- 11.3.1 予感
-
早くも3月だ。時の経つ早さには驚かされるばかりだが、私は正直情けない。
2月は殆ど何もしなかった。いや、遊び呆けていたわけではない。ただ、何をしていても心ここにあらずの状態で、充実していたとは到底言い難い。
体調を悪くしていたこともあるが、心が晴れなかったことも確か。
今日などはまた寒さがぶり返し、春はまだ遠いようにも思える。
しかし、春は確実にすぐそこまで来ている。
私もそろそろ目覚めなければ。
これからしばらくはムチャクチャ忙しくなりそう。
この予感が的中すると嬉しいのだが・・・。
- 11.3.2 新入生
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「うわ〜!また来たん!!」
授業見学に誰かが来ると、生徒達は目を輝かせる。
女の子が来た場合などは、特に大喜びだ。
今日も大騒ぎだった。
彼らの気持ちはよく分かる。
変な意味ではない。純粋に仲間が増えるのが嬉しいのだ。
男子は、異性を気にしている所も若干見受けられるが、それとて可愛らしいものだ。
私の所は少人数だ。加えて、伝統的に女子の比率が低い。
私が意図して制限しているわけではないのだが、新規の入塾者数は極めて少ない。
口コミだけに頼っているせいだろうか?
もしかすると、現実とは異なる風評が流れているのかも知れない。
「あそこは厳しいよ」とか「女子ならもっと楽な所を選んだ方がいいんじゃない」等とか。
「先生は女のお子さんは嫌いなんですか?」と、真顔で聞かれたこともある。
とんでもない。大いなる誤解だ。(女生徒間のいざこざは大嫌いだが)
そもそも私は、男子だろうが女子だろうがあまり気にしていない。
そりゃ、中途半端なウソやごまかしは絶対に認めない厳しさはあるだろう。
合格さえすればそれで良いという考えも大嫌いだ。
しかし、私はけっして優秀な生徒を望んでいるのではない。
最初から期待していないと言えば通って下さっている方に失礼だが、真面目に努力する子であれば成績は問わない。やる気さえあれば大歓迎だ。
途中入塾の場合はいささか事情は異なるが、入塾テストにしても基本的な理解力があるかを問うているだけだ。
ただ、現在の風潮なのか、楽して結果ばかりを求めようとする考えが、子どもだけではなく大人にも蔓延している。
私のような考えでは、もうやっていけないのかも知れぬ。
経営面を優先すればと悩むところではあるが、やはり自分の信念は貫きたい。
媚びを売り、無理にお願いしてまで来てもらう必要はないと思う。
信念を捨てて生きていても意味がない。
- 11.3.3 雪
-
「寒〜!」
駅からの帰り道、首をすくめて歩く。
空を見上げると、驚いた。雪が舞って来た。
3月の雪。私が子どもの頃は取り立てて騒ぐほどではなかった。
中学入試の日(当時は3月)にも降っていた記憶がある。
けど、最近では珍しい。
一度暖かさを経験しただけに、よけいに寒さが身に沁みる。
「春はお水取りから」と言われるけど、ほんまやね。
お水取りが終わらないと、春は来ないのね。
- 11.3.4 『海辺のカフカ』
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やっと読み終えた。行き帰りの電車で1週間もかかってしまった。
村上春樹を読むのは、これが初めて。
いや〜!難しかった。
ストーリー自体は面白い。
一見バラバラのように思える事柄が、密接に関連していて、なるほどと唸らされる。
いささか強引な展開のようにも感じたが、見事な構成だと思う。
これが村上春樹ワールドなのか。
一文一文に細やかな装飾が施されてるのは、彼独特の表現なのであろう。
美しい文章の向こうに、その場の情景が目に浮かんでくる。
まるで美しい絵を眺めているかのような錯覚まで覚えた。
素人の私が言うのはおこがましいが、とても洗練されている文章だと思う。
しかし、難解だ。
注意深く読み進めないと、何を伝えようとしているのか分からなくなる。
私にはもっと単純な表現の方が性に合っている。
小学生の頃『罪と罰』を手にしたが、何一つ分からなかった事を思い出してしまった。
さ〜て、次は何を読もうかな?
- 11.3.5 中学生
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旧6年生に久しぶりに授業をした。
中学生対象の幾何コースが始まったのだ。
正確に言えば、彼らはまだ小学生。
しかし、たった2ヶ月の間にずいぶんと身長が伸びた子もいた。
「あれ〜!大人びたね〜」と言ったが、本音を申せば
「美少年がオッサンになっていく〜!ショック!!」
例年のことだが、やはり今年もいま酒たね。
「あれ?今日からだった?忘れてたよ〜」って子がね。
何でやね〜ん。パ〜ンチ!
- 11.3.6 迷子
-
朝から迷子。
と言っても、小さな子どもではない。50過ぎのおっさんがだ。
天気も良いし、最近歩いていなかったこともあり、とある駅から教室まで。
実際、電車を乗り継ぐのも歩いて行くのも時間的にはさほど変わらない。
しかし、どうせなら近道をしようなんて考えたのがいけなかった。
「へぇ〜。こんな所に図書館があるのか?」
「立派な建物だな〜。え?これが公立高校?」
「お!早朝野球をしているおじさんたちがいるぞ。プププ、ヘタクソだな〜」
なんてぶつぶつ言いながらも、小さな発見に喜び、楽しく歩いていたのだが・・・。
おかしい。
時間的にはそろそろ着いても良いはずなのに。
少々焦り始める。
ようやく大きな道に出た。
「ほっ!見覚えがあるぞ」
けど、教室からは大分と離れている。
方角だけ定めて歩いていたつもりが、どうやら微妙にずれていたようだ。
結局、一駅分余計に歩く羽目になった。
授業には余裕で間に合ったから良かったが、危ない所だった。
近いうちに必ずもう一度! 性懲りもなくリベンジを心に誓ったカッパちゃんで酒た。
- 11.3.7 HAVE A NICEDAY
-
2009年に行われた吉田拓郎の幻のコンサート。
チケットは入手できた(Tさん感謝!)が、結局中止(全国ツアーが予定されていたものの4ヵ所で行われただけだった)になり、悔し涙を流した。
本日やっと、そのライブのCDを聴いた。
いいな〜。
拓郎はやっぱりいいな〜!と言いたいのではない。
そのステージが実に良いのだ。良い具合に力が抜けていると言うか、変に気合いを入れなくても楽めると言うか。
う〜ん。どう表現すればピッタリかな。
そうだ!熱苦しくないのだ。
もちろん手を抜いている訳じゃない。彼の熱いハートは充分伝わる。
けど、押しつけがましくないのだ。
若い頃なら物足りなく感じたかも知れない。しかし、今の私にはちょうど良い。
TUMAGOIのときにも感じたが、私自身のこれからの生き方のヒントになったように思える。
さて、今から「お水取り」見物に出かける。
心配された天気も何とか持ち直したようだし、久しぶりの長男との時間を楽しもうと思う。
- 11.3.8 お水取り
-
長男帰省。今回も超短期だが、嬉しいことは嬉しい。
さて、何して遊ぼう。
月曜オフの私。予定はハニーとお手々つないでお水取り。
そうだ、どうせならみんなで行こう!
予想通り、次男は難色を示した。彼は、宗教色を極度に嫌う。
仕方がない、3人で行こう。
長男とは電車で合流した。
大きな荷物を足下に置き、眠りこけている彼。
そーっと荷物を動かしても、一向に目覚める気配はない。
おいおい、これじゃ置き引きされ放題だぜ!
目を開けた彼、「知ってたで!」
ハニーと私、(「ウソ吐け〜!」)
昨夜も部屋には戻っていなかったようだ。
大きな荷物はコインロッカーに入れ、いざ東大寺へ。
南大門をくぐるやいなや、大粒の雨が降ってきた。
「げ!またかよ!」
前回、お水取りに出かけたときは雪だった。
降りしきる雪の中、身動きがとれないほどの人ごみの中で、震えながらその時を待った。
後ろの方から叫び声。
「見えないから、傘を閉じろ〜!」
「え?どないせーちゅうねん!ムチャクチャ言うな〜」と思いながらも声に従った。
境内の照明が消えると同時に、まるでウソのように雪が止み、何か神秘的なものを感じたことを思い出した。
しかし、今回は雨だ。しかも、結構激しく降っている。
傘を閉じた瞬間、間違いなくびしょ濡れになるだろう。
「雨、いやだだな〜」と長男と顔を見合わせる。
待っている間は、寒かった。
カイロの温もりがありがたい。
「お!上がってきたぞ」
童子が火のついた松明を掲げ、階段を登ってくる。
長男は、初めて見るので興味津々。
私は、ひたすら震えていた。
不思議なもので、松明が登場する頃には、雨が小降りになってきた。
東大寺の坊さんって、神通力でも持っているのかな?
最終日と違い、松明は一本ずつ現れては消えていく。
ほんの30分足らずのショーだった。
それから内陣拝観。
僧侶達が修業をしている様子を覗くのだ。
「何がおもろいねん、そんなの!」とも思うが、折角の機会だ。ありがたく拝見しよう。
なんと、本堂は女人禁制。女性も中を覗くことは出来るが、入れるのは男性だけだ。
「ふ〜ん。変なの。おかしいね」と長男とブツブツ言いながら、中に入る。
えらい混雑。おまけに中は真っ暗で殆ど何も見えない。
練行衆のお坊さん達が、ブツブツ何かを唱えている。
「コリャ大変やな。お坊さんは鍛えられるな」と、長男は意味不明なことを呟きながら、しきりに感心していた。
空腹も手伝い、早々に寺を後にした。帰り道。空には星が瞬いていた。
それにしても寒かった。
「春はお水取りから」
昔から言われているが、きっと本当なのだろう。
春の訪れを(色んな意味で)切に願うカッパちゃんであった。
- 11.3.9 束の間の
-
長男の滞在は今日まで。
午後には東京の人?に戻る。
ほんの短い間だったが、家族全員が揃った。
食事の時間はバラバラだったが、同じ空間に全員がいることだけでも嬉しい。
けど、相変わらず、2人とも朝はなかなか起きて来ない。
ここで一句。
早よ起き!と
声かけできる
幸せよ
お粗末で酒た。
さて、いよいよ明日だ。
いやはや、どうなることか?
- 11.3.10 ◎
-
次男とハニーは、午前中の新幹線で東京へ。
普段は落ち着いているハニーが忘れ物をするくらいだから、やはり冷静さを失っていたのだろう。
私は家にいても仕方がないので、事務所で待機。
12:45。携帯が震えた。
次男からだ。
「あったで〜!」
よほど嬉しかったのであろう。声が上ずっていた。
「良かったな〜!」
私の声も裏返る。はい、私はもちろん、涙声で酒。
やっと、春が来た。
今回は流石に不安だった。
本人に試験の首尾を尋ねても、やや不機嫌そうに「わからん」と答えるだけ。
自己採点によるとぎりぎり例年のボーダーくらいはあると言うのだが。
今日、新幹線の中でハニーが「自信はあるんやろ?」と尋ねると「ないで!」と素っ気ない返事だったらしい。
正直×の場合の覚悟もしていた。
当然ながら、北海道行きの手配は済ませておかねばならない。
宿もちゃんとした所(割とリッチなホテル)を確保しておいた。
キャンセル料金が高く付いたのには参ったが、しゃーない。祝儀と思おう。
さあ、これからは次男の第2ステージの始まりだ。
きっと、自分の足で力強く歩んでくれるだろう。
けど、寂しくなるな〜。仕方がないけどね。
- 11.3.11 目眩
-
今日は保護者会。
ほぼ全員の方に出席していただいた。感謝!
先ほど終了。
用事で外に出たとき、突然目眩に襲われた。
初めての体験だ。
立っていられなくなって、しゃがみ込む。
保護者会で緊張したのかな?けど、そんな馬鹿な・・・。
部屋に戻って、「目眩が・・・」と言うと、
「それ、目眩ちゃいます。地震でっせ」と言われた。
「え?地震があったの?」
「はい、さっき。教室も大分揺れましたから、思わず外に逃げましたよ」
「ひえ〜!」
慌ててネットに繋ぐ。
え?!震度7?大事じゃん。
長男に電話をする。
繋がらない。不安が募る。
無事なら良いのだが。
夕方、連絡が取れ、無事で酒た。
お騒がせいたしま酒た。
- 11.3.12 えらいこっちゃ
-
むごい!
帰宅するやいなやテレビを付けた。
ニュースを見て、凍りつく。
我が目を疑った。
何と言うことだ。とんでもないことが起こっていた。
凄まじい被害だ。昨日の日記が恥ずかしい。
こちらは揺れも少なく、生徒達とも
「知ってた?気が付いた?」
なんて気軽に言い合っていたのだが・・・。
既に、数百人の方が亡くなっているらしい。
詳細は徐々に明らかになるだろうが、津波のせいなのか?
火災も起きている。
阪神大震災を上回る惨事になりそうだ。
東京もパニック状態だと聞く。
何で平穏無事な日々は続かないのだろう。
神が怒っているのか?
無神論者の私が吐くセリフじゃない。不謹慎だ(反省)
教え子に電話し、家族の無事は確認した。
先ずは喜ぶべきなのだろう。
しかし、「みんなもどうか無事であってくれ!」と、心配は尽きぬ。
こんな事を書くこと自体、間違っているのかも知れない。
「自分の仲間さえ無事ならばそれで良いのか?」
「おまえにすれば、所詮は対岸の火事だろう」
そう言われれば、返す言葉もない。
けれど、偽善者と呼ばれようとも、これ以上の被害が出ないことをひたすら祈っている。
- 11.3.13 何も出来ない
-
穏やかな春の日。陽射しは柔らかく、空は雲一つなく、どこまでも青い。
のんびり日向ぼっこでもしたくなる。
一方、東北では・・・。
それどころではない。同じ日本だとは思えない。
被害は拡大するばかり。
報道では、死者は1000名を超え、行方不明者は1万人以上。
想像を絶すると書くのは簡単だが、本当にどうなっているのだ。
私に一体何が出来るのだろう。
阪神大震災の時もそうだった。
オロオロと慌てふためき、仲間の安否を気遣うだけ。
結局、何も出来なかった。
身内に被災者がいたら別の行動をしたかも知れぬ。
所詮は他人事なんだ。
口では「心配している」等と言いながら、食事もすれば酒も飲む。
私は卑怯者。臆病者のふりをしているただの偽善者だ。
- 11.3.14 上京
-
「何もこんな時に」
確かにそうだが、結局かねてからの予定通り上京することにした。
どれほど混乱しているかは予想が付かない。
目的が達成できないかも知れないが、とりあえず行ってきま酒!
皆の衆。迷惑をかけるが許してくれ。
- 11.3.15 錯覚
-
先程、無事帰宅。
1軒目の不動産屋で良い物件が見つかったため、予定をくり上げて戻ることができた。
けど、帰りの新幹線は超満員だった。病人まで出て結構大騒ぎ。
東京の混乱は、想像以上だった。
昼間はそれ程感じなかったが、計画停電が行われた夜間は「おお!」と思った。
駅はエレベーターは止まっているし、入場制限が行われて長蛇の列。
運休されている路線も多く、駅全体が眠っているかのように感じた。
幸い私達が利用する線は動いていたが、それでも間引き運転で車内は混んでいた。
コンビニに入って驚いた。
パンやインスタント食品類が一切無い。水も売り切れだ。
まさかここまでだとは思わなかった。
明け方、結構大きな揺れを感じた。(小さいものは夜中にもあったが)
「おい!揺れてるぞ!」と飛び起きて、息子達を揺り起こす。
長男は慣れているのか「大丈夫やで」。
次男からは「父さんにパニックになられたら、こっちが戸惑うんやけど」とたしなめられてしまった。
確かにそうだ。私が一番取り乱していた。
日中もしきりに揺れを感じた。
しかし、ハニー達は「???」
錯覚だったのかも知れない。けど、何となくずっと揺れているような気がしてならない。
たった2日東京にいただけで、こんなに大騒ぎしては笑われる。
被災地の方々や関東在住の人達はずっとこの恐怖にさらされているのだ。
早く治まり、平穏無事な日々に戻って欲しいと、心から願う。
- 11.3.16 日常
-
今日より平常業務に復帰。
もちろん、震災は気にはなる。
東京に残してきた長男のことも気がかりだ。
しかし、心配ばかりしていても仕方ない。
普通に生活できる事への感謝だけは忘れずに行動したいと思う。
- 11.3.17 信賞必罰
私たちの一番の悩みは、「家庭学習の重要性をいかに生徒達に認識させるか」。
全体保護者会でも話させてもらったし、今週のHOPES通信912号にも書いた。
とにかく、やって来ないと始まらない。「できなかったらまあいいわ」で済むようなレベルではないのだ。
算数は全員やってくる。私が怖ろしい?からだろうが、それでも構わない。
しかし、算数だけでは意味がない。全教科とも家庭学習を徹底させなければ・・・。
何か良い方法はないものだろうか?
散々悩んだ挙げ句、一つだけ思いついた。
頑張った子には評価を怠けた子には罰を与える。
算数では、小テストで基準点に満たない者には別テストを受けさせている。(必然、居残り学習となる)
既に、数年前から行っている。
ペナルティで脅すみたいで、正直気は進まないが、効果は覿面だ。
一方、ご褒美の方だが。
テストで満点の者には、ポイント(頑張りUP点=がんばりましてん)を与え、小テストで3回連続満点ならば努力賞として文房具をプレゼント。
こちらもそれなりの効果は現れている。(経費が結構かかるのは痛い所だが・・・)
ところが、低学年ならば割と容易くポイントが溜まるのだが、6年生ともなると満点を取るのはたとえ小テストでも容易ではない。
そこで、少しだけハードルを低くしてみた。
各テスト(全教科とも)に基準点を設け、それを3回クリアすれば1ポイントを与えることにした。セコイだろうか?
そして、復習をしてこなかった者には、以前なら口頭注意だけだったが、これからは算数以外でも居残り学習をさせる。
とりあえずは6年生に実施してみようと思う。
果たして、効果の程は?
- 11.3.18 為人
-
私の高校時代の友人に「為人」なる人物がいる。
私同様、お勉強グループではなく、遊び人グループに属していた。
数々の伝説を持つ豪傑だ。
卒業以来会っていない。
ところが昨日、高校のメーリングリストに彼のメールが流れた。
この度の地震に関するコメントだった。
詳細は伏すが、変わっていない彼の物言いが嬉しくなった。
「他人は他人。自分は自分。己がしっかりしていればそれでいいじゃないか」
彼が私に諭してくれているように思えた。
早速、彼にメールした。
が、返事はまだ無い。
そりゃそうだ。忘れちゃいけない、几帳面とは正反対の彼の性格。
- 11.3.19 情けない
-
父親失格だ。
許せ!息子達。
- 11.3.20 笑い
-
まだ揺れている。
もちろん、錯覚だろう。
けど、足下が突然崩れ落ちるような妄想にとらわれて仕方ない。
被災地の方々には申し訳ないが、何だかとても疲れてしまった。
長い間笑っていない。
人間はずっと緊張していられるわけではない。
たまには緩和も必要だ。
こんなとき、テレビのお馬鹿番組も必要なのではないかと思えてくる。
不謹慎は承知の上での発言だ。
すべての人が心から笑える日が、早く来ることを願っている。
- 11.3.21 たこP
-
今日はたこ焼きパーティ(卒業記念パーティ)。
みんな来てくれるかな?
笑えたらいいな。
- 11.3.22 なくした物
-
少々呑みすぎたようだ。
昨日なくした物。
記憶・カメラバッグ・威厳。
パーティ終了までの記憶はある。
スタッフと行った次の店で、私は眠りこけていたようだ。
帰り際、ハニーが尋ねる。
「荷物は?」
「最初から持っていない!今日は手ぶらじゃ」とキッパリ。
どうやって帰宅したかも定かではない。
家に着くやいなや、倒れ込むように眠った。
10時間も寝たので、腰が痛い。
携帯にメッセージが残っていた。
昨夜おじゃました店からだった。
「お忘れ物があるようですが・・・」
その時、初めてカメラバッグが無いことに気が付いた。
危ない危ない。貴重な生徒達の写真を失う所だった。
途切れ途切れではあるが、次第に記憶が蘇る。
と、同時に、今度は冷や汗が流れ出す。
あれ?私昨日歌ったっけ?
え?何か泣いてなかったっけ?
あ〜!もう思い出したくない。
- 11.3.23 吉報
-
国公立の後期試験も終了。
ちらほらと嬉しい報せが届き始めた。
無事合格した人達。おめでとう。
これからも精進努力するんだぞ。
全員に春が来た訳ではないが、これもまあ仕方ない。
結果が全てじゃない。人生はまだまだこれから。
明るい未来を信じてがんばれ!
- 11.3.24 親
-
「親という字は、木の側に立って(子を)見ている、と書く」
「手のひらを開いてごらん。他の指はまっすぐ前(未来)を向いているが、親指だけは横(子どもたち)を見ている」
もちろん、私の言葉ではない。いずれも、とある徳の高い僧侶のお言葉だ。
全くその通りだと思う。
黙って見守るだけしかできないが、それで十分のようにも思う。
ここしばらく、(親の立場で)偉そうに物を言っていたが、すっかり自分が子どもだと言うことを忘れていた。
いくつになっても親はありがたいものだ。
心配ばかりかけている自分がつくづく情けない。
- 11.3.25 春期
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講習会スタート。
昨日は午後からの授業だったが、今日から朝から晩までの毎日が続く。
万全の体調で臨むつもりだったが、いきなり寝不足だ。
まあ、じきに慣れるだろう。
たったの2週間だしね。
- 11.3.26 中止
-
未曾有の大震災だから仕方ないのだろうが・・・。
東京大学の入学式が中止になった。
いや、一応形だけは執り行われるようだが、新入学生および保護者の参加は認められない。
会場も武道館ではなく、式の模様はインターネットで配信されるらしい。
卒業式が中止になった学校も多いと聞く。他大学でも同じような措置がとられているようだ。
生徒達にとっては、一生に一度のことだけに、できればやってもらいたかった。
残念だな〜。記念撮影も予約していたのにな〜。
私たちは昨年参加できたからまだ諦めもつくが、がっかりされている方は多いだろう。
次男はついていない。
高校の修学旅行は、新型インフルエンザの影響で、海外が国内に。日程も大幅に短縮された。
入学後のオリエンテーション合宿も中止になったようで、出鼻を挫かれたみたいで気の毒だ。
中止といえば、算数オリンピックの北京大会も中止が決定した。
昨日、事務局長さんからメールが届いた。
まあ、こちらは私たちにはあまり関係なさそうだが・・・。
- 11.3.27 音楽の力
-
次男と自宅で過ごす最後の夜。
勝手を言って、先に上がらせてもらった。
急いで帰宅したものの、彼は居なかった。
まあ、昨夜ちょっと乾杯したからいいんだけどね。
けど、いきなり手持ち無沙汰。
病み上がり(まだ半病人)のハニーと2人きり。
これからはこんな時間がふえるのだろうな。それなりに楽しめそうだけど。
テレビからは歌が流れていた。
「何もこんな時に」と思ったが、それとはなく聴いていると、なかなか感動的な歌が続く。
「こんな時だからこそ」という趣旨の番組だったようだ。
「音楽の力」を再認識した。
言葉より心に響く歌もある。
つきなみだけど、「がんばれ!日本」
- 11.3.28 たびだち
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次男出立。
例によってバタバタと。別離の感傷も余韻もあったもんじゃない。
大きな荷物を抱えて駅まで5分で・・・。
どうやら間に合ったようだ。
彼の「たびだち」なのだから、涙は要らない。
けど、けど、(こんな事を言ってはいけないのだろうけど)、寂しくなるな〜。
元気でいろよ!
今度いつ帰ってくるのだろう。
鉄砲玉の彼のことだから(悪い所ばかり私に似る)、もしかしたらなかなか戻ってこないかも知れない。
長男の不在にはようやく慣れたというのに、『案山子』を聴くたびに涙する日々がまたもや訪れるのだろうか。
しゃーない。会いに行くか。
うん。それがいい!それがいい!
さて、いつ行こう?
- 11.3.29 教え子
-
「5年ぶりか?」
「覚えてはります?」
「忘れるかい!」
あれ?先日も似たようなことを言ったっけ?
今日も教え子が大学進学の報告に訪ねて来てくれた。
こいつにも散々気をもまされた。
「飲みに行こか?あ、でも、未成年か」
「大丈夫すよ!体育会系ですから」
奇しくもこの前と同じ店になった。
確かに強い!
思い出話・現在のこと・そして未来。話は尽きない。
立派に成長したものだ。嬉しさのあまり、ついつい飲み過ぎる。
彼はまだまだ飲み足りなさそうだったが、私の方がもうリミット。済まないことをした。
またおいで!
私もそれまで頑張るからね。
- 11.3.30 二人
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今日から二人。ハニーと二人。
寂しくないと言えば嘘になるが、なぁにすぐに慣れるさ。
新婚時代に戻っただけさ。
さあ、新しい生活を楽しむとするか。
- 11.3.31 黒岩さん
-
水泳部の先輩からメールが回ってきた。
「黒岩祐治氏の神奈川県知事立候補」に関してだった。
黒岩さんは、私の5年先輩。
専門が同じ(背泳)だったこともあり、結構かわいがってもらった。
まあ、私だけでない。後輩みんなを分け隔て無くかわいがっておられたし、それ故(後輩からだけではなく)誰からも好かれていた。
「尊敬する人は黒岩さん」と、私は当時の部誌に臆面もなく書いていた。
黒岩さんを初めてブラウン管の中で見たのは、先輩が大学生になられた直後だったと思う。
エルビスプレスリーの物真似で、踊り狂っておられた。胸毛が印象的だったが、あれはきっと地毛だったはずだ。
フジテレビのキャスターになられてからは、お忙しかったのだろう。水泳部のOB会にはあまりお見えにならなかったが、その活躍ぶりが話題に上ることも多く、恩師はいつも黒岩さんの名前を嬉しそうに挙げておられた。
神奈川県知事に立候補されたのは、少し前にニュースで知った。
灘校80周年記念講演の際には「選挙には出ません」と仰っていたはずなのに、どうしたのだろう。まあ、色々な事情があるのだろう。
もちろん、心から応援している。
しかし残念ながら、私は奈良県民。一票を投じることは出来ない。
神奈川県民のみなさま。どうぞよろしくお願い致しま酒!