トップページ > 過去のコメント集 > 560〜569号
- <560> 2003.10/13〜2003.10/19
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「10月10日は体育の日」なんて言うと、生徒たちからは「とうとうおかしくなったんか」という目で見られます。でも本当だったんです。体育の日といえば10月10日でした。それが、「日本人は働き過ぎだ。もっと連休を増やそう!」なんて馬鹿なことを言う政治家によって、数年ほど前から変えられてしまいました。元々は東京オリンピックの開会式の日だったはずです。統計的に一番晴れの多い日を開会式にということで、その日が選ばれたと聞きました。そういえば私たちが子どもの頃は、運動会はたいてい10月でした。一部の学校では今でも10月に行われるようですが、総じて早くなり9月中に行う学校が増えてきました。受験生にとっては早い方がありがたいですが、私には少し違和感があります。
ついでながら申しますと、「体育の日」が10月の第2月曜になったとともに「成人の日」も1月の第2月曜に変更されました。驚くなかれ、今年から「海の日」と「敬老の日」までも月曜日(第3月曜)になっているのですよ。「ハッピーマンデー」なんて私は大嫌いです。
ま、とにかく運動会も終了し、ほっとしている人も多いことでしょう。運動会が終われば、勉強の秋です。6年生には、のんびりしていられる時間などありません。入試まで後100日となりました。ただ、あわててあれもこれもと中途半端にするより、一つ一つ確実に仕上げることが大切です。復習を中心にじっくりと弱点補強に努めましょう。5年生や4年生もそろそろ真剣に勉強に取り組んでいきましょう。
- <561> 2003.10/20〜2003.10/26
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とうとう入試まで100日を切りました。6年生諸君は、現在必死に最後の仕上げに取り組んでいるはずです。
ただ、中には自分を見失ってしまっている人もいるようです。残された時間が少ないと嘆くより、今何をすべきかを考えましょう。だれ一人として完全に仕上がっている人はいません。みな、それぞれ弱点を抱えています。それなのに、ほとんどの人がその弱点をそのままにしています。今こそ、弱点を補強するべきです。
例えば、各種テスト類。終わったらそのままにしていませんか。合格判定テストや模擬テスト。これからも次から次へと続きます。つい結果や判定に気を取られがちですが、点数や順位はどうでもいいのです。テストは自分の弱点を見つけるために受けているのです。
また宿題にしても、ただ漫然とやっていませんか。できる問題を今さらいくら解いても力にはなりません。解けなかった問題や間違えた問題こそが大切なのです。次にその問題に出会うのは入試の本番です。復習して、必ずできるようにしておきなさい。
100日は短いようでも結構な時間です。もちろんノンビリとしている余裕なんてありませんが、すべてはこれからの過ごし方次第です。慌てず、焦らず、じっくりと目標を見すえて、取り組んでいきましょう。さあ、みんな、がんばれ!
- <562> 2003.10/27〜2003.11/2
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最近は涼しいというより寒いと感じる日も多くなりました。それもそのはず。もう11月になろうとしています。
さて、今度の休講日。何をしようかと、いろいろ考えてみました。去年は北海道に行った。よ〜し、今度は仙台にでも行こうかな。いやいや、先日の事故で休んだ分の授業があるから今年は休みが2日だけだった。仙台まではちょっときついな。もう少し近くで名古屋?名古屋なら日帰りで十分だし。実際、行く気満々でしたが、会うつもりにしていた人と日程が合わずこれも断念。じゃ、妻と京都にでも・・・(じゃ、って妻が聞いたら怒るぞ)しかし息子の授業参観と重なり、これも無理。結局、お出かけは無しとなりました。(と言っても友人と飲む約束はしっかりしていますけれど。)少し残念ですが、のんびりするのもまあいいでしょう。ちょっと疲れ気味だし、ラストスパートに備えてゆっくり休養することにします。
- <563> 2003.11/3〜2003.11/9
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先日、何気なく立ち寄った本屋で偶然目にとまった1冊の本。「ピ−ター・フランクルの算数教室」とありました。ピーター・フランクル氏はみなさんもご存じの方が多いと思います。数学者でありながら大道芸人。ハンガリー生まれの天才です。私は彼のファンで、少しだけ話をしたことがあり、握手もしてもらいました。著書にはたいてい目を通していたつもりでしたが、その本は記憶があやふやでした。普段ならおそらく見過ごしていたでしょう。しかし、そのときは、人と会う(北海道から訪ねてきて下さいました。その人のことはまたいずれ)約束の時間まで、まだかなりあったため、手に取ってみました。読んでみて、いやはや驚きました。頭を殴られたような衝撃を受けました。内容は高度でした。が、そこは算数、何とか理解できます。その本は、ピーター先生が考えた問題に小学生が挑戦し、彼らの解答を通じて解説する形式になっていました。私が驚いたのは、その小学生たちの見事な解答です。問題は、ひらめきを必要とするものばかりではなく、こつこつと考え上げていくといった根気を要するものもありました。そのいずれのタイプの問題に対しても、彼らは素晴らしい対応を見せています。感動しました。「ああ、こんな子たちもいるんだ。すごい!すごすぎる」電車の中で読んでいたのですが、降りてからしばらく呆然と立ちつくしてしまいました。周りの人からは「このおっさん何やねん」と思われたことでしょう。めまいにも似たこのような思いは、算数オリンピックのファイナル大会でも感じました。優れた人はいくらでもいるものです。私はもっともっと謙虚にならねばなりません。そして、もっともっと多くのことを学ばねばなりません。
この本は東京出版から「ピ−ター・フランクルの算数教室」(ISBN4−88742−039−0)という書名で出版されています。関心がおありの方はどうぞお読みください。
- <564> 2003.11/10〜2003.11/16
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入試までの残り時間が日一日と少なくなっていく中、受験生たちは懸命な努力を続けています。そんな彼らに、私はある宣告をしなくてはなりません。とても辛い時期です。
先日行われた学校別合格判定テスト。このテストは、難易度に応じた2種類のテストを使用し、基本がどこまで定着しているかと、応用問題にどこまで対応できるかとを確認するものです。総じて成績は芳しくありませんでした。基本部分では相変わらずミスが後を絶たず、応用力を問う問題では明らかに力不足だと思える結果でした。当然そのテストにおける判定は悪く、A判定だった者はほんのわずかで、ほとんどがB判定、中にはC判定の人もいました。テストを返却する際には、生徒たち一人一人と話をします。「大丈夫。大丈夫。がんばろうね」と言うだけでよいのなら楽な話です。しかし、このままでは合格がきわめて厳しいと思われる生徒にはその旨を伝えなければなりません。場合によっては、志望校の変更を促すこともあります。志望校に行きたいという思いでがんばってきた子にとって、その中学校を受験するなと言われるのは大変きついことです。この前も、ある生徒に「第一志望が受けられへんのは辛いなぁ〜」と言われました。胸が締め付けられるような思いがしました。中には、明らかに努力不足が原因。という生徒もいますが、彼は違います。いつも精一杯がんばっていました。私も今回のテストの結果だけで判断しているわけではありません。これまでの成績、授業中の反応、志望校の過去問の点数などをすべて総合した上で言っているのです。もちろん、私は神ではありません。ですから、私の判断が絶対とは言いません。むしろ間違いであって欲しいとさえ思います。それでも、今までの例からすると、現段階では非常に厳しいと言わざるを得ないのです。
しかし、だからといってこれであきらめてしまうのはあまりに惜しいではありませんか。まだ可能性は残されています。今の学力を合格圏内まで引き上げる。それには苦手分野の克服しかありません。弱点はそのままにしておいても弱点のまま。何も変わりません。弱点補強と言うのは簡単、行うのは大変です。それでも、取り組まないことにはどうしようもありません。
合格判定テストもあと2回だけとなりました。彼らが、弱点補強に取り組み、次のテストでは希望がもてる結果を出せるよう切に願います。さあ、みんな。がんばれ!
- <565> 2003.11/17〜2003.11/23
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今年もそろそろ風邪の流行る季節です。生徒の中にはすでにかかっている人もいるようです。みなさんも気をつけましょう。特に6年生諸君は、細心の注意を払って予防してください。予防接種はもう済みましたか?私は先日家族そろって受けてきました。2回必要な場合もあるようですので、体調がよい時を選んで早めに済ませておきましょう。それにしても注射代って何であんなに高いのでしょう。
- <566> 2003.11/24〜2003.11/30
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いつも6年生の話ばかりなので、今回は低学年、特に3年生に関して。
現在3年生は十数名。例年よりも元気な子が多く、活気のある授業が展開できています。入塾テストでの成績も悪くなく、新学年がスタートした当初は「今年は楽しみだわい」と、大いに期待しておりました。しかし、ここにきて思っていたほどには学力が定着していないように感じます。何故でしょうか。原因は2つ考えられます。
先ずは、生徒たちの学習に取り組む意欲の低さです。もちろん3年生相手に、受験を意識しなさいと言うつもりはありません。3年生が「○○中学に行きたいからがんばるねん」なんて言っていたら変ですし、こちらも引いてしまいます。ですから、何のために勉強するのかが分かっていなくても、今はある程度構わないと思います。(受験のためだけに勉強するのではないことだけは確かですが)それにしても、自ら進んで学ぼうとする姿勢が見られないのはどういうことでしょうか。とにかく受け身一方なのです。それは授業態度に如実に現れます。興味の対象は面白そうなことだけに限られ、授業で新しいことを学んでも、関心を示すのはそのときだけで、すぐに心が離れていきます。面白くないもの(努力を必要とする事がらと言った方がよいでしょうか)に対しては目もくれません。問題を解くときでも、簡単にすらすらできる問題ならば喜んでやりますが、少し考えないといけないようなものだととたんに敬遠します。ひどい場合は、わり算が必要なだけで解こうとしない子もいます。与えられることに慣れすぎているのでしょう。簡単に手に入るものしか欲しません。しんどい思いをしてまで何かを手に入れようとは考えないようです。
当然、その態度は家庭学習でより顕著に現れてきます。宿題は「とりあえずやった」というレベル。間違えたところを考え直そうともせず、もう少し考えさえすれば分かるであろうことでもすぐにあきらめます。あとは答えをただ赤で写すだけ。それでは力は着きません。なのに、彼らは異口同音に唱えます。「だって、難しいもん。分からないもん・・・」努力しようとせずに、まず言い訳から始めるのです。
次に考えられるのは、親の子どもに対する接し方と私の生徒への対応との温度差です。
今述べたような状況は、やはり親の責任が大きいと思います。これは今年に限ったことではありません。が、年々、親の子どもに対する厳しさというものが減ってきているように思えます。たとえば、授業中考えようとしない生徒がいれば、当然私は注意をします。ところが、注意された子は親に「叱られた。先生は怖い」と言います。それを聞いた親は子どもに何と答えるでしょうか。少し前なら「注意を受けるおまえに原因があるはずだ。気をつけなさい」と言っていたでしょう。ところが、今の親は「よしよし。かわいそうにね」とまず子どもをかばうのです。どちらの対応が正しいのかは分かりません。後者の方が、子どもにとっては助かるでしょう。親子の関係もうまくいきます。ただ、親のその態度が現在の子どもたちに共通する甘えた考えを助長していると言ってしまうのは、言い過ぎでしょうか。
私が生徒たちに望むのは、高い学力ではありません。一生懸命努力を続ける姿勢です。結果を求める前に先ずはやってみる。そんな気持ちを失わないでもらいたいのです。保護者の方々には、その点をよくご理解いただいた上で、お子さまをお預けくださるようにお願いしたいと存じます。
- <567> 2003.12/1〜2003.12/7
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この欄に、いい天気が続くと書いたら雨になり、暖かいと書いたら寒くなる。いつもそんなことのくり返しなので、余り書きたくないのですが・・・。
最近暖かいですね。何でも平年より2〜3度も高いとか。つい「秋はいいな〜」などと、いつまでもとぼけたことを考えておりました。ところが、暦の方は確実に進んでいました。何ともう12月です。今年が後1ヶ月で終わりだなんて、にわかには信じられませんが、まがうことなき事実。そういえば、急に忙しくなってきたような気がします。先延ばしにしていたことの期限がいっぺんにやってきたようです。一つ一つ解決していくしかありません。がんばらなくては・・・。
- <568> 2003.12/8〜2003.12/14
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うーん。困りました。今度は歯(正確には歯茎?)が痛くなってしまいました。土曜日からです。前歯の下辺りが熱を持っているみたいで、触ると痛い。口も開けにくい。
以前にも、疲れがたまると歯が浮いたような状態になったことがあります。頭がぼーっとして、思考回路がまともに働かなくなります。その時は、多めに睡眠を取ったら治りましたが、今回はどうでしょうか。一日か二日で回復してくれたら良いのですが、長引くようだと困ります。今週は大切な保護者会もあります。6年生は今回が最終回ですし、低学年の部でもお伝えすべきことが非常にたくさんあります。まともに口さえ開けないような状態では、いつも以上に意味不明な・・・。いやいやそんなことを言ってはいけません。
原因は何なのでしょう。やはり歯医者に行かねばならないのでしょうか。以前通っていた歯医者は、とても感じの良い先生でしたが、車がないと行けません。(廃車で歯医者に行けないなんて・・・)家の近所の歯医者はとんでもない(妻がひどい目にあいました)し、新しい先生をさがすのも面倒です。
出来るだけ早く、遅くとも冬期集中講座までには回復したいと思います。
- <569> 2003.12/15〜2003.12/21
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私の楽しみの一つに、インターネットで出題される算数問題を解くことがあります。以前はそれほど興味がなかったのですが、ホームページを開いた頃から、その宣伝と衰えてきた頭のリハビリを兼ねて、参加するようになりました。今ではすっかりはまってしまい、新しい問題が出されるのが待ち遠しく思える程です。また、そこで知り合った方々は素晴らしい人ばかりで、現在もおつきあいさせていただいております。
さて、先日あるサイトに参加した際のことです。そこでは正解先着順に得点がつけられ、その合計点で半年ごとの順位が決まります。2003年下半期も残すところ2回。前回まで1位だった私は今回もと楽しみにしておりました。問題が更新された瞬間、しめたと思いました。自信満々で答えを送信し、順位が発表されるのを今か今かと待っておりました。そのサイトには、自分の答えが正しいかどうかをチェックする機能(認証と言います)があります。私の答えは認証されませんでした。それでも、出題者の解答が間違っていたことは過去にもありましたし、今回も何かのトラブルで、そのうち訂正されるだろうと、高をくくっておりました。ところが帰宅後に見ると、正解者の名前が続々と発表されているではありませんか。慌てて解き直しましたが、やはり同じ答えです。納得できない私は、出題者にはメールを出し、今回一位だった人には(知り合いだったので)直接尋ねました。
「だって、3×3+12×12+13×13=222でしょ」と言ったとたんに気がつきました。
222ではありません。322です。何という愚かな間違いでしょう。こんな初歩中の初歩のミスにも気がつかず、私は1時間以上も何を考えていたのか。本当に情けない。消えてしまいたい程の思いでした。
ところで、今回の失敗は何が原因だったのでしょう。理由はいろいろ考えられます。
- 順位ばかりに気を取られていたこと。
- 簡単だからと、式も書かずに暗算ですまそうとしたこと
- 出た答えがきれいな数字だったから、正しいと思いこんでしまったこと。
などなど。
しかし、何と言っても最大の理由は「思いこみ」です。いや、「思い上がり」と言った方がよいかもしれません。日頃、生徒たちには「式を書け!検算をしろ!確認するまで正しいと思うな!」と、さんざん言っているくせに、自分は一体どうなんだ。最初は「これだ」と思いつき、次第に「正しいはずなのになぁ」と思い始め、最後は「絶対間違っているはずはない」と思いこんだ。これを「思い上がり」と言わずして何と言いましょうか。
学習において一番大切なことは「謙虚さ」です。それを忘れていた私、恥ずかしい限りです。大いに反省しなければなりません。
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