<1100> 2015.3/2〜2015.3/8

 このHOPES通信。おかげさまで1100号を迎えることができました。
 開塾以来毎週発行(講習会中は変則になりますが)し、1年で約50本。24年で1100号。計算上は何の不思議もありません。それでも、手探り状態で始めた当時のことを思えば、よくぞここまで続けられたと、なかなか感慨深いものがあります。
 元々文章を書くのは得意でない私。今でも困っておりますが、最初の頃は特に酷かったですね。何日間も悩み続け、ようやくできあがったかと思えば、一体何が言いたいのか、何を伝えたいのか、自分でもさっぱり分からない。え〜い、もういいや!とそのまま掲載する。そんなことの繰り返しでした。はい、現在もあまり進歩はしておりません。本当にお恥ずかしい限りです。(HPでは近年分だけ掲載しておりますが、一応全て保存してあります)
 こんな私が、続けることができたのは、偏に拙文を毎週飽きずに読んで下さり、声援を送って下さった方々、支えて下さった方々のおかげです。心より感謝申し上げます。厚かましい限りではありますが、今後とも、暖かい目で見守って頂きたく存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

<1101> 2015.3/9〜2015.3/15

 今週開催予定の全体保護者会。その予告になってしまいそうですが、その場でお伝えしたいと考えていることを、少しだけ紹介いたします。
 生徒たちの意識改革をどのように行えばよいのか。もちろん、各学年ごとに状況は異なりますし、一人一人の事情も様々です。ですが、全員に共通していることがあります。それは自分から求める意欲が低いことです。目的意識がどうのこうのなんて、低学年の生徒たちに難しいことを要求しても仕方ありません。まずは、何の為に勉強しているのかを考えましょう。いや、これでも難しいですね。では、自分がどうなりたいかをイメージすることから始めましょう。そう、未来予想図です。10年ほど前になりますが、以前のHOPES通信(677号)に書いたことがあります。自分がどうなりたいか、自分をどうしたいか、将来自分がどうなっているかをイメージできる人は、その目標に向かってがんばれると。ところが、未来の自分の姿を具体的にイメージできなければ、がんばりたくてもがんばりようがありません。何も5年先とか10年先とか大袈裟に考える必要はないのです。例えば、明日の自分でも良いのです。自分の未来がイメージできれば、その次は、目標実現のために何が必要なのかを具体的に考えるのです。その際、ネガティブな考えは捨てましょう。○○しなければダメというのではなく、○○さえしておけば大丈夫だとね。
 さて、ここから先は、学年ごとに方法は変わってきます。具体的な方策は、全体保護者会(及び、個人保護者会)で申し上げたいと思います。お待ちしております。

<1102> 2015.3/16〜2015.3/22

 先日の全体保護者会には、ご多忙中にも関わらず、多数ご参加下さり、誠にありがとうございました。ほぼ全員が出席下さった学年もあり、私どもに寄せられている期待の大きさと、私どもの責任の重さを改めて感じました。
 その場で、私は重大な発表を2つ行いました。
 1つは6年生の算数の宿題の形式の変更。宿題に一切の解答を添付しないという、一見とんでもない提案をさせていただきました。単純に考えると、生徒の負担増に繋がることですが、最終的にはこの方が効果があると思い、決断いたしました。保護者のみなさまにはご理解いただけたようです。生徒達が私の意図をくみ取って、今まで以上に真剣に取り組み、確実な学力を身につけてくれることを切に望みます。
 もう1つは、5年生の算数の教材の内容変更についてです。この学年はスタートがほぼ1年遅れていることもあり、4年生の間は従来の教材をやや改訂しながら使用しておりましたが、定着不足、消化不良を起こすケースがとても多く見受けられました。そこで、この度、全面的に内容およびレベルを見直すことに致しました。(既に着手しております)基本部分を拡充し、より確実な理解が得られるように工夫していくつもりです。ただ、生徒の中には教材が簡単になるのだと勘違いし、楽天的に捉えている者もいるようです。とんでもありません。最終的には従来のレベルにまで高めていきます。となると、当然、緩やかに坂を上って行っては間に合いません。学習したことは絶対にその場で理解する。その覚悟で、毎回の授業に臨んで下さい。ぼやぼやしてはいられません。今まで以上にきちんとした復習が必要になるのは言うまでもありませんが、何よりも一刻も早く勉強に対する意識をもっと高めてもらいたいと思います。

<1103> 2015.3/23〜2015.3/29

 ようやく春めいて参りました。穏やかな春の日をのんびりと過ごせたら、どんなにか幸せでしょう。と、すねたような書き出しをいたしましたが、実は、その願いが叶う日が私にも一日だけあります。それは、卒業記念パーティ(通称『たこ焼きパーティ』)の日です。
 今年は、春期集中講座の初日。何でわざわざそんな日にと思われるでしょうが、小学校卒業から中学入学までの間で、みなが集まれるのは、この日しかなかったのです。午後の授業を全て外し、日頃の煩わしさから開放され、卒業生達とともに一日楽しむことができました。
 さて、在校生のみなさん。この話を聞いて、どう感じますか。羨ましいですか?けれど、卒業生たちは楽をして合格を手にしたわけではありません。精一杯努力をしたからこそ、今の喜びがあるのです。もしかしたら、君たちは「苦しいだけならイヤや」と思っているかも知れませんね。たしかに楽ではありません。けれど、努力は必ず報われます。それを信じて、今は、今できることを精一杯がんばっていきましょう。

<1104> 2015.3/30〜2015.4/5

 春爛漫。暖かい日が続いています。桜の便りもそろそろ届けられるようになりました。
 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。春休みの間は一日も休みがなく、体はハードですが、幸い、在校生達はよくがんばっていますし、この時期は、卒業生達がよく訪ねてきてくれますので、精神的には満たされております。
 ところで、春と言えば・・・。ふと、母校の生徒歌を思い出しました。
 一番だけを紹介いたしましょう。

  霞たなびく野をこめて
  兎原の里は花ざかり
  世は行楽の春なれど
  智慧の林にあこがるる
  吾等紅顔一千の
  輝く瞳君見ずや
 歌詞の解説は割愛します。低学年の生徒さんは、意味が分からなければ、お家の人に聞いて下さいね。
 当時は、全く意味も分からず、ただ歌わされているだけでしたが、今思うと、なかなか素敵な詩ですね。紅顔の美少年?だった時代に戻る術はありませんが、純粋だった頃の気持ちを少し蘇らせることができました。
 さあ、みなさんもフレッシュな気持ちでがんばりましょう。

<1105> 2015.4/6〜2015.4/12

 春期集中講座もほぼ終了。この春休み、私は生徒達の学習に対する意識の向上をテーマに掲げ、取り組んでまいりました。果たしてどうだったでしょうか。まあ、成果がすぐに現れるとは思っておりませんが、「どうして分からない!分かってくれない!」と、想いが伝わらぬことが多く、正直じりじりとしておりました。多少の改善は見られたものの、まだまだこれからと言ったところでしょう。しばらくは我慢比べが続きそうです。諦めることなく、生徒達とは真正面から向き合っていこうと思います。
 さて、春は始まりの季節。残念ながら、週末の雨で桜も大分散ってしまいましたが、新入生諸君は今の新鮮な気持ちを忘れず、これからの前途洋々たる人生を歩んでもらいたいと願います。

<1106> 2015.4/13〜2015.4/19

 入学式のシーズンです。生憎の雨で、桜はすっかり散ってしまいましたが、それはそれで仕方のないこと。新入生諸君には、今の新鮮な気持ちを忘れずに、精一杯がんばってもらいたいと思います。ところで、新入生ってどうして一目で分かるのでしょうか。少し大きめの真新しい制服のせいでしょうか。いや、それよりも彼らの発するオーラのせいではないかと思います。初々しさというかぎごちなさ。見ていて滑稽であることも多いですが、私はけしてあの独特の雰囲気が嫌いではありません。微笑ましく眺めております。どうせ、今しばらくのことでしょうしね。
 え?私自身の入学式?あまりに遠い昔のことで、殆ど記憶には残っていません。ただ、桜吹雪が素晴らしく、風に舞う花びらの下で「よ〜し、がんばるぞ!」と誓ったことだけは、かすかに覚えております。息子たちの入学式にしても、長男の大学入学ですらもう5年前のこと。雨が降る寒い日でした。とにかく大人数で、その中から息子を探し出すのは至難の業で、感慨も何もありませんでした。辛うじて覚えているのは次男の中学入学です。ついこの間のことのようにも思うのですが、何と10年前でした。懐かしくも思いますが、それよりも時の経つ速さに驚くばかりです。
さて、学校での新学年がスタートしました。新しいパターンに慣れるまで多少の戸惑いはあるでしょうが、のんびりとしたことは言っていられません。一日も早くきちんとした生活習慣を確立して下さい。MYDOノートなどを上手に利用して下さいね。

<1107> 2015.4/20〜2015.4/26

 授業参観を行いました。保護者のみなさまには多数参加いただき、誠にありがとうございました。生徒達は保護者の前だからか、最初はやや緊張気味でしたが、次第にいつものペースを取り戻せたようで、普段通りの授業をご覧に入れることができたと思います。
 ところで、授業参観の目的は何でしょうか。一言で表せば「安心」のためです。保護者は我が子がちゃんと授業を受けているのか、どれほど理解できているのか、心配でたまりません。(特に低学年の場合はその傾向が顕著で、参観の際も授業の流れや教室全体の雰囲気を味わう余裕などはなく、ただひたすら我が子の様子を見つめておられました)先ずは、その不安を取り除いていただきたいのです。ご覧いただいたように、みんな一生懸命授業を受けています。
 そして次は、私たちの授業に対する不安を払拭していただくことです。「子どもは難しい難しいと言うけれど、先生はそんなことはないと言う。一体どちらが本当なの?わけの分からないことを無理やり分かれと言われているのではないのだろうか?」似たような思いを抱かれている方は結構いらっしゃると思います。そんなときには、実際に授業を見ていただくのが一番です。例えば、同じ「分からない」にしても色々な場合があります。どこから分からなくなったのか?また、その原因はどこにあるのか。答えだけに執着し、問題を解く過程を軽んじているケースが一番多いですが、一概には申せません。低学年の場合は、集中力が持続できないことも挙げられます。しかし、原因が分かれば対策は立てられます。先ずは、授業中の理解を如何に深めるかです。何はさておき、学力を伸ばすための最重要課題は授業中の集中です。そして、その次は家庭学習の取り組み方が重要になります。けれど、その件に関しましては、またいずれ申し上げたいと思います。

<1108> 2015.4/27〜2015.5/3

 全国学力テストが行われました。生徒たちの中にも受験した者がおり、みな口々に感想を述べていました。前回実施されたのが3年前。その時もこの欄に感想を書かせてもらいましたが、今回はかなり改善されているように感じました。
 今回の問題を見て感心したのは、どうしてこの答えになるのかと考えさせる出題になっていたことです。選択問題が主でしたが、単に正解を選ぶのではなく、微妙に違う答えも用意されており、あやふやな理解のままなら誤答を選ぶのだろうと思いました。けして、引っかけとかではなく、正しい理解が要求されていると感じた訳です。もちろん、難易度からすれば極めて基本で、中学入試とはかけ離れたレベルではありましたが、工夫の跡が見られました。
 しかし、それでも違和感は拭いきれませんでした。これが現在の(公立)小学校の授業レベルなのでしょうか。算数に関して言えば、私の生徒なら解けて当たり前。いや、私の塾生に限らずとも、中学受験対象の塾へ通っている人なら殆どの者は満点でしょう。けれど、その機会を得られない者にとっては、難問とは言わないまでも考えさせられる問題のはず。教育格差の拡がりを感じずにはいられませんでした。
 塾生の皆さん。自分が恵まれた環境の下で勉強できることに感謝しつつ、今すべきことを精一杯がんばって下さい。

<1109> 2015.5/4〜2015.5/10

 とうとう5月になりました。世間は大型連休ということで浮き足立っていますが、私の気分は盛り上がってはおりません。と申しますのも、各学年とも問題が山積みで、とても連休を楽しむような心境にはなれないからです。
 例えば、家庭での学習の取り組み方。はっきり言って甘すぎます。少しずつ改善はされているのでしょうが、まだまだ安心できるレベルではありません。言われたことを形式的にしているだけで、どれほど力が付くと思っているのでしょうか。
 正解が出たら嬉しい。それは誰でも同じでしょう。けれど、人は正解が分かったときに賢くなるのではありません。考えているときに、脳は鍛えられるのです。生徒達は、正解を知ると、それだけで安心するようですが、実は正反対。答えだけを知っても全く無意味なのです。「問題は間違えてこそ値打ちがある」と言えば、いささか言い過ぎかも知れませんが、どこで間違えたのか、何がおかしかったのかを考え直すことはとても大切です。なのに、ただ×をつけ正解を赤で書き直すだけ。これで、賢くなれば誰も苦労はしません。
中にはわざとではなく、結果的に手抜きのようになってしまった人もいるかと思います。その原因は人それぞれでしょうが、もしも、時間が十分に取れないが故にそのような状況に陥っているのであれば、この連休は悪癖を改善する良い機会です。無理に外出する必要はありません。低学年の諸君に、ずっと机に向かえと言うつもりはありませんが、少しは意識を改める必要があるでしょう。
 受験生にとっては、態勢を立て直す絶好の機会です。この期間を逃すと、もう夏休みまで休日はありません。時間がないと嘆く前に、無駄にしている時間を減らす努力をして下さい。創塾以来初めてのことですが、連休の期間中、自習室を開放いたします。

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