<950> 2012.1/1〜2012.1/7

    旧年中は大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
    これからも、ご指導ご鞭撻の程どうぞよろしくお願いいたします。
 これを書いているのは、実は大みそか。1年の反省もしないで、新年の目標を口にするのはおこがましい限りですが、今年こそは私「謙虚になろう」と思います。最近、他人に対して不満を覚えることが多くなりました。自分の意志が相手に伝わらない、相手が自分の思うように動いてくれない等、自分のことを棚に上げて他人を批判してばかり。特に、生徒に対してはその傾向がきつく、本当に相手のことを考えて注意をしているのか、ただ文句を言っているだけのか、自分でも分からなくなってしまうこともしばしば。これじゃ、単なる「わがままオヤジ」に過ぎません。人を動かすには、先ずは自分が範を示さねばならないのに、その努力を怠って愚痴ってばかりじゃ、そのうち誰からも相手にされなくなってしまうでしょう。陳腐な表現ですが、初心を忘れず、22年目を全うしたいと思います。
 さて、6年生諸君。いよいよ入試本番が始まります。ここまで来たら腹を括るしかありません。不安な気持ちは誰も同じです。やるべき事もせず、結果ばかりを心配するのは愚か者のすること。さあ、ラスト2週間。まだ時間はあります。自分の精一杯を尽くして、本番に臨みましょう。全てが終わるまでは、絶対に「泣かない。笑わない」がんばれ!!

<951> 2012.1/8〜2012.1/15

 今年の正月は、少々冷えこみがきつかったものの、好天に恵まれ、穏やかな年明けだったように思います。みなさんは、いかがお過ごしでしたか。
 などと、のんびりしたことを書いておりますが、心中は穏やかではありません。
 いよいよ入試が始まりました。先ずは前哨戦。地方の学校からです。今これを書いている間も、生徒達は試験問題と格闘中。彼らの健闘を信じ、明鏡止水の如く待っていられるならば話は簡単ですが、なかなかどうして。特に今年は、全く安心できません。それほど注意力散漫で、人の話を聞かない子ばかりでした。もしかしたら、とんでもないミスをたくさんしているかも知れません。しかし、こればかりは経験しなければ分からないこと。思った以上に緊張する。思いがけない失敗もする。それが入試というものです。今回の経験を次に活かすことができれば、十分ではないでしょうか。

 さて、6年生諸君。君たちにとって、今回がHOPES通信最終号となりました。
 これから君たちは、ここまでの集大成を確かめるべく、晴れの舞台に臨むわけですね。きっとさまざまな想いが胸を去来していることと思います。苦しいことや辛いことも多かったはず。泣きたくなって途中で止めたくなったこともあるでしょう。けれど君たちは諦めなかった。自分の目標に向かってがんばり続けた。素晴らしいことです。誇りに思っても良いでしょう。その努力が実を結ぶことを祈るばかりですが、たとえもし、望むような結果が得られなかったとしても、けっしてくじけないで下さい。結果が人の値打ちを決めるのではありません。合格したから偉くなったり、不合格だからダメになったりすることは絶対にないのです。大切なのは、君たちがこれからどう生きていくかです。堂々と胸をはって生きて下さい。君たちにとって、けっして良い先生ではなかった私ですが、これを最後のメッセージとさせてもらいます。
 君たちが笑顔で戻ってきてくれることを信じております。

<952> 2012.1/16〜2012.1/22

 いよいよ統一入試が始まりました。彼らが持っている力を出し切ってくれることを祈りつつ、落ち着かない状態で、これを書いております。数年間の努力がたった数時間に凝縮され、しかもそれが合格・不合格というはっきりとした形で示されるのかと思うと、切なさで胸が一杯になりますが、厳しいようでもそれが現実です。実際、合格も不合格も本当に紙一重。たった1点で明暗が分かれることもあります。ただ、精一杯がんばってきた彼らには、結果よりもここまでの努力を称えてあげたいと思います。
 さて、今週から早くも新6年生の授業が始まります。新6年生の諸君。今度は君たちが主役です。徹底的に鍛え上げていきますから、そのつもりでついてきて下さい。一切妥協はしません。君たちの精一杯を見せて下さい。

<953> 2012.1/23〜2012.1/29

 先日の全体保護者会には多数参加下さり、誠にありがとうございました。今年度の入試報告を含め、新学年を迎えるにあたっての注意点、心構えなどについて述べさせていただきました。
 21期生の入試は全て終了しました。みんなよく頑張りました。見事、第一志望校に合格できた人。おめでとう。努力が実って本当に嬉しく思います。一方、残念ながら一歩及ばす無念の涙を流した人。結果としては明暗が分かれましたが、両者の差は本当に紙一重。たまたま今回の試験との相性が悪かっただけで、もう一度別のテストを行えば違う結果になったかも知れません。合格したから偉くなったり、不合格だからダメになったりは絶対にありません。いや、あってはならないことなのです。しばらくは、結果に関してとやかく言う人もいるでしょう。言いたい奴には言わせておけばよろしい。これまでの努力はけっして無駄にはなりませんし、自分がどれだけ頑張ったかを一番良く知っているのはあなた自身なのです。精一杯頑張ったのであれば、胸を張って堂々としていればいいのです。大事なことは、これからどう生きるか。人生に勝ちも負けもありません。自分が納得できるかどうかだけです。
 さて、早くも新6年生の授業がスタートしました。1回授業をしただけで断定するのは早すぎますが、なかなか良かったですよ。みんなの気合いがビンビンと伝わってきました。集中力も素晴らしく、真剣そのものでした。授業の受け方としてはほぼ満点。あとは、どれほどていねいに復習ができるかです。けっして楽な道ではないでしょうが、今の気持ちを忘れず、精進を続けてもらいたいと思います。

<954> 2012.1/30〜2012.2/5

 いよいよ2月。新学年のスタートです。学校ではまだ3学期の半ばだというのに、いささか気が早いように思われるでしょうが、入試を区切りとしてカリキュラムを組んでいる以上、どうしてもこのような変則的なスタートになってしまいます。新しい時間割に慣れるまでは、毎回の確認を怠らず、間違いのないように注意して下さい。
 さて、新入塾のみなさん。入塾おめでとうございます。これから一緒に楽しく勉強していきましょうね。最初は戸惑うこともあるかと思いますが、分からないことは遠慮なく尋ねて下さいね。

<955> 2012.2/6〜2012.2/12

 節分も過ぎ、暦の上では春だというのに、寒い日が続いていますね。何でも「ブロッキング高気圧」なるものの影響だそうですが、数十年ぶりの大寒波で、各地で大雪の被害も出ています。幸いと言ってはバチが当たりますが、私たちには雪の影響は余りありませんでした。それでも、インフルエンザも流行しているようなので、みなさんも寒さ対策を怠ることなく、用心を重ねてもらいたいと思います。
 さて、新学年が始まって1週間。どうですか、みなさん。順調なスタートが切ることができましたか。学年が進むと授業時間が増え、復習や宿題の量もそれに比例して多くなり、当たり前のことですが、家庭での自由になる時間は今までより少なくなります。いきなりの変化に戸惑っている人も多いようですが、ここで大切になるのは計画です。行き当たりばったりだと、必ず何かが抜け落ちてしまいます。少し余裕のある計画を立てて下さい。理想は1週間単位で計画が立てられることですが、最初から予定通りには進まないかも知れません。何度か試行錯誤をくり返しても構いませんので、できるだけ早く生活のリズムをつかんでもらいたいと思います。今週より「毎週スケジュール」を配布いたしますので、ぜひ活用して下さい。

<956> 2012.2/13〜2012.2/19

 ようやく落ち着いた日常が戻りつつあります。少し前までの張りつめていた気持ちがまるでうそのようです。もちろん人間ですから、絶えず緊張していることは不可能ですが、例えば同じ1時間でも、今と1月前では密度が全く違い、到底同じ時間と思えないのです。 平穏無事を喜ぶべきなのか、ぬるま湯に浸ったような自分を戒めるべきなのか、正直少々戸惑っております。
 さて、新学年が始まってそろそろ2週間。そろそろ生活のリズムはつかめてきた頃でしょうか。と言いたいところですが、新入生の中には何をどのようにしていけばよいのか全く分かっていない人もいるようです。遠慮はいりませんから、分からない事は自分で判断せずに何でも尋ねるようにして下さい。

<957> 2012.2/20〜2012.2/26

 依然として厳しい寒さが続いておりますが、暖かい陽射しを感じることもあり、春の訪れを予感させてくれます。
 さて、新学年が始まって1回目の復習テストが終了しました。いかがでしたか。満足のいく結果が残せたでしょうか。私は、正直申して不満が残りました。授業中の反応からすると、きっと素晴らしい成績だろうと期待していただけに、予想に反した結果で残念です。
 一体何が原因でしょうか。断言はできませんが、一つには復習の甘さが挙げられると思います。復習してはいるものの、きちんと解き直せていないのではありませんか。解き直しをするときは、解答を見ながらではいけません。授業中の説明を思い出し、自分がどこで間違えたかを確認した上で解き直すのです。そのためには、授業中にもっと集中する事が必要ですし、ノートもちゃんと残さないといけません。それでも分からなければ、質問に来て下さい。答えだけを書いて復習したと思っているようでは、成績向上は望めません。
 授業に臨む姿勢は悪くないのですから、もっと家庭学習を充実させましょう。時間の確保はもとより、無理のない計画を立て、一つずつ実行して下さい。

<958> 2012.2/27〜2012.3/4

 早くも3月です。「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」とは本当によく言ったものです。
 さて、今回は新企画を発表いたします。新企画と大袈裟に言うほどの事ではありませんが、「授業参観」の日を設けることにいたしました。
 小学校の授業参観。私の時代にもありました。ただし、年に一回。その日ばかりは、教室の後ろに着飾ったお母さん達が並び、先生も心なしかいつもとは違う様子でした。同級生達は妙にそわそわし、私自身落ち着かなかった事を覚えています。何となく特別。そう「よそ行き」って感じだったのです。
 時は流れ、かつての少年もいつしか親に。息子達の授業参観に出かけたときのことです。驚きました。自分の小学生時代とは明らかに空気が違ったのです。「この人達は一体何しに来ているんだろう」正直な感想です。低学年の授業参観は、まるで運動会。ビデオを回すわ、写真を撮るわ。しかもひたすら我が子だけ追いかけています。高学年になると、一変して、今度は座談会。いや井戸端会議と言った方がよいでしょう。お母様達のおしゃべりで、授業が聞こえませんでした。「ああ、完全に目的をはき違えている」とあきれ果てたことを、今でも覚えております。
 そもそも、授業参観の目的とは何でしょう。可愛い我が子の姿を眺めていたいのなら、遊園地にでも行ってビデオ撮影をすればよいのですし、親同士の情報交換が目的なら喫茶店で十分でしょう。
 私の場合、目的は2つありました。先ずは、教師の質を見きわめる事。大変失礼な言い方ですが、担任が信頼に足る人物かを、我が目で確かめたかったのです。もう一つは、クラスの雰囲気を知る事です。私は、学校は社会生活を学ぶ場であり、クラス=社会と考えておりましたから、クラスの様子を知る事はとても重要でした。その中で、息子がどのように友達と関わっているのかを知りたかったのです。
 個人的な思い出から、話が大きく逸れてしまいましたが、私は保護者の方が見ているからといっても、特別な授業をしようとは思っておりません。いつも通りの授業をいたしますので、生徒達のありのままの姿をご覧いただければと思います。多くの方の参加をお待ちしております。

<959> 2012.3/5〜2012.3/11

 すっかり暖かくなりました。春はもうそこまで来ているのでしょう。
 さて、久しぶりに旧6年生が集まりました。と言っても、全員ではなく、新中学1年生の幾何コースを受講している者だけですが・・・。
 しばらく会わないうちに、みんな大きくなっていて、驚いてしまいました。どの子の表情もすっかり柔らかくなっていて、ふつうの小学生?に戻っておりました。これが彼らの本来の姿なのでしょう。改めて、中学受験がいかに特殊な世界であるのかを感じました。
 しかし、それでも私は間違った事をしてきたとは思いません。入試の合格不合格だけで評価すれば、私達がやっているのは取るに足らない小さな事です。生徒達が合格のためだけにがんばってきたと考えているとしたら、とても寂しい気がします。「結果が全てだ」なんてとんでもない。たった一回の試験で人間の値打ちが決められてたまるものですか。そりゃ、思いが叶わなければ口惜しいですよ。「精一杯が尽くせたならば悔いはないはず」などとよく言われますが、いくら頭では分かっていても、なかなか納得はできないでしょう。けど、よく考えて下さい。もっと大切なかけがえのないものを既に手に入れているのです。何だかわかりますか。それは『誇り』です。最後までがんばった者だけが味わえる達成感。自分との戦いに負けなかった者に与えられる勲章と言えば良いかも知れません。残念ながら、全ての努力が最高の形で報われるとは限りませんが、それでも「努力は必ず報われる」のです。今回の経験がきっと彼らのこれからの人生の支えになるはずだと、固く信じております。

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