていない。
 慌てて家を飛び出したから、着けるのを忘れていたようだ。

 おバカで酒ね〜。
 一時は、教室にネクタイを常備していたが、汚れるし、必要なかろうと止めたんだった。
 仕方がないので、今日は1日ノーネクタイ。買いに行く手もあったが、デパート閉まっているものね。

 しかし、生徒達は別段気にする様子も見せず。
 あ、そうか?彼等にとったら、私の服装なんてどうでも良いものなのね。
 ふん。どうせね。

21.5.3 特性

 ハニーが突然笑い出した。
 一緒に「リコカツ」を見ていた時のことだ。

 取りあえず、3話目までは見た。
 しかし、今後、私が嫌うような展開になりそうだったため、「(4話目以降は)もう見ない」と言ったところ、
 ハニーは「絶対見るって」と笑いながら言うのだ。

 過去にも似たようなケースが多かったからだろう。
 流石に30年以上連れ添っていると、私の特性をよく知っている。

 仕方ない。来週以降も見るとするか。
 離婚の話を仲良く見られるって幸せなことだもんね。

21.5.4 良問

 久し振りに算数オリンピックの問題を解いている。
 参加を希望している生徒達への補講のためだ。

 実は、算数オリンピックの問題には特徴がある。
 図形問題ならば、図形の一部を見せて全体像をイメージさせるとか、整数問題は(力ずくで解く問題もあるが)閃きがあれば簡単に解けるとかのね。
 そして、どの問題にも共通しているのは、解けた後に「やった〜!」と達成感を味わうことができることだ。
 灘中の問題にも似たような傾向がある。この快感は、何物にも代えがたい。
 一時、やたら難しくなり(出題者が性格の悪い奴だったのね)、その面白さが半減した頃もあったが、最近では再び面白くなってきた。

 作問からはしばらく遠ざかっている(作問依頼は来ているのだけど)が、時間的にも心理的にも余裕ができれば、またチャレンジしてみたいと思う。
 けど、頭働かないかもね。

 そう言えば、算数サイトにもすっかりご無沙汰になってしまった。
 夢中になって挑戦していたあの頃が懐かしいな。

21.5.5 立夏

 今日は立夏。
 早くも夏だという。
 本当に早いや。

 連休は、例年通り授業三昧。
 特別補講への参加者が少なかったのは残念だったが、最高のパフォーマンスを提供できたと思う。(←自己満足の極みか?)

 緊急事態宣言のおかげか、欠席者は例年より少なかった。
 GWの期間中、欠席者が全学年で1人だけというのはなかなかのものだ。
 ただ、この緊急事態宣言、予定通りの日には解除されないだろう。
 延長となるのはほぼ確実。
 そうなると、アルゴクラブの授業をどうするかだな。
 安全をとりたい気持ちと、あまり長い期間休みにすると生徒達の気持ちが萎えてしまうのではないかという不安とが、せめぎ合っている。

 私のできることをするしかないのだが。
 平常の有り難さをかみしめながら、一期一会の心を忘れずに、仕事に没頭したいと思う。
 意味不明でごめんやしておくれやしてごめんやっしゃ〜!

21.5.6 予約

 悔しい。
 もうちょっとの所まで辿り着いていたのに。

 高齢者向けのワクチン接種の予約が、奈良でも始まった。
 母のために、9:00の受付開始と同時にPCに向かったのだが。

 割と簡単に接続できた。予約の枠もまだ残っていた。
 楽勝じゃんと、内心ほくそ笑む。
 ところが、さて、会場をどこにしようかなんてもたもたしているうちに、どんどん残り枠が減っていく。
 予約完了をクリックして、やった〜!と思ったら、無情にも「エラーが発生しました」のメッセージ。
 そんなことを2回ほど繰り返していると、全ての枠がなくなってしまった。

 自分のどんくささが情けない。
 母にはすまないことをした。
 次の予約はいつなのだろうか。
 母のギブスがやっと取れたのは嬉しいのだけどね。

21.5.7 延長

 予想通りと言えば怒られるだろうが、緊急事態宣言は解除されず、延長となった。

 今の状況では仕方ないだろう。
 けど、正直、いつまで続くのだ。この異常事態は。

 アスリート達には気の毒だが、オリンピックを開催できるとは到底思えない。
 極端なことを言えば、ロックダウンでもしない限り、感染拡大は収まらないのではないか。

 アルゴクラブの休講も延長だな。生徒諸君。申し訳ないけど、許してくれ。
 みんな、無事でいるんだぞ。

21.5.8 読後感

 小説しか読まない私。
 お気に入りの作家達の新刊はあるが、まだ文庫本になっていないため、手が出せない。
 仕方がないので?、最近話題になった『JR上野駅公園口』を読んでみた。

 柳美里の作品を読むのは初めて。
 ホームレスを題材にしているのだから、明るい話ではないだろうと思ってはいたが、あまりに暗い。
 正直、切なさは感じたが、共感はできなかった。
 それ以上に、作者が何を訴えたいのか、私には分からなかった。
 もちろん、私がお馬鹿なのがいけないのだが、天皇と比べてどうしたいの?って感じ。

 残念ではあるが、おそらくこの作家の作品を今後読むことはないだろう。
 ファンの方がいらっしゃったらゴメンナサイ。批判じゃないのよ。私には合わなかっただけで酒。

 単純な私は、やはりハッピーエンドが好きで酒ね。
 いや、せめて読んだ後に暖かい気持ちになるようなお話がね。

21.5.9 母の日

 今年も「母の日」を祝うことができた。
 親不孝ばかりの私が言うセリフではないが、今は生きていてくれるだけでありがたく思う。
 大袈裟ではなく、息子達に対しても同じような感情を持っている。

 永遠がないのは分かっている。
 だけど、たとえ1日でも元気に長生きして欲しい。
 こんな事を願うこと自体、親不孝の証かな。

松風ありがとう  写真は、本文には無関係。
 生徒(3年生)が何故か「ぼくが作ってんで!あげるわ」と言ってくれたのだ。
 「椿か?」と聞いたら「バラ」との返事。
 ありがとうね。

21.5.10 幼児体型

 暖かくなってきたので、今日からセーター(カーディガン)はなし。

 駅まで下りる途中、車の窓に映った自分の姿を見て驚いた。
 だれ?この幼児体型のオッサンは?
 お腹がぽっこりしているじゃないか。

 いつからこんな醜い姿になっていたのか。
 冬場は着込んでいたから分からなかったのだ。

 いかん。このままじゃ本当にヤバい。
 腹一杯(呑んで)食べて、即寝る。この習慣を断ち切らないことには、とんでもないことになってしまう。
 今日からお替わりはなしにしよう。

21.5.11 年齢算

 30歳になった。
 え!誰がって?
 もちろん私ではない。
 私は60歳。
 そう。長男が30歳になったのだ。
 次男からは『半分還暦』とのメッセージが届いていた。

 算数の問題(年齢算)で言えば、親子の年齢が整数倍になる最後の年か。
 授業を思い出すな〜。
  私 :「親と子の変わらないものは?」
 生 徒:「2人の年齢の差」
  私 :「ブッブー!愛情で酒」
 20年ほど前、その私のセリフを嬉しそうに聞いていた息子がもう30歳だ。
 逞しく、健やかに、そして優しい男に成長してくれた息子。
 無償の愛を注ぎ続けてくれたハニーのおかげだな。ありがとう!
 けど、家族だけではない。世の中のみんなに感謝だ。

 息子よ。
 君の生涯を見届けることはできないけど、私は心配はしていない。
 これまで精一杯がんばって生きてきた君のことだ。きっとこれからも走り続けることができるだろう。
 でもね。もしも疲れたときには無理することはないんだぞ。
 休んだって構わない。元気になれば、またがんばれるのだからね。

 おっと、要らんお節介だったな。
 だって、君には生涯の伴侶がいるのだからさ。
 それでも、とにかく健康第一。無理せずにがんばりや!
 コングラチュレーション!!(スペルが分からんからカタカナだけど)

21.5.12 「ここぼく」

 最近見ているTVドラマ。
 「ここぼく」は略称で、正確には「今ここにある危機とぼくの好感度について」だそうだ。長!

 TV評論家でもない素人が言うのもおこがましいが、NHKらしからぬ番組だと思った。
 だって、以前のNHKなら考えられないような批判的内容が盛りだくさんなので酒から。
 え?時代についていけていない(昔のイメージをいつまでも引きずっている)のは、私だけ?
 なら、「NHKも大分くだけてきたな=歓迎すべきこと」くらいの受け止め方が、ちょうど良いのかもね。

 この番組は、ハニーに教えてもらった。
 ハニーはタイトルの「ここぼく」に反応して、見ようかと思っただけらしいが。
 意味不明の方には申し訳ない。
 「ここぼく」とは、幼いころの長男のセリフなのだ。
 その昔、私たち親子4人は狭い部屋で仲良く眠っていた。
 いつもは長男が私の横で眠るのだが、その日は私の横にはハニーが寝ていた。
 夜中に突然目覚めた長男は、異変(?)に気づき、寝ているハニーを揺さぶりながら「ここボク!ここボク!」と叫んだのだ。
 本人は全く覚えていないらしいが、以来「ここぼく」は、私たちにとっては珠玉の言葉となっている。

 おっと、本題に戻ろうか?
 いや、もうどうでもいいや。
 ドラマはそこそこ面白いし、共感もできる。
 (松坂桃李の演じる)主人公のキャラにはあまり共感できないけど、ストーリー自体は割と感動したよ。
 お勧め度は、2くらい(5段階でね)かな。

21.5.13 失踪

 また、タクトがいなくなった
 これで何度目の失踪だ。

 まあ、居場所は大体分かっている。
 それでも、いないとやはり落ち着かない。
 家を出た頃からそんな気配はしていたのだが、嫌な予感ほど的中するものだ。

 帰宅後、取りあえずハニーと2人で捜索。
 やはり見つからない。
 仕方がない。今日はもう寝るか。
 何日かしたらまた見つかるだろう。いつものようにね。
 と、諦めかけたのだが・・・。

 ハニーが見つけてくれた。
 やっぱりそこにいたのか。
 私の目蓋の裏から出てきたコンタクト。
 もう、勘弁してよ。チョロチョロしちゃダメで酒よ。

21.5.14 卒業生から

 卒業生からメールが来た。
 19期生だから、11年前の卒業生だ。

 久し振りすぎる。どうして今頃?と、謎ではあったが、とにかく読んでみることに。
 メールのタイトルは、近況報告とあった。
 どこの大学に進学したのかも知らなかったが、大学院にまで進み、この度、就職が内定したそうだ。
 文面には、彼の真面目な性格がそのまま表れており、当時の姿が思い出された。
 きっと真面目でまっすぐな性格は変わることなく成長を遂げたのであろうと思うと、嬉しくなった。

 一部だけ転載しようか。  

さて、2021年に貴塾を卒塾された生徒様の受験体験記をホームページで拝見し、何日間も連続で多数の学校を受験されている方が多く、そのストイックな精神に大変感銘を受けている次第です。私が小学生の頃にはとてもこなせなかったであろう受験スケジュールを突破された方がいらっしゃるようで、私も負けずに頑張らねばと活力をいただきました。
 ね、真面目さが伝わってくるでしょ。

 先日も彼と同期の卒業生が就職の報告に来てくれた。
 その彼とは、飲みに行く約束をしているのだが、さていつのことになるだろうか。
 ともあれ、卒業生達が立派になっていくのは嬉しいことだ。

21.5.15 理想的な1日

 楽な1日だった。
 いや、ちょっと語弊があるな。
 楽ばかり追い求めているかのように思われるのもしゃくだしね。
 全く疲れなかった1日としようか。

 午前中から出勤はいつものこと。
 普段の土曜よりは少なかったが、授業がなかったわけでもない。
 ただ、いつもより2時間ほど早く帰れたのだ。
 たったそれだけのことなのだが、気分的にとても楽になった。

 おかげで「伝統の一戦」をテレビ観戦することができたし、その間好きなだけ呑み、食べることもできた。
 途中で居眠りをしてしまったけど、贔屓チームは勝ったようだ。

 こんな土曜日が年に一度くらいはあっても良いだろう。
 これが毎日だと、隠居老人みたいだけどね。

21.5.16 梅雨入り?

 近畿地方が早くも梅雨入りだそうだ。
 昨日、九州・中国・四国地方が梅雨入りしたと聞いて驚いたが、まさか近畿までとは。
 なんでも、平年より21日早く、昨年より25日早い梅雨入りで、1951年の統計開始以来最も早い梅雨入りだそうだ。

 これから鬱陶しい日々が続くと思うと気が滅入るが、こればかりは仕方ない。
 今日から、ヒートテックをエアリズムに変えたことだし、なんとか乗りきろう。
 大雨などの災害が起こらないことを祈りながらね。

21.5.17 ラッセン

 皆さんよくご存知のように、私には芸術がサッパリ分からない。
 例えば、1枚の絵や美術品を見ても、どこが素晴らしいのか、その価値は全く分からない。
 美しい物は美しいと、可憐なものは可愛らしいと感じる心だけは持っているつもりだが、興味がなければ本物も実物も同じなのね。

 クリスチャン・ラッセンの原画展が奈良で開かれていると知り、大雨の中、わざわざ大和郡山まで出かけた。
 けして、彼の作品のファンではない。
 来場記念にプレゼントがもらえるとあったから、「ほな、行こか」と思い立っただけで、彼のことは殆ど知らないと言ったほうが良いだろう。
 その昔、先輩の部屋に飾ってあった絵を見て「きれいだな。ほ〜!これがラッセンか?」と感じた程度だからさ。

 会場は空いていた。
 プレゼントはゲットできたし、これで当初の目的は達成。さっさと退散しようかと思ったが、折角だから一通り見てみることに。
 全て美しい。成る程、海をモチーフにしているのか。あ、このイルカ、可愛いな〜なんて、思って眺めていると、一人の青年(係員)が話し掛けてきた。
 お!ガイドしてくれるのか。
 作品については全く無知だったので、ラッキーとばかりに説明に耳を傾ける。
 やたらと丁寧、かつ親切に説明してくれるのだが、どうやらボランティアのガイドさんとは少し感じが違う。
 「どの作品が気に入りましたか?」これは全員にお聞きしていることなのですが、と前置きされた上、尋ねられた。
 「私は、あのイルカさん(=キッスイング ドルフィンズ)ですかね」と答えると、
 「そうですね。この絵の前で相好をくずされていましたものね」(げ!そこまで見られていたのかよ)
 「では、光の当たり方でこの作品がどんな印象になるかを、特別に知って頂きたいと思います。こちらへどうぞ」と案内される。
 (そうか、これは単なる展覧会ではなく、展示即売会のようなものなのか)と、ようやく気がつく間抜けなカッパちゃん。
 慥かに、光線の加減で絵の表情は変わった。上からの光では柔らかな感じに、暗くなると一転クールな印象に。
 さらに言葉巧みにいろいろと私を持ち上げてくれる。(知的な雰囲気だってさ。プッププー。痴的の間違いじゃないの)
 「疲れてお帰りになったとき、この絵が迎えてくれるのです。癒やしになりますよ」と、しきりに購入を持ちかける。
 「その役目は、ハニーがしてくれますので」と言い、なんとか勧誘を振り切った。(この青年(24才)も悪い奴じゃないのだろうけどさ)

ラッセン  そりゃ、素敵だとは思ったよ。けど、手が出せる価格じゃない。
 版画が1枚、88万円でっせ?(もっと高額なものもあったぞ)そんな身分じゃないのよね。私。
 まあ、しばしの間でも、素敵な空間に身を委ねられたことに感謝したいと思う。
 写真は、来場記念のポストカード。
 クリアファイルとマウスパッドも貰えたし(ハニーは作品集)、これで十分満足で酒。

21.5.18 証明写真

 免許更新の案内が届いた。
 お!今度はゴールドじゃないか。(そりゃそうだわな。殆ど乗っていないものね)
 無事故無違反だと、免許センターまで行かなくても、近くの警察署で更新できる。

 しかし、ふと、嫌な思い出が蘇る。
 以前、警察署で更新しようとしたとき、自宅で撮影したデジカメ写真を提出したら、
 「バックが白で顔が不鮮明」と言われ、却下された。
 しかも、その時対応した婦警に「頭も薄いですしね」と嘲笑されたのだ。(気のせいではないぞ)
 それからは、遠くても免許センターまで行くようにしてきた。

 さて、どうしよう。
 警察署だと2回赴かなくてはならないが、短時間で済む。
 免許センターだと即日交付だが、やはり半日は潰れる。
 今は、その時間がないのだ。
 迷った末、警察署で済ますことに・・・。

 となると、写真だわね。
 駅前の自動写真(ほら、ハコみたいのあるじゃない)で撮るか、写真屋さんに頼むか。
 教室の近所の写真屋さんはもう閉店したしな〜。
 仕方がない。自動写真にするか。

 久し振りの写真撮影は緊張した。
 だって、その顔が5年間免許証に貼り続けられるんでしょ。
 視線を合わすのも上手くいかない。どうしても見おろす感じになってしまう。
 アゴも引かなくては、顔のたるみも極力目立たせたくない。
 などと、あれこれ考えている内に、どうでも良くなってきてしまった。

 で、出てきた写真は・・・。
 ぎゃ〜!劣化が過ぎる。
 嫌じゃ嫌じゃ、こんな写真は嫌じゃ。
 不機嫌そうだし、偉そうだし。弛んでいるし。笑っていないし。
 え?いつもと同じじゃないかって。
 はい。慥かにね。しょぼ〜ん!

21.5.19 天才少年

 帰宅後、ふと点けたTV。
 たけしが出ていたから、どうせバラエティ番組だろうと、チャンネルを変えようとしたが、あるシーンに釘付けになってしまった。
 一人の少年が数学の問題を解いている。
 ただ、それだけなのだが・・・。

 その少年は高橋洋翔くん。全く知らなかったのだが、その世界では有名なようだ。
 7歳で数学検定2級を取り、11歳で数学検定1級獲得。算数オリンピックでは銀メダル。現在は開成中学2年生だそうだ。
 その経歴だけでもすごいが、この子本当に賢い。番組を見ていて、ずっと唸らされ放しだった。
 ふだんの生活は特殊ではないが、勉強を楽しいと言い切る。長い間、こんな子に出会っていないぞ。
 番組の終わりにたけしに出題した算数の問題の解法は私とは違ったが、否定するつもりはない。
 彼の兄弟もこれまた「ねびゆかむさまゆかし」の楽しみな少年達だった。

 親に言われ、いやいや勉強している生徒達に見せてやりたい。
 レベルが違う。と、一笑に付されるかも知れないが、私はそうは思わない。
 勉強に対する取り組み方、意識の持ち方が違うのだ。
 勉強=受験のための苦行ではなく、分からない事を知ることは本来楽しいことであり、自ら進んで学んだことだけが身に付くのだから。

 いや、嘆いてばかりでは何も変わらない。
 勉強の楽しさを教えることこそが、教師の本来の仕事なのだからね。
 さて、もう少し頑張ろうか。

21.5.20 直筆

 スタッフのN嬢からメールが来た。
 内定推薦書なるものを書いて欲しいと。
 そう、彼女は現在就活中。辛い日々を送っているのだ。
 可愛い教え子の頼みだ。無碍に断るわけにもいかないが、一応確認させてもらった。
 人生の節目に当たる大切な局面を、私なんかに委ねても良いのかと。ね。

 さて困った。
 そもそも、推薦書なんて書いた覚えは一度もない。
 もちろん、書いてもらった事もない。(あ、長男は書いてもらったことがあったっけ)
 どんな形式で、どのようなことを書けば良いのか、サッパリ分からん。
 お堅い会社なら、変なことは書けないしさ。(もちろん、巫山戯るつもりはありませんよ)

 取りあえず、書いてみた。正直にね。実際、自慢できる素晴らしい生徒だったしさ。
 本人に草稿を見せ、一応のOKはもらったのだが・・・。
 最後に衝撃のお言葉。
 「ワープロじゃダメなんです。直筆でお願いします」

 が〜ん!何てことを言うのだ。次から次へととんでもない奴め。
 私の字が汚いのは、知っておろう。私が紙に書いた字は判読不能だ。(黒板の字はまだマシだけどさ)
 ましてや、しばらく紙に文字なんて書いていないぞ。
 算数や理科に出てくる漢字なんて知れているし、ラブレターも最近は書く相手もいないしさ。

 先ほど書き上げま酒た。
 釘の折れたような悪筆だけど、心を込めて書かせてもらったぞ。
 けど、しばらく手が痺れていたことは内緒にしておこう。

21.5.21 大雨

 雨を怖いと思ったのは久し振り。

 昨夜のことだ。
 教室を出たころは、降ってはいたが本降りとは程遠く、「傘があって良かったな〜」程度の雨だったのに・・・。
 奈良に近づくにつれ、雨脚は強くなり、こりゃダメだとハニーにお迎え要請。
 最寄り駅に着いたときは、土砂降りだった。
 車に乗りこむだけで、びしょ濡れに。傘さしているのにで酒よ。
 ワイパー最強にしても道路のセンターラインは見えないわ、側溝から水が吹き出すわで、下手すりゃ車ごと流されるかと思ったぞ。

 なんとか無事に帰宅できた。
 (後から知ったが)その頃は大雨警報が発令されていたようだ。
 TVでは熊本の大雨の映像が流れていた。
 被害が大きくならなければ良いのだが・・・。

 加減知らずなんてちっとも嬉しくない。
 私も昔の私じゃないからね。

21.5.22 過剰サービス

 どうして彼等は解き直しをしないのだろう?
 分からなくて質問したなら、解説を受けた後に解き直すのが当たり前のはずなのに。

 いつも疑問に思っていた。
 それでも、真面目に取り組んでいる一部の生徒の為に、宿題の質問解説は行ってきたのだが・・・。

 中にはとんでもない奴もいた。
 全く理解していないのに、適当に○×をつけ、やったフリをする奴。
 解いてきてもいない問題を一見難しそうだからと「質問」する奴。
 そんな小手先のことで、私の眼を誤魔化せると思っていること自体愚かしいが、その都度、注意をくり返してきた。
 何時かは改めてくれるだろうと、微かな期待を抱きながらね。

 けど、やっと気が付いた。私がバカだったことに。
 全ては過剰サービスだったのだ。
 私が善意で(やって来てもいない奴らに)説明をしても、彼等にはただの強制にしか思えないのだろう。
 やらなければ叱られる。だから、やったフリで誤魔化そう。当然見つかり、かえって逆鱗に触れる。アホの浅知恵=悪循環で酒ね。

 でも、もういいや。
 強制されるのが嫌なら、もう何も言うまい。
 学力が定着しなくても自業自得だ。その先に待っている結果は、自己責任として受け止めてもらおう。
 講習会中でも、わずかの空き時間を利用して、無料で(強制的に)行ってきた質問受け付けだが、もうその時間を捻出するのに苦労することもないだろう。

 おっと、誤解召されるな。質問を受け付けないと言っているのではない。
 質問があるなら、いつでも対応する。
 ただ、こちらから「○○ちゃん。この問題は大丈夫で酒か?」なんて手を差し伸べることは、金輪際しないというだけだ。
 分からないのならば、いつでも聞きに来れば良い。自主的にね。
 数年前までなら、生徒達は授業終了後に行列を作って質問をしたものだ。
 順番を巡って、保護者からクレームが来たこともあったっけ。
 その時は、何と理不尽なと憤りを覚えたが、今となっては懐かしい。

21.5.23 サービス廃止

 読まれた方には不愉快な思いをさせてしまうだろうが、昨日の続編。

 案の定と言えば良いのか、まさかと驚けば良いのか、もう私には分からない。
 結局、質問解説した問題の解き直しをしてきた生徒は、半分にも満たなかった。
 いくら何でも、あれほどキツく「今の状態じゃ、君たちに解説しても仕方ない。今後、質問受付は個人対応にする」と言ったのにもかかわらずだ。
 流石に反省するだろうと思っていたが、とんでもなく甘かったようだ。

 ついでに、いろいろな事も廃止しようかと考えている。
 例えば、毎週、各家庭に送り届けているメール。
 必ず読んで下さっている方もいらっしゃるが、全く知らんぷりの人も多い。
 通信のコメント欄も然り。
 慥かに大したことは書いていない。毎回同じ小言のくり返しで、ウンザリされている方も多いだろう。
 しかし、せめて目を通すのがつきあっていく上での最低限の礼儀?ではないだろうか。

 このことは、急に思いついたわけではない。
 かねてから、効果のないことは止めた方が良い。授業だけに専念した方が良いのではと、考えていたのだ。
 この日記も含めてね。

 もう少し冷静になって考えたい、とは思うのだが。

21.5.24 取引中止

 先日、ある業者との取り引きを打ち切った。
 塾開設以来の付き合いだから、もう30年にもなるのに。

 無理を言っているのは承知している。
 こちらの都合ばかり要求するのは、ただの我が儘だということもね。
 ただ、あまりに杓子定規な対応にカチンときてしまったのだ。

 本日、その会社から電話があった。
 内容は、未払いの代金を支払えという事だったが、その際に、先日のやり取りを伝えた。
 大層驚いていた。
 おそらく、その担当者は、真実は伝えず適当なことを報告していたのであろう。

 改めて連絡いたします、とのことだったが、さて、どうしようかな。

21.5.25 勉強≠学問?

 勉強と学問の違いとは。

 あくまでも私見ではあるが、勉強は学ぶもの。
 まなぶ=まねぶと言っても良いだろう。どちらかと言えば、受け容れる事から始まる。
 一方、学問とは、自らが問うもの。
 疑うことと言ったら極論かも知れないが、「はい、そうで酒か」と素直に受け容れるだけではなく、「え?ホント?」と生じた疑問に対し、自ら考察してみることだ。

 もちろん、経験値の低い者に、いきなり学問は無理だ。
 最初は、素直に受け容れるべきだ。
 ある程度学んだ上で、「あれ?」と思えるか、それとも盲目的に従うだけかが、学問に進めるかとただの物知りで終わるかとの大きな違いではないだろうか。
 その意味では、中学受験のための勉強は、学問ではない。
 どこで学問をするか、それを選択するための準備運動に過ぎない。
 本格的な学問は、もう少し先にあるのが現状だろう。
 けど、良い意味での「疑う」ことを忘れないでもらいたい。

 と言う意味のことを、生徒達に話したのだが・・・。
 みな、キョトンとしていた。
 無理もない。人から言われて、勉強を強制と感じている子達にとっては、永遠に理解できないことかもね。

21.5.26 休講日

 今日から年間休講日。
 1年に二度ある、私の公式オフ日だ。
 年間の休日が数えるほどしかない私にとっては、連休は貴重な時間だ。

 さて、何をしようか。
 旅行なんてとんでもないし、人混みに出かけるのも気が引ける。

 「古畑任三郎」でも観るかな?
 いや、それより今宵は月蝕だ。
 スーパーブラッドムーンでもあるそうだし、見逃すわけにはいかない。

 しかし、それは夜のこと。
 取りあえず、今から実家へ行き、母に顔を見せてこよう。
 秘密兵器のお披露目もあるしね。(謎)

21.5.27 ケルヒャー

 秘密兵器とは、高圧洗浄機ケルヒャーだった。
 実家の階段及び外壁をキレイにすべく、ゲットしたのだ。
 ケルヒャーの存在はCMなどで知ってはいたが、自分には無縁のものだと思っていた。
 あんなの使うことはそうそうないだろうってね。

 取説を見ながら、なんとかセット完了。
 さあ、やるべ!と、喜び勇んで作業開始。
 ところが、いきなり問題発生。すぐにホースが外れてしまうのだ。
 ホースの留め具がなかったからだが、水量を調整すれば、使えないこともない。

 強烈で酒たね。
 試しにノズルに手を当ててみたが、痛いのなんのって。水圧が強すぎて、すぐに手を引っ込めた。
 あっという間に、壁が白くなっていく。40年前は階段もこんなに白かったのね。
 しかし、操作に不慣れな私。あっという間に、泥んこ状態に。
 跳ね返る泥で頭の上から下までグッチョグッチョだ。
 少年時代、泥んこになって遊んでいたときの感覚が蘇った。
 泥が目に入って痛かったが、結構楽しかった。

 取りあえず、半分だけ終了。続きはまたいずれ。
 しかし、いきなりケルヒャーの部品が壊れたのには参ったな〜。

21.5.28 休日終了

 まあ、休日なんて、こんなものだろう。
 大した用事もないままに、時間ばかりどんどんと過ぎていった。

 初日は、マンボウの餌を買いに東急ハンズへ。天王寺の東急ハンズが現在コロナの影響で休業中なのだ。
 ゲットできたが、やはりこの店は高い。
 その後は、実家で洗浄作業。ついでに洗車もしたけどね。

菖蒲キンシバイ  予定よりかなり遅くなったが、近所の民族博物館へ。
 お目当ての菖蒲はまだ殆ど咲いていなかったが、キンシバイが綺麗に咲いていた。
 実はこの花、非常に面白い。
 ご覧のように、おしべがやたらと多いのだ。

 期待していた月蝕は、曇天のために見られず。
 次のスーパームーンでの皆既月食は2033年だと。生きてるかいな?
 交流戦を観て、早めに就寝。

 2日目は、朝から大雨だった。仕方なく、午前中は教材作成。
 昨日洗車したばかりの車を出すのは気が引けたが、一日中家に居るのもあんまりだと、久々にレンタルビデオやさんへ。
 色々とシステムが変わっていて、戸惑うばかり。って、よく考えるまでもなく、私はその店初めてだった。
 邦画を2本借り、1本は帰宅後すぐに鑑賞。
 『台風家族』
 正直、尾野真千子に惹かれて借りたのだが、意味不明の感は拭えなかった。けど、まあこんなもんかな。

 夕食は、何年ぶりかでお好み焼きパーティ。息子達が家を出てからだから、10年以上になるな。
 たくさん眠ったおかげで身体的な疲労は取れたし、ハニーのおかげで精神的にも少し楽になった。
 さあ、気分一新。また頑張るベ。

21.5.29 『任侠学園』

 レンタルしたもう1本の邦画は『任侠学園』だった。
 原作の小説は読んだことがなかったが、配役が面白そうだったので。
 けして、ヤクザに憧れているわけではない。

 現実離れした話だからこそ、楽しめた。
 いつの間にか涙を流していた自分にはあきれ果てたが・・・。

 原作はシリーズ化されている。それらも映画化されるのだろうか。
 あまり期待せずに楽しみにしておこう。

 それにしてもレンタルビデオ。安いで酒ね〜。
 旧作なら2週間借りて110円で酒よ。
 私にもっと時間があれば、はまるかも。

21.5.30 マンボウ

マンボウくん久し振り  教室内をマンボウが泳いでいる。
 久し振りの風景だ。
 それもそのはず、5年ぶりだった。

 正直、生徒達の反応がイマイチだったのは少々残念。
 受けが良かったら、一気に大量放流しようかと思っていたのだが。

 それでもまあ、少しはトロピカル。良い感じでしょ。
 少なくとも、まん延防止等重点措置よりは、マシで酒よね。

21.5.31 虚しさ

 何なのだろう。この虚しさは。
 何をやっても充実感がない。

 理由は分かっている。
 精一杯生きていないからだ。

 己の足りなさを他に求めるからいけないのだ。
 頭では分かっているのだけどね。

 完全復活まで少し時間がかかるかも知れない。
 体は健康なのだけどさ。

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