<900> 2010.12/13〜2010.12/19

 このHOPES通信も今週で900号を迎えました。
 「まあ20年も毎週書いていればこの数になるのも当たり前。それでも、なかなか感慨深いものだ」と、本人は申しておりますが、迷惑なのは毎週毎週付き合わされている生徒諸君並びに保護者の方々ですよね。いつも駄文にお付き合い下さり、本当にありがとうございます。これでも毎回、恐縮しながら書いているのですよ。
 さて、先日の全体保護者会(低学年の部)には多数ご出席下さり、誠にありがとうございました。低学年と言っても、じきに学年が一つ上がるわけですから、いつまでも「まだ○年生だから」とは言ってはいられません。今回は生徒達の学習への取り組みで足りない点を中心に話をさせていただきました。
 一言で申せば、ただやっているだけの勉強になってしまっている人が多すぎるのです。宿題も復習もしているのに成績が伸びない。とよく聞きますが、その原因はちょっとしたことなのです。たとえば暗記科目であれば、覚える意志を持って取り組めているか。また、算数などでは自分の間違いの原因を認識できているか。授業中に、説明を聞き、ただ答えを写しているだけで力がつかないのと同じことで、家庭学習においても、単に○×をつけ答えを訂正しているような状況では、考える力など着くはずもありません。時間の無駄とまでは申しませんが、同じ時間をかけるのであれば、もっと効率的な方法があるはずです。
 今回、5年生の授業である試みをしてみました。先週の授業でかなり時間をかけて解説した問題を再度解かせてみたのです。当然ながら、復習は全員がしております。ところが、正解者はほんのわずかでした。私としては予想していた結果だったのですが、生徒達はショックを受けていたようです。これまでも「そんなやり方じゃ、力にならない」と何度もくり返し注意してきましたが、生徒達は「わかってる、わかってる。大丈夫だから」と取り合おうとしませんでした。それならば現実を見せつけるしかないと、このような方法を取ったわけです。効果はあったのでしょうか。少しだけですが、顔色が変わっていました。このことで彼らが意識を改め、復習の仕方が改善されることを願っております。

<901> 2010.12/20〜2010.12/31

 え!今年もあと10日?改めて驚いています。HOPES通信も今年最後の号となりました。
 私たちの仕事は入試を区切りとしていますので、年末だからと言って特別な感情はありませんが、やはり慌ただしさを感じます。やり残したことも多く、(別に年内に終わらせねばならないわけじゃないと開き直っていますが)今年も反省ばかりで終わりそうです。
 さて、6年生諸君、いよいよ入試まで1ヶ月となりました。きっと、不安な気持ちと戦いながら、精一杯の努力を続けていることでしょう。
 ここで、(くどいようですが)残りの日々を充実したものにするための最後のアドバイスをしたいと思います。

1.あきらめないこと。
 不安な気持ちは誰も同じ。結果をあれこれ心配するより、今はとにかく取り組むこと。苦手科目・苦手分野をほったらかしにしてはいけません。苦手を1つでも克服できれば、精神的にも全然ちがってきます。
2.あわてないこと。
 時間がないからとあれもこれも手を付け、不完全な状態で残すより、1つでも確実に解けるようにしていきましょう。特に、暗記分野はあやふやなままにしないように。
3.あせらないこと。
 気持ちに余裕が無くなり、ついついイライラしがちですが、あせっても仕方ありません。周りの人たちに、八つ当たりをするなんてもっての外ですよ。協力して下さっている家族への感謝の気持ちを忘れてはいけません。
4.健康管理に注意すること。
 インフルエンザが流行しているようです。手洗い・うがい・外出時のマスクなどは最低限のことです。予防には最大の注意を払いましょう。体調がすぐれないときは、早めに休養を取り、けっして無理をしないこと。早寝早起きを心がけ、体を徐々に朝型にしていきましょう。体が慣れるまでけっこう時間がかかりますよ。
 最後の最後まで、歯を食いしばってがんばりましょう。残念ながら、現段階では誰一人として仕上がっていません。けど、諦めなければ必ず間に合います。間に合わせましょう。

<902> 2011.1/1〜2011.1/9

 まもなく年が変わろうとしています。2011年の始まりです。はたしてどんなドラマが起きるのでしょうか。淡い期待を抱きたいような気もいたしますが、いやいやそんなに甘くはないでしょう。たとえどんな厳しい現実が待っていようが、全ては自分の責任。しっかり受け止めたいと思っております。
 おっと、順番がおかしくなりましたが、新年のご挨拶を。

    旧年中は大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
    これからも、ご指導ご鞭撻の程どうぞよろしくお願いいたします。
 HOPESは今年で設立20周年を迎えます。長いようでもあっという間の20年でした。思えば試行錯誤の連続でした。生徒達をどのように指導していけばよいのか。いまだに正解は見つかっておりません。もしかしたら、永遠に惑い続けるのかもしれませんが、私を信じて通っている生徒達や通わせて下さっている保護者の信頼を裏切ることだけは絶対にしてはなりません。これからも精一杯の努力を続けたいと考えております。ご理解とご協力をどうぞよろしくお願い致します。
 さて、6年生諸君。いよいよ入試本番が始まります。ここまで来たら腹を括るしかありません。不安な気持ちは誰も同じです。やるべき事もせず、結果ばかりを心配するのは愚か者のすること。さあ、ラスト2週間。まだ時間はあります。自分の精一杯を尽くして、本番に臨みましょう。全てが終わるまでは、絶対に「泣かない。笑わない」がんばれ!!

<903> 2011.1/10〜2011.1/16

 いよいよ入試が始まりました。先ずは前哨戦。地方の学校ですが、HOPESの6年生全員が実際の入試を体験しました。
6年生諸君。君たちがその入試を受けている今、そわそわしながらこれを書いてます。
 君たちの調子はいかがでしょう。きっと緊張しているのでしょうね。問題文もろくに読まずに解いているのではないでしょうか。見直しをせず計算まちがいに気づかずにいるのではありませんか。他にもいっぱいミスをしているかも知れませんね。はい、とても心配です。でも、仕方ありません。それが当たり前なのです。人間ですもの、緊張もします、ミスもします。それが入試というものです。それでいいのです。今回、君たちは貴重な体験をしました。極限状態では、思いもかけぬ失敗をすることが分かったでしょう。持っている力以上は発揮できないことも分かったと思います。この経験を次に活かして下さい。次が本番です。気を引き締めていきましょう。
 君たちにとって、今回がHOPES通信最終号となります。
 最後の最後まで、注意されることばかりでしたね。人の話は聞かないわ。叱られても反省しないわ。何でも都合の良いように解釈するわで、本当に君たちには悩まされました。
それでも、君たちは精一杯がんばってきたのですよね。遊びたいのも我慢して、祝日など一切関係なし。クリスマスもお正月もありませんでしたね。ここまでの努力が実を結ぶことを祈るばかりです。しかし、たとえもし、望むような結果が得られなかったとしても、けっしてくじけないで下さい。結果が人の値打ちを決めるのではありません。合格したから偉くなったり、不合格だからダメになったりすることは絶対にないのです。大切なのは、君たちがこれからどう生きていくかです。堂々と胸をはって生きて下さい。これを私の最後のアドバイスとさせてもらいます。
 君たちが笑顔で帰ってきてくれることを信じております。

<904> 2011.1/17〜2011.1/23

 統一入試が始まりました。彼らが持っている力を出し切ってくれることを祈るばかりです。この数日で全ての入試が終わり、結果もすぐに判明します。合格も不合格も本当に紙一重。たった1点で明暗が分かれるのは辛いことですが、これが現実なのです。ただ、精一杯がんばってきた彼らには結果よりもここまでの努力を称えてあげたいと思います。
 さて、今週から早くも新6年生の授業が始まります。私自身、まだ気持ちの切り替えがつきませんが、悠長なことは言っていられません。昨年にも増して楽観的な生徒が多いこの学年。一切の妥協なしに徹底的に指導していきたいと考えております。覚悟のできている人だけついてきて下さい。

<905> 2011.1/24〜2011.1/30

 先日の全体保護者会には多数参加下さり、誠にありがとうございました。今年度の入試報告を含め、新学年を迎えるにあたっての注意点、心構えなどについて述べさせていただきました。
 全ての学年に共通しているのは、「勉強はしているけど、ただ単にやっているだけ」の人がとても多いことです。見せるための勉強ほど無意味なものはありません。復習や宿題を何のためにしているのか、そもそも何のために塾に通っているのかが理解できていない生徒もいるようです。中学受験をするのであれば、それ相当の覚悟と努力が必要です。特別な事をするわけではありませんが、中途半端な気持ちで達成できる事でもありません。入試は「本人の情熱と積み重ねてきた努力の量とに比例して結果が決まる」ものだと私は信じております。高い目標を掲げるのは悪いことではありません。しかし、口先だけで実行が伴わなければ、それはただのほら吹きに過ぎません。
 保護者の方々はとても真剣に聞いて下さいました。私どもの考えを理解していただけたと思いますが、問題は生徒たち本人です。
 生徒諸君へ
 現実は君たちが考えているほど甘いものではないよ。けど、やってできないことはない。そのためには精一杯の努力が必要です。
 私も絶対に諦めないで、君たちと向き合っていきたいと考えています。よろしくね。

<906> 2011.1/31〜2011.2/6

 いよいよ新学年のスタートです。まだピンと来ない人もいるでしょう。学校の学年はそのままですから無理からぬ事ですが、ここは心機一転、気合いを入れ直してもらいたいと思います。
 新6年生はすでに新学年になり2週間が経ちました。いかがです?順調なスタートを切ることができましたか。いや、これは少々意地悪な質問でしたかね。やる気は伝わってくるものの実行が伴っていない人が少なからずいます。そのほとんどは5年生の間に自主的な学習を身につけられなかった人達です。時間の管理ができていないから、やることが増えるといきなり困ってしまうのでしょう。計画性がないから、何からしていけばよいのかわからず混乱するのでしょう。
 では、どうすればよいのでしょうか。乱暴な言い方をすれば、実行しながら慣れていくしかありません。こちらからこうしなさいとか、ああしましょうとか、いくら指示をしてもやるのは本人です。周りがお膳立てすることではありません。モデルプランは示しましたが、あくまでも参考程度にして下さい。するべき事はすでに一覧として渡してあるはず。それらを各曜日に振り分けていくのです。MYDOノートにはやるべきことを毎日書き上げ、一日が終われば必ず確認。週間スケジュール表にもチェックを入れる。1週間単位で何が足りなかったかを見直す。改善すべき所は改め、バランスのとれた学習を心がけて下さい。脅しではありません。今すぐ取りかかりなさい。「分かっているから」とか「そのうちにちゃんとするから」と言うような人は永遠に改まりませんよ。

<907> 2011.2/6〜2011.2/13

 さあ2月です。いよいよ低学年も新学年がスタートしました。どの生徒もやる気と気合いに満ちあふれておりました。授業中も真剣で、意気込みがひしひしと伝わってきました。今の純粋な気持ちを忘れずに、精一杯がんばってもらいたいと思います。
 やる気になっている諸君に、くどくどと言うと却って逆効果でしょうから、一言だけ。
 ていねいな勉強を心がけて下さい。時間がないと嘆くより、時間を作り出す工夫をしていきましょう。やる気があれば何でも出来ます。大切なのは目標と計画です。行き当たりばったりにならぬよう、計画どおり実行して下さい。
 私も彼らに負けないように精進したいと考えております。

<908> 2011.2/14〜2011.2/20

 算数オリンピックの案内が届きました。今年でもう20年にもなるのですね。(おお、HOPESの歩みと同じではないですか!)
 私と算数オリンピックとの付き合いも結構長くなりました。第2回大会でした。その年は特別に大人の部が設けられ、私も選手として参加させてもらいました。今でもよく覚えております。気合い十分で臨んだものの、立場上、中途半端な成績で終わるわけにはいかないと、緊張のあまり腹が痛くなる始末。1問目からいきなり分からず、頭の中は真っ白に。幸い、1問解けてからは落ち着いて考えられ、結果は満点。なんとか面目を保つことができました。『初代算数マスター』に認定され、大喜びしたのも懐かしい思い出です。
 例年、ファイナル大会は夏休みに東京で行われていました。塾生からファイナル大会に進出する者がいれば、東京見物を兼ねて応援に上京しておりました。と言っても会場で声をかけるくらいですから、観光の方がメインだったように思います。(当時の生徒諸君、不真面目でごめんなさい)数年前、長男がまさかの金メダルを獲得したときは、思わず控え室で大声で叫んでしまいました。周りからは「変なおじさん」と白い目で見られ、恥ずかしかったですが、それ以上に驚きと嬉しさで一杯でした。
 今回は20周年記念大会ということで、特別企画があります。国内ファイナルだけでなく、なんと最終決戦は北京。中国で行われるファイナル決勝大会に招待されるというです。もし北京まで行けたら、それはそれはとても名誉なことです。しかし、そんな大それた事を夢見ずとも、面白い問題との出会いを楽しむくらいのつもりで、生徒諸君もチャレンジしてみてはいかがでしょう。私も問題提供者の一人として、応援させてもらいたいと思います。

<909> 2011.2/21〜2011.2/27

 卒業のシーズンです。私事で恐縮ですが、先日、次男の卒業式に出席してまいりました。
 自由な校風で知られる学校だけに、卒業生の中には仮装をしている者や羽目をはずす者もおりましたが、心温まる素敵な式でした。今回は絶対に泣くまいぞと固く心に誓って式に臨んだ私。来賓の挨拶や祝辞が続き、涙どころかいささか退屈しかけていたのですが、卒業生代表の答辞から、式の空気ががらっと変わりました。自らの思い出を通じて、恩師や仲間への感謝の気持ちを見事に表現した、笑いを誘いながらも心に響く実に感動的な答辞でした。次男はその彼と行動をよく共にしており、答辞の内容からもこの学校がいかに自由でのびのびとしていたか、そして次男にとってどれほど充実した学校生活であったかを推し量ることができました。最後は、卒業生全員の「ありがとうございました」の言葉で締め括られ、私は最初の誓いもどことやら、いつの間にか涙を流しておりました。
 学校には本当に感謝しております。生徒一人一人の評価が成績よりも人物重視であったことが何よりもありがたかったです。途中で目標を見失い、つぶれそうになっていた時期もあった次男ですが、温かく見守り応援して下さった先生方のおかげで救われました。「ぼく、この学校に通えて良かった」と言った彼の言葉が全てを物語っておりました。あっという間の6年間。親としては何もできませんでしたが、きっと彼の人生においてかけがえのない宝となることでしょう。

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